ニュース
レクサス「LS500h」トヨタ「ミライ」に搭載する高度運転支援技術の新機能「アドバンスドドライブ」を映像で紹介
2021年4月9日 21:54
トヨタ自動車は4月8日、高度運転支援技術の新機能「アドバンスドドライブ（Advanced Drive）」を搭載したレクサス「LS500h」、トヨタ「MIRAI（ミライ）」を発表。同社公式Webサイトでは、人に寄り添った運転支援を実現するアドバンスドドライブの機能を紹介する映像を公開している。
今回、新型LSには高度運転支援技術「Lexus Teammate」、新型ミライには「Toyota Teammate」のアドバンスドライブ搭載車が設定され、価格は、LS500hの“version L Advanced Drive”が1632万円、“EXECUTIVE Advanced Drive”が1794万円で4月8日発売。ミライのZ“Advanced Drive”が845万円、Z“Executive Package Advanced Drive”が860万円で4月12日発売となる。
アドバンスドドライブの機能
アドバンスドドライブは、高速道路や自動車専用道路の本線上の走行を支援するシステム。ナビゲーションで目的地を設定すると、ドライバー監視のもと、実際の交通状況に応じて車載システムが適切に認知、判断、操作を支援し、車線・車間維持、分岐、車線変更、追い越しなどを行ないながら、目的地に向かって分岐までの運転を支援。
ドライバーはアクセル、ブレーキそしてステアリング操作からも解放され、長時間の運転における疲労が軽減されるとともに、より周辺に注意を払った安全な運転が可能になるという。また、カーブや渋滞、追い越しなど走行中のさまざまなシーンに応じた自然で滑らかな走りを実現、ドライバーの気持ちに寄り添ったスムーズな走りを提供するとしている。
人に寄り添った運転支援
アドバンスドドライブでは、Intelligent（知能化）、Reliable（信頼性）、Perceptive（高い認識性能）、Interactive（ドライバーとクルマの対話）、Upgradable（ソフトウェアアップデート）という5つの技術的特長を備え、人が運転しているときのような自然で滑らかな走りを実現し、他車のドライバーにも配慮するなど、常に安全を最優先に判断することでドライバーに信頼される運転操作を目指したという。
そして、「走行状況に応じた細やかな支援」「合流してくるクルマへの配慮」「車線変更／追い越し」など具体的なシーンにおいて、人に寄り添った運転支援を実現させたとしている。
走行状況に応じた細やかな支援として、周辺を走行している車両との並走・追い越し時に、左右の間隔を十分に確保した状態で車線維持を行なう。例えば全幅が広い大型車を追い越す際、右に寄りながら走行するなど、車両間の距離が近く不安を感じるような状況を回避することができる。
合流してくるクルマへの配慮も行ない、合流地点では、本線に合流してくる車両に対して、早めに減速して車間距離を確保し、相手車両のスムーズな合流を支援する。
車線変更／追い越しでは、システム側が周辺の車両状況と道路環境を考慮したうえで車線変更可能と判断した場合は、ドライバーがステアリングを保持し車線変更先を確認、承認操作を行なうことで、自動的に車線変更を行なう。また、ドライバーがターンレバー操作をすることで、システムに車線変更動作を要求することもできる。
ドライバーモニターカメラは、ドライバーの顔の向き、目の開閉状態、視線方向、運転姿勢からドライバーの運転状態を検知し、ドライバーの脇見・閉眼状態をシステムが検知した場合は、ドライバーに警告。また、ドライバーの安全確認行動をシステムが確認することで、安全に車線変更支援を実行。さらに、眠気の兆候も推定し、ドライバーの運転への関与度合いが低下し始めているとシステムが判断した場合、ブザーによる警告やシートベルトの振動、ヘッドアップディスプレイ表示の点滅、いたわり案内アプリによる対話などにより、運転への関与の改善を促す。
事故の防止
緊急ブレーキとして、従来のミリ波レーダーとステレオカメラに加えて、望遠カメラ、LiDARと高精度地図に基づく情報を組み合わせることによって、従来の「プリクラッシュセーフティ」の検知対象よりも遠くから自車進路上の前方車両を検知することを実現、ドライバーによる回避行動を支援する。衝突の可能性があると判断した場合は、カラーメーターやカラーヘッドアップディスプレイの表示とブザーでドライバーに知らせ、衝突の可能性が高いと判断した場合は、高い制動力を発生させ、ドライバーの回避行動を支援する。
ドライバー異常時対応システム
ドライバー異常時対応システムでは、ドライバーの運転姿勢が大きく崩れた場合や、システムの警告に応答せず無操作状態が継続した場合には、システムはドライバーの運転継続が困難と判断し、ハザードランプの点滅など周囲に警告を行ないながら緩やかに減速し、車線内または路肩に停車。また、停車後にドア解錠やヘルプネット自動接続による救命要請も行ない、早期のドライバー救命・救護に寄与するとしている。
ユーザーと共に育てていくクルマ
ユーザーと共に育てていくクルマとしてソフトウェアアップデートに対応し、ユーザーの手に渡った後も、機能の追加・性能向上を続け、使い勝手の向上、最新の安全技術の提供を実施。また、Advanced Driveでは、車外の画像データをはじめとする走行データを記録し、トヨタのサーバーに送信。刻々と変化する環境下でのクルマの挙動を把握することで、今後の自動運転・先進安全技術・地図関連技術の研究開発に活かしていくという。
なお、データの取扱いにあたっては、個人情報保護法を遵守した上で、クルマの利用者（車両通信の契約者）およびカメラに映り込む人等のプライバシーに配慮した対応をとるとしている。
