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日産、新型「キャシュカイ」公開 新開発の12Vマイルドハイブリッドとe-POWERをラインアップ

e-POWERでは可変圧縮比エンジン「VCターボ」を発電専用エンジンとして搭載

2021年2月18日(現地時間) 発表

新型クロスオーバーSUV「キャシュカイ」を公開

新開発の12Vマイルドハイブリッドとe-POWERをラインアップ

 日産自動車は2月18日(現地時間)、欧州で販売を予定している新型クロスオーバーSUV「キャシュカイ」を公開した。導入時期は今夏。

 3代目となる新型キャシュカイは、洗練されたデザイン、快適性、効率的なパワートレーンなどの最新技術を採用し、持続的な成長と安定的な収益の確保を目指す事業構造改革「Nissan NEXT」において、欧州市場で重要な役割を担う最新モデルに位置付けられる。

 新型キャシュカイは、欧州市場で初めてアライアンス CMF-Cプラットフォームを採用したモデル。車体の骨格部分には従来よりも多く軽量素材を採用し、最新のプレス技術と溶接技術を用いることで強度を高めるとともに、軽量化も実現。また、樹脂バックドアの採用や先進的な製造技術を導入することで、現行モデルと比較して60kgの軽量化を実現するだけではなく、車体剛性を41%向上することに成功。これにより、ワンランク上の洗練された走りと安定した乗り心地を実現するとともに、事故時の安全性も向上させた。

 CMF-Cのプラットフォームを採用した新型キャシュカイは前後のサスペンションに改良を施し、フロントにはマクファーソンストラット式を、リアには2WDモデルがトーションビーム式、20インチのホイールを装着する4WDモデルがマルチリンク式を採用する。また、パワーステアリングも改良し、ハンドル操作時の応答性と中立付近の安定感を向上させているという。

新型キャシュカイでは車体の骨格部分には従来よりも多く軽量素材を採用し、現行モデルと比較して60kgの軽量化を実現するだけではなく、車体剛性を41%向上することに成功

 パワートレーンでは、新開発の12Vマイルドハイブリッドシステムを組み合わせた1.3リッターの直噴ターボエンジンを搭載。12Vマイルドハイブリッドシステムは、高性能リチウムイオンバッテリーとの組み合わせにより、減速時のエネルギーを回生して走行時に利用することで、燃費の向上とCO2排出量の低減を図る。

 また、欧州初となるe-POWERも追加投入する予定で、高出力が求められる欧州市場のニーズに応えるため、日産が世界で初めて開発した可変圧縮比エンジン「VCターボ」を発電専用エンジンとして搭載することがアナウンスされた。コンパクトで高出力、高い燃焼効率を実現する同エンジンをe-POWERと組み合わせることで、より高効率な電動パワートレーンを実現するという。

16種類のカラーバリエーション

 外観では歴代のデザインを引き継ぎながら、引き締まったシャープでモダンなデザインを採用。Vモーショングリルやリアに流れるようにデザインされたフローティングルーフをはじめ、シンプルでありながら大胆で力強い印象を与えるラインなど、日産のグローバルデザインランゲージが活かされているという。

 また、くっきりとしたショルダーラインと引き延ばされたホイールベース、印象的な20インチアルミホイールなどによって力強さを表現。加えてスリムな形状のLEDヘッドライトは、シャープな印象を与えるだけでなく走行環境や歩行者の有無に合わせて自動で配光を調節する技術を採用したという。

 サイドのデザインは、フロントからリアにかけて流れる1本の特徴的なキャラクターラインによって力強くスポーティな印象を強調。テールランプは点灯時に立体感のあるデザインとした。エクステリアカラーは、11種類のモノトーンと5種類の2トーンの計16種類のカラーバリエーションが用意される。

新型キャシュカイの外観

 室内空間は、快適で使いやすいだけではなく、同セグメントの新機軸となる高い質感を目指し、いつまでも乗っていたくなるような、心安らぐ空間を目指してデザイン。新しいシート素材やアンビエント照明によって、乗る人すべてにプレミアムな体験を提供するという。

 コネクテッド技術としては、ユーザーのスマートフォンとスムーズに連携し、最大7台のデバイスとの接続を可能とする車載Wi-Fi、車両の状態をモニタリングする専用アプリ「NissanConnect Services」など、先進的なインフォテインメントシステムを搭載。

 ステアリングのダイヤルスイッチで操作する12.3インチのマルチインフォメーションスクリーンは、ナビゲーション、エンターテイメント、交通情報、車両情報などの表示レイアウトを自由に選択できる。また、マルチインフォメーションスクリーンの背景には、日本の切り子ガラスをモチーフにしたデザインを採用し、日本のDNAを表現した。

 新しい10.8インチのヘッドアップディスプレイ(HUD)は、ナビゲーションルート、運転支援情報や道路情報などをフロントガラスに映し出すことで、ドライバーが運転に集中できるよう工夫される。高解像度9インチのNissanConnectディスプレイ画面には、ナビゲーション、エンターテイメント、車両設定機能が搭載されており、Android AutoとApple CarPlayの両方に対応。また、GoogleアシスタントやAmazon Alexaといった自宅とクルマをシームレスに繋ぐ機能にも対応する。

室内空間は同セグメントの新機軸となる高い質感を目指し、いつまでも乗っていたくなるような心安らぐ空間を目指してデザインされた
高解像度9インチのNissanConnectディスプレイ
ラゲッジのレイアウト

 そのほか安全運転支援機能としてプロパイロット(ナビリンク機能付)を採用し、高速道路での同一車線内での加減速をサポートすることで、運転中の疲労やストレスを軽減。ナビゲーションデータを利用することで、急なカーブや高速道路の出口などにおいて車速を自動調整し、スムーズな運転をサポートする。

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