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国交省、新たな全国版図柄入りナンバープレートの候補5作品を公開

2021年5月28日 公開

公開された新たな全国版図柄入りナンバープレートの背景デザインの候補。左からタイトル名で「Nishiki」「花、かける」「はなれていても『思い、みな一つに』」「和柄2021」「新・冨嶽三十六景 -神奈川沖浪裏 -」の5作品

 国土交通省は5月28日、東京2020大会特別仕様ナンバープレートの後継となる新たな全国版図柄入りナンバープレートの背景デザインとなる候補5作品を公開した。

 同日開催された、第5回「新たな図柄入りナンバープレートの導入に関する検討会」において2次審査が行なわれ、タイトル名で「Nishiki」「花、かける」「はなれていても『思い、みな一つに』」「和柄2021」「新・冨嶽三十六景 -神奈川沖浪裏 -」の5作品が選ばれた。候補作品は、いずれも日本を元気にしていこうとのメッセージを込め「日本を元気に!」「立ち上がれ美しい日本」をテーマとしている。

 同省では、今後6月1日~14日にかけて、最終審査に向けて候補作品に対する国民からの意見を募集する。

 今後のスケジュール予定としては、意見募集の結果を踏まえ、6月29日開催の「新たな図柄入りナンバープレートの導入に関する検討会」において最終審査を行ない採用作品の1作品を決定する。

 採用デザイン決定の後、視認性試験を行ない、必要に応じて色味調整などを行なったうえで最終デザインを2021年11月ごろに確定。最終決定した新たな全国版図柄入りナンバープレートは、2022年4月ごろから2027年3月までの期間、交付予定としている。

タイトル:「Nishiki」コンセプト:日本の美しさと、数々の伝統や文化を重んじる国ということが伝わるように、伝統和柄「麻の葉文様」と日本の国魚「錦鯉」をキーとし、デザインしました。元気よく跳ねる錦鯉は斜め上を見据え、逆境に臆することのない日本人の心を意識。鱗の形、海の波形は麻の葉文様で表現。麻柄は魔除けとしての意を保つため、お守りという意味も込めました。今後の日本を明るく照らす美しいデザインに仕上げました。訴求ポイント:麻の葉文様や錦鯉が国魚であることをしっかりと噛み砕き、コンセプトでもある日本の伝統や文化を重んじる心を感じさせるようなデザインにまとめました。日本の街をNishikiナンバーをつけた自動車が走ることにより、国民には伝統文化の再認識をしてもらうだけでなく、「日本にはこんなに美しいものがあるんだ」と、海外の方の心も掴むデザインに仕上がっていると思います
タイトル:「花、かける」コンセプト:コンセプトは『日本らしさ』です。明るい、華やか、日本らしさを取り入れたデザインにしたいと思い取り組みました。気持ちが晴れる、そして華やかさを持つものと考えた際に、花を取り入れたいと思いました。ただ固有の花だと季節感などがどうしても出てしまうなと思い、日本らしさと考えた時に、日本の古典的な柄は規則性を持って並んでいるものが多いと気づき、花と融合させ、今回のデザインが出来上がりました。訴求ポイント:ナンバープレートということで、見やすさはもちろん、信号などで停車した際などにあのナンバープレート綺麗だね、と見てもらえるようなデザインを心がけました。色使いも淡めの色でありながら印象に残るような色を考え使いました
タイトル:「はなれていても『思い、みな一つに』コンセプト:日本全国47都道府県の県花をモチーフに、日本の美しさを表現しました。植物は円環の象徴であり、枯れても再び綺麗な花を咲かせます。「日本を元気に」というコンセプトをもとに、それを植物の成長と捉えてデザインしました。また、全国すべての県花を用いることで、「日本全体で立ち上がろう」という思いを込めています。訴求ポイント:国民に広く定着し、親しまれるよう、子供から大人まで広く愛されるようなデフォルメを効かせたデザインにしています。一つ一つの花(人々の思い)が集まることで大きな団結力を生むことを表現するとともに、右肩上がりに配置することで上昇、復興を表しています。色には、日本の伝統色をあしらいつつ、夢や希望を意味する虹に見えるよう配置を工夫しました
タイトル:「和柄2021」コンセプト:日本の和柄から発想を得た模様を散りばめたナンバープレートを考えました。和の模様の中に、日本人の美的センスや素敵なバランス感覚へのリスペクトを込めたのと、交通安全、五穀豊穣、家族の安寧など、様々な祈りや願いが込められています。訴求ポイント:ナンバーそのものを邪魔することなく、でも見かけたときにちょっときになる、「おっ!和柄」と、ちょっと嬉しい気持ちになるような、そんなナンバープレートがあったらカッコ良いのでは無いか、と思いました
タイトル:「新・冨嶽三十六景 -神奈川沖浪裏 -」コンセプト:日本の美しい景観を、日本が誇る名画をオマージュしたこの作品と共に彩って欲しいとの想いで制作しました。また、今後海外からの観光客や人材のさらなる増加を踏まえたうえでも、国際的に知名度の高い富嶽三十六景をモチーフとする事で、ナンバープレートを目にした方々に、日本ならではのオリジナリティと美しさを感じ取って頂きたいとの思いを込めました。訴求ポイント:日本の誇る名画である富嶽三十六景 神奈川沖浪裏をモチーフとしつつ、現代的な抽象アレンジを加えることで、老若男女問わない視覚的な親しみやすさと、自動車や二輪車等の工業デザインとの親和性を高めたデザインとしました
一次審査を通過した12作品から5作品が選ばれた