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デンソーテンとトヨタ、車両の安全性を高める「冗長電源モジュール」を共同開発

2021年6月10日 発表

電源の安定供給により、高度運転支援技術の実現や車両の安全性能向上に貢献

 デンソーテンは6月10日、乗員に安心感を与える高度運転支援技術の実現と車両の安全性能向上に貢献する「冗長電源モジュール」をトヨタ自動車と共同開発したと発表した。

 この冗長電源モジュールは、2021年4月に発売されたレクサスの新型「LS」およびトヨタの新型「MIRAI(ミライ)」に搭載されている高度運転支援技術「Advanced Drive(アドバンスド ドライブ)」向けの製品として採用されている。

レクサス LS
トヨタ MIRAI

開発の背景

 高速道路などの自動車専用道路において活用され、ドライバーによる監視のもと、交通状況に応じて、車載システムが適切に認知、判断、操作を支援し、車線・車間維持、分岐、車線変更、追い越しなどを行なう高度運転支援技術「Advanced Drive」の実現には、各センサーへ安定した電力を供給する「電源信頼性」が必要となる。

 また、記載車両の電源信頼性を確保するには、メイン系統電源に何らかの障害が発生した場合でも、クルマが安全に停車するまでサポートできるよう、サブ系統電源から各機器へ電力供給を行なうことができるといった「電源冗長」が不可欠。

 今回新たに開発された冗長電源モジュールは、メインおよびサブ系統間の電源制御と、サブ系統電源として使用する電池を監視する電池制御をひとつのECUに集約し、統合制御を行なうことで、電源冗長を実現したという。

 デンソーテンは、今後もグループが2030年に目指す姿「VISION2030」における、人と地球に優しい製品でクルマの魅力を高める「クルマの価値向上」や、移動の課題を解決し人々の生活を豊かにすることに貢献する「生活の価値向上」への取り組みを具体化し、ユーザーと社会に貢献していくとしている。