SUPER GT開幕戦岡山、トヨタ GR Supra GT500勢が予選上位を独占

予選で好調さを見せたGR Supra勢

　SUPER GT開幕戦「2021 AUTOBACS SUPER GT Round1たかのこのホテル OKAYAMA GT 300km RACE」が4月10日～11日の2日間にわたり、岡山国際サーキット（岡山県美作市）で開催されている。昨年コロナ禍の直撃を受けて中止となったこともあり、岡山国際サーキットでのSUPER GTレースの開催は2年ぶりとなる。

　10日午前中には練習走行が行なわれ、午後には予選が実施された。GT500は午前中まで好調だったブリヂストン装着のホンダNSX-GT勢がすべて予選1回目（Q1）で敗退するという波乱が起きた。

　それに対し、トヨタ勢は6台全てが予選2回目（Q2）に進むという好調さを見せつけ、最後はトップ5がトヨタGR Supra GT500勢となった。ポールポジションをマークしたのは37号車 KeePer TOM'S GR Supra（平川亮/阪口晴南組、BS）。レギュラードライバーのサッシャ・フェネストラズ選手が入国できないために代役に抜擢された阪口晴南選手がQ2を走り、キャリア初のポールポジションを獲得した。

　GT300は公式練習や予選1回目まではGR Supra GTが優勢な状況だったが、予選2回目では11号車 GAINER TANAX GT-R（平中克幸/安田裕信組、DL）が大逆転でトップタイムをマークしてポールポジションを獲得。2位は52号車 埼玉トヨペットGB GR Supra GT（吉田広樹/川合孝汰組、BS）となり、日曜日の決勝レースは日産 GT-R NISMO GT3 対 GR Supra GTという戦いになりそうだ。

GT500はトヨタ GR Supra GT500勢がトップ5独占、ブリヂストン＋ホンダNSX-GT勢と日産 GT-R勢はQ1で敗退

　2回の公式テストの後、今シーズン最初の公式セッションとなった午前中の公式練習では、GT500はホンダのNSX-GTがトップ3を独占した。トップタイムは8号車 ARTA NSX-GT（野尻智紀/福住仁嶺 組、BS）で、一昨年はGT300に乗っていた福住仁嶺選手がQ2でトップタイムをマークした。2位、3位もホンダのNSX-GT勢で、その後にトヨタ勢のトップとして14号車 ENEOS X PRIME GR Supra（大嶋和也/山下健太組、BS）が4位、日産勢のトップは6位に入った23号車 MOTUL AUTECH GT-R（松田次生/ロニー・クインタレッリ組、MI）が入った。

　公式練習の結果を見る限りは、ツインリンクもてぎや岡山のようなテクニカルコースではホンダのNSX-GTがやや前を走り、それを少し遅れてトヨタのGR Supra GT500勢、そうした2勢力にやや遅れて日産 GT-R NISMO GT500がという戦力図がおぼろげながら見えてきたと言える。

GT500予選：阪口晴南選手がQ2でポールポジション獲得

ポールポジションを獲得した37号車 KeePer TOM'S GR Supra（平川亮/阪口晴南組、BS）

　今シーズンのSUPER GTも、昨年までと同じように予選1回目（Q1）、予選2回目（Q2）の2回に分けて行なわれ、GT500は上位8台、GT300は上位16台が予選2回目に進むノックアウト予選方式で行なわれる。タイヤは週末を通じて6セット使えるが、予選のどちらかのセッションに使ったタイヤを、翌日の決勝レースで使う必要がある（Q2まで進んだチームがどちらのタイヤを使うかは予選後に抽選で決まる）。

　GT500のQ1は午前中の結果から予想もできないものになった。午前中トップタイムの8号車 ARTA NSX-GTが14番手タイム、昨年のチャンピオンである1号車 STANLEY NSX-GT（山本尚貴/武藤英紀組、BS）、17号車 Astemo NSX-GT（塚越広大/ベルトラン・バゲット組、BS）のいずれもトップ8に入れずQ1で敗退し、その結果ブリヂストンを履いたNSX-GT勢は全車Q1敗退となった。その逆にダンロップを履いた16号車 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT（笹原右京/大湯都史樹組、DL）、64号車 Modulo NSX-GT（伊沢拓也/大津弘樹組、DL）が5位と6位でQ2に進んだのがホンダ勢としては不幸中の幸いとなった。また、同じくニッサン勢も全車がQ1敗退となり最上位は3号車 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R（平手晃平/千代勝正組、MI）の10位となった。

　これに対してトヨタのGR Supra GT500勢は全車がQ1を突破し、トップ4がすべてGR Supra GT500という状況に。その勢いはQ2でも続き、終わってみればトップ5すべてがGR スオウらSupra GT500というGR Supra祭りとなった。ポールポジションを獲得したのは37号車 KeePer TOM'S GR Supra（平川亮/阪口晴南組、BS）で、レギュラードライバーのサッシャ・フェネストラズ選手が入国できないために代役に抜擢された阪口晴南選手がQ2を走り、昨年の開幕戦に続き代役参戦2戦目で見事にキャリア初のポールポジションを獲得した。ホンダ勢の最上位は16号車 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GTの6位。

予選2位を獲得した14号車 ENEOS X PRIME GR Supra（大嶋和也/山下健太組、BS）

予選3位は、36号車 au TOM'S GR Supra（関口雄飛/坪井翔組、BS）

GT300予選：午前中の練習走行トップタイムの新型スバル BRZは午後失速、ポールポジションは11号車のGT-R

ポールポジションは、11号車 GAINER TANAX GT-R （平中克幸/安田裕信

　GT300の公式練習は、この秋に日本で販売が開始される予定の新型スバル BRZの意匠を採用した新型車に切り替わったばかりの61号車 SUBARU BRZ R&D SPORT（井口卓人/山内英輝組、DL）がトップタイムをマークした。新型車に切り替わったばかりの61号車としては、シーズン最初の公式セッションでトップタイムはさい先の良いスタートと言えるだろう。
　2位は昨年の開幕戦と最終戦に勝利した52号車 埼玉トヨペットGB GR Supra GT（吉田広樹/川合孝汰組、BS）。今シーズンは3台に増えたGR Supra GTだが、今シーズンも好調さを維持しているようだ。3位は富士の公式テストで上位を独占したニッサン GT-R NISMO GT3で、10号車 GAINER TANAX with IMPUL GT-R（星野一樹/石川京侍組、DL）となった。

　Aグループ、Bグループに分けて行なわれた予選1回目（Q1）では、Aグループは午前中トップタイムをマークしていた61号車 SUBARU BRZ R&D SPORTが10番手とタイムが伸びず、予選2回目（Q2）に進むことを失敗してしまったのだ。午前中にトップタイムをマークしてポールポジションが期待されていただけに、詰めかけたスバルファンが落胆する結果になってしまった。また、4号車 グッドスマイル 初音ミク AMG（谷口信輝/片岡龍也組、YH）を14番手とふるわずQ1で落ちるという波乱の展開となった。Aグループのトップタイムは244号車 たかのこの湯 GR Supra GT（三宅淳詞/堤優威組、YH）と、やはりGR Supra GT勢が好調なようだ。

　BグループはGR Supra GT勢が好調で、60号車 SYNTIUM LMcorsa GR Supra GT（吉本大樹/河野駿佑組、DL）がトップタイムをマークし、 52号車 埼玉トヨペットGB GR Supra GTも2位になり、GR Supra GT勢の優勢を印象づけるQ1となった。

　Q2ではGR Supra GT勢の優勢は続き、早々に52号車 埼玉トヨペットGB GR Supra GTがトップタイムをマークしてポール獲得かと思われたが、それを逆転したのが11号車 GAINER TANAX GT-R（平中克幸/安田裕信組、DL）。そのタイムを破る車両は現われず、ニッサン GT-R NISMO GT3がポールポジションを獲得した。2位は52号車 埼玉トヨペットGB GR Supra GT、3位は65号車 LEON PYRAMID AMG（蒲生尚弥/菅波冬悟組、BS）が獲得した。

予選2位は52号車 埼玉トヨペットGB GR Supra GT（吉田広樹/川合孝汰、BS）

予選3位は65号車 LEON PYRAMID AMG（蒲生尚弥/菅波冬悟、BS）