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インフィニティ、世界初の量産型可変圧縮比エンジン「VCターボ」搭載の新型「QX50」

新開発プラットフォームや980MPa級の高成形性超ハイテン材を初採用

2017年11月28日(現地時間)発表

新型「QX50」

 インフィニティ(日産自動車)は11月28日(現地時間)、世界初の量産型可変圧縮比エンジン「VCターボ」を搭載した新型SUV「QX50」を発表した。インフィニティは、QX50をロサンゼルスオートショー(プレスデー:11月29日~30日、一般公開日:12月1日~10日)に出展する。

 QX50のボディサイズは4693×1903×1679mm(全長×全幅×全高)で、ホイールベースは2800mm。最高出力200kW(268HP)/5600rpm、最大トルク380Nm(280lb-ft)/4400-4800rpmを発生する世界初の量産型の可変圧縮比エンジン「VCターボ」を搭載し、トランスミッションにCVTを組み合わせる。

 VCターボは可変圧縮比技術としてピストンの上死点位置をシームレスに変化させることができるマルチリンクシステムを活用し、圧縮比は高性能な8:1から高効率の14:1の間で最適な圧縮比に自在に変えることが可能。

4気筒2.0リッターで、最高出力200kW(268HP)、最大トルク380Nm(280lb-ft)を発生する世界初の量産型の可変圧縮比エンジン「VCターボ」

 燃費は米国基準で27mpg(2WD)、26mpg(4WD)となっており、2WDモデルはV型6気筒ガソリンエンジンを搭載した従来モデルより35%、4WDモデルは30%燃費を向上している。

 エクステリアでは、「QXスポーツインスピレーション」や「QX50コンセプト」のデザインを忠実に再現。ボンネットやバンパー、Aピラー、テールゲート、平滑なアンダーボディを気流の乱れを最小限に抑える設計にして従来モデルから空気抵抗係数を6%削減しつつ、インフィニティ独自の「優雅でありながらもパワフル」なデザインをSUVで表現している。

 さらに、980MPa級の高成形性超ハイテン材を自動車で初めて採用することで、重量を抑えながら現行モデルよりもねじり剛性を23%向上。セグメントトップレベルの高剛性により、ねじれや振動を抑えるとともに、室内のノイズレベルを低減している。

QX50のエクステリア

 また、QX50は前輪駆動をベースにした新開発プラットフォームを採用して、キャビンスペースと荷室の理想的な割合を実現。セグメントトップクラスの広々としたスペースのインテリアでは、高品質素材を採用して高度な職人技を感じさせる落ち着いた雰囲気があるアシメトリーなレイアウトとしている。

 加えて、スライド式リアベンチシートを搭載してフレキシビリティを高め、後部座席はクラストップレベルのレッグルームを実現。荷室容量は、スライド式リアベンチシートを前後に移動させることで、895L SAE(31.6フィート3)~1048L SAE(37フィート3)へと拡大し、リアシートを折りたためば1699L SAE(60フィート3)という大容量のラゲッジスペースとして使用できる。

 なお、高速道路の単一車線において、アクセル、ブレーキ、ステアリング操作を自動で制御する自動運転技術「プロパイロット」を搭載している。渋滞走行や巡航走行でのストレスを低減するとしている。

QX50のインテリア
主要諸元
全長(mm)4,693
サイドミラーを除く全幅(mm)1,903
全高(mm)1,679
ホイールベース(mm)2,800
エンジン4気筒2.0リッター VCターボガソリン
総排気量(cc)1,997(8:1CR)~1,970(14:1CR)
内径×行程(mm)84.0×90.1(8:1CR)~84.0×88.9(14:1CR)
圧縮比8:1~14:1(可変)
最高出力200kW(268hp)/5,600rpm
最大トルク380Nm(280lb-ft)/4,400-4,800rpm
トランスミッションマニュアルシフトモード付エクストロニックトランスミッション
駆動方式2WD/4WD
乗車定員(人)5
燃費27マイル/ガロン(2WD)、27マイル/ガロン(4WD)