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WHILL、月額1万4800円の電動車いすレンタルサービス「WHILLレンタル」開始

2021年4月8日 発表

月額1万4800円の電動車いすレンタルサービス「WHILLレンタル」開始

 WHILLは4月8日、月額1万4800円(非課税、送料別)で電動車いす「WHILL Model C2」をレンタルする新たなサービス「WHILLレンタル」を開始すると発表した。WHILLレンタルは、価格47万3000円(非課税)の最新型モデルWHILL Model C2を最低1か月~無期限で、1か月単位の契約期間でレンタルできるサービスとなる。

 月額料金は、車両と基本アクセサリー(WHILL Model C2、バッテリー、充電器、バスケット、スマートキー)、復路送料、運転アドバイスサービス、フィッティングが含まれる。オプションサービスとして、「WHILL Smart Care」(東京海上日動火災保険が開発に携わった保険とロードサービス等が一緒になったサポートサービス)が月額2420円、予備バッテリーが月額2420円で用意される。

 これまでWHILL製品を利用するには、購入または介護保険を利用したレンタルのいずれかだったが、WHILLレンタルでは、年齢や介護保険の有無にかかわらず誰でも、月額1万4800円(非課税・送料別)で「WHILL Model C2」をレンタルできるようにした。

 WHILLの専門スタッフによる安全運転のサポートと、オプションのロードサービスなどにより、高齢者自身だけでなく家族にも安心を提供し、免許返納のきっかけや、免許返納後の引きこもりの防止、さらにはQOL(生活の質)の向上にも役立てもらうことを目指すとしている。

WHILL Model C2は、高いデザイン性、5cmの段差乗り越え、回転半径76cmの小回り能力、リアサスペンションを採用した滑らかな乗り心地などを特長としている。主な仕様:走行距離18km、充電時間は5時間、最高速は6km/h、登坂能力10度

WHILL 代表取締役兼CEO 杉江理氏「歩行困難を抱える高齢者は1000万人」

WHILL株式会社 代表取締役兼CEO 杉江理氏

 同日開催されたオンライン記者発表会にWHILL 代表取締役兼CEO 杉江理氏が登壇して、新サービスの狙いについて話した。

 杉江氏からは、日本においては歩行困難を抱える高齢者は1000万人いることが紹介され、「電動車いすの市場は年間約2万5000台が今の市場です。1000万人の歩きづらさを感じているシニアに対して、すごく小さい市場であろうと考えています」との考えを示した。

 これらの要因としては、通常、福祉用具は、介護保険の適用を受けた上で、介護系の流通事業者を通じて借りることが一般的であるといい、高齢者からは「長距離の歩行が困難だが、長期間使ってから納得して購入したい」「いつまで使うかが分からないため、ずっとレンタルで使い続けたい」などの声があったといい、必要な人が手軽に使い始められない課題があったとしている。

 新たなサービスWHILLレンタルについては、年齢や介護保険の有無に関わらず、シニア層が安心して外出できるモビリティを利用できるサービスであると強調、杉江氏は「自転車の移動が不安になった方や、短い距離でもついタクシーを利用してしまう方など、多くのシニアの方々に、お買い物や散歩など、活動範囲を広げていただきたいと思っています。WHILLは、このサービスをシニアのための安全な1人乗りの移動手段という市場をつくっていきます」との意気込みを示した。

記者発表会で示されたスライド