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F1開幕戦バーレーンGP予選、F1デビュー戦の角田は13位 ポールポジションはレッドブル・ホンダのフェルスタッペン

F1予選デビュー戦で予選13位となった角田裕毅選手(22号車 アルファタウリ・ホンダ) (C)Getty Images / Red Bull Content Pool

ホンダF1最終年の予選が始まる

 F1開幕戦バーレーンGPが3月26日~28日(現地時間)に、バーレーン国際サーキットで開催されている。F1にPU(パワーユニット)を供給するホンダは2021年シーズン限りでの参戦終了を発表しており、ホンダにとってF1ラストイヤーとなる。

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 ホンダはこのF1最終年に「新骨格」と呼ぶ完全新設計のPUを投入。現代のF1は、ICE(内燃機関)、MGU-K(Kinetic[力学]を使ったモータージェネレートユニット)、MGU-H(Heat[熱]を使ったモータージェネレートユニット)で構成されたPUを搭載しており、ICEの部分もカムの位置を下げるなど低重心&コンパクト化。燃焼室から見直しを行なっている。

F1デビュー戦となる角田選手がQ1で2位!!

 日本時間で3月28日0時から行なわれた予選では、Q1から7年ぶりのF1日本人ドライバー角田裕毅選手が大活躍。ルイス・ハミルトン選手(44号車 メルセデス)が1分30秒617でトップタイムをたたき出すと、マックス・フェルスタッペン選手(33号車 レッドブル・レーシング・ホンダ)が1分30秒499で上回り、ホンダ勢の好調さを示す。

 そして、ピエール・ガスリー選手(10号車 アルファタウリ・ホンダ)が3番手タイムとなる1分30秒848を記録し、なんとF1デビュー戦となる角田裕毅選手は2020年のF1世界チャンピオンであるハミルトン選手を上回る1分30秒607を記録し2位に躍り出る驚愕の結果。しかも、角田選手はセクターでのベストタイムがない中で2位を記録し、タイムをうまくまとめてきたことを示している。

 Q1の結果は、フェルスタッペン選手、角田選手、ハミルトン選手の順。Q1終了直前に角田選手と同様にF1デビュー戦となるニキータ・マゼピン選手(9号車、ハース・フェラーリ)が1コーナーでスピン。イエローが出る中での混乱のQ1終了となった。

角田選手はミディアムタイヤでQ2敗退

 28日0時25分すぎ、15分間のQ2が始まる。このQ2では、Q3に進出したときのタイムを記録したタイヤで決勝をスタートする。ミディアムタイヤで進出できれば、決勝における最初のスティントを長くできる。レッドブル、アルファタウリ、メルセデス、マクラーレンの4チームがミディアムで1回目のタイムアタックを行なっていた。

 この1回目のタイムアタックでは、ハミルトン選手が1分30秒085でトップタイム。ガスリー選手は8位、角田選手は9位と、Q2通過にはちょっと不安なポジション。確実にQ3に行くためには、ソフトタイヤでのタイムアタックが予想される状況となった。

 しかしながら、両選手ともミディアムタイヤで2度目のタイムアタック。ガスリー選手は1分30秒313で8位とQ2を通過したものの、角田選手は13位でQ2敗退となってしまった。角田選手に関しては、ソフトタイヤであればQ2を通過したのかもという思いが残るQ2だった。なお、ペレス選手もミディアムタイヤで11位、Q2敗退となってしまっている。

ポールポジションはフェルスタッペン

 Q3ではQ2のような決勝に関する制限がないため、すべての選手がソフトタイヤでアタック。1回目のタイムアタックでは、フェルスタッペン選手が1分29秒526でトップ、ハミルトン選手が1分29秒549、ガスリー選手が1分30秒014、ボッタス選手が1分30秒216で続く。PU的には、ホンダ、メルセデス、ホンダ、メルセデスの順。

 2回目のタイムアタックでは、レッドブル・ホンダのフェルスタッペン選手が1分28秒997の最速タイムを記録。1分29秒385のハミルトン選手を抑えポールポジションを獲得した。アルファタウリ・ホンダのガスリー選手は1分29秒809で5位となった。

 ここまでテストや練習走行で本当の力関係は分からなかったが、レッドブル・ホンダのフェルスタッペン選手は最速のポテンシャルを持っていることを示した。一方、2位、3位はメルセデスとなっており、2020年シーズンの3強がトップ3を占めた構図だ。

 ホンダPU勢としては、5位に入ったミディアムタイヤスタートのガスリー選手の活躍も楽しみだし、11位のペレス選手、13位の角田選手の巻き返しにも期待したい。

 F1開幕戦バーレーンGPの決勝は、日本時間で3月29日0時から。ホンダPU勢の開幕戦優勝や、角田選手の決勝における走りなど楽しみ一杯の2021年シーズンが始まった。

F1第1戦バーレーンGP 予選結果

順位号車ドライバー車両Q1Q2Q3周回数
133マックス・フェルスタッペンレッドブル・レーシング・ホンダ1分30秒4991分30秒3181分28秒99715
244ルイス・ハミルトンメルセデス1分30秒6171分30秒0851分29秒38518
377バルテリ・ボッタスメルセデス1分31秒2001分30秒1861分29秒58617
416シャルル・ルクレールフェラーリ1分30秒6911分30秒0101分29秒67815
510ピエール・ガスリーアルファタウリ・ホンダ1分30秒8481分30秒5131分29秒80915
63ダニエル・リカルドマクラーレン・メルセデス1分30秒7951分30秒2221分29秒92718
74ランド・ノリスマクラーレン・メルセデス1分30秒9021分30秒0991分29秒97418
855カルロス・サインツフェラーリ1分31秒6531分30秒0091分30秒21517
914フェルナンド・アロンソアルピーヌ・ルノー1分30秒8631分30秒5951分30秒24915
1018ランス・ストロールアストンマーティン・メルセデス1分31秒2611分30秒6241分30秒60115
1111セルジオ・ペレスレッドブル・レーシング・ホンダ1分31秒1651分30秒65911
1299アントニオ・ジョビナッツィアルファロメオ・レーシング・フェラーリ1分30秒9981分30秒70812
1322角田裕毅アルファタウリ・ホンダ1分30秒6071分31秒2039
147キミ・ライコネンアルファロメオ・レーシング・フェラーリ1分31秒5471分31秒23812
1563ジョージ・ラッセルウイリアムズ・メルセデス1分31秒3161分33秒43011
1631エステバン・オコンアルピーヌ・ルノー1分31秒7246
176ニコラス・ラティフィウイリアムズ・メルセデス1分31秒9368
185セバスチャン・ベッテルアストンマーティン・メルセデス1分32秒0566
1947ミック・シューマッハハース・フェラーリ1分32秒4496
209ニキータ・マゼピンハース・フェラーリ1分33秒2737
マックス・フェルスタッペン選手(33号車 レッドブル・レーシング・ホンダ) (C)Getty Images / Red Bull Content Pool