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三井住友海上火災保険、VRを活用した「自動車損害調査研修メニュー」を開発

2021年3月22日 発表

画像や動画を用いての学習

コロナ禍における新たな研修方法を確立

 三井住友海上火災保険は3月22日、VRを活用した「自動車損害調査の研修メニュー」をSynamonと共同開発し、2021年度から実用化を開始すると発表した。

 新型コロナウイルス感染拡大により、従来型の対面集合研修の開催が難しく、感染リスク軽減のため、自宅や職場にいながら受講できるWeb会議システムなどを活用したオンライン研修が注目されているが、実際の経験を積むことが重要とされるスキル習得型の研修においては、オンライン形式で熟練者のもつスキルやノウハウの習得などを期待することが難しいといった課題があった。

 そこで三井住友海上火災保険は、SynamonのVRビジネス施設「NEUTRANS」を活用し、オンラインでもリアルと同等以上に学習効果の高い研修メニューを開発。この開発により、実際の経験を積むことが重要とされる自動車損害調査業務を仮想空間上で疑似体験することができ、新型コロナウイルス感染拡大により、人の移動が制限され、非接触の需要が高まる中、遠隔でもリアルと同等以上に学習効果の高い研修が実現できるという。

バーチャル研修の様子

 VRは高い没入感を創出できるため、参加者間でアバター姿で身振り手振りを交えての議論や、ホワイトボードや付箋をバーチャル空間で使ったアイデア出しなど、緊密なコミュニケーションが可能。また、仮想空間に配置された自動車のドアやボンネットの開閉、メジャーを用いた測量等の操作もでき、従来の集合研修と同等以上の学習効果が期待できるとしている。

 さらに、研修場所を仮想空間上に設けるVR研修では、集合研修時のような移動が発生せず、時間短縮につながるほか、交通費や宿泊費などもかからず経費削減にも貢献。コロナ禍で集合研修の開催が困難な中、研修参加者は3密を回避して各職場・自宅からリモートで参加できるため、感染リスクを心配することなく研修に臨むことができる。

メジャーを用いての測量や損傷箇所を撮影している様子

 2021年4月から、VRを活用した自動車損害調査の研修を開始し、2021年7月以降は自然災害の損害調査研修にも活用する予定という。

アバター姿での議論