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ミシュラン、瞬時にタイヤの残り溝を測定できる「クイックスキャン」をプルーブステーションの「自動車両点検ソリューション」に提供

2021年4月15日(現地時間)発表

タイヤのスキャン技術を提供

 ミシュランは4月15日(現地時間)、欧州で自動車専用360度スキャナーによる「自動車両点検ソリューション」を開発したプルーブステーション(本社フランス)との提携を発表した。

 少し前までは、一般的な手作業による車検は約30分かかっていて、そのうち10%(約3分)がタイヤの検査に費やされていたが、今回プルーブステーションとミシュランの最新技術が組み合わさったことで、クルマ全体の検査時間を1分以下に短縮し、そのうちタイヤの検査時間はわずか数秒となった。また、この時間短縮により検査にかかるコストも削減されるが、信頼性は高められているという。

 これはプルーブステーションが開発した自動車両点検ソリューションに、ミシュランが路面磁気スキャナー「ミシュラン クイックスキャン」で培ったタイヤ点検技術を提供することで実現したもの。ミシュラン クイックスキャンは、15個以上の特許技術に加えて、独自のAI(人工知能)アルゴリズムを用いたタイヤデータの分析結果も提供してくれるシステムで、地面に設置した専用パネルの上を通過したタイヤの摩耗をmm単位の精度で、自動かつ瞬時に確認できる。

 ミシュラン クイックスキャンは、あらゆるブランドのタイヤを、雨、雪など天候に関わらず測定でき、システム自体は電気配線が不要のため4時間以内の設置が可能なうえ、汚れや泥を取り除く必要もなくメンテナンスも容易という。

 プルーブステーションのCEO Cedric Bernard氏は「ミシュランと技術および事業提携できることを誇りに思います。この事業提携でグローバルにイノベーションを共有することで、車両点検で比類のない品質、速度、単価を実現できます」と述べている。

 また、ミシュランのコネクテッドモビリティサービスディレクターのアントン・トーマス氏は「プルーブステーションとの提携は喜ばしく、デジタル点検の知識を蓄積する機会となります。強みを補完しあい活用することで、ミシュランのオープンイノベーションのアプローチを強化していきます」とコメントしている。

Automated Tire Inspection I Michelin(1分46秒)