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F1フランスGP、レッドブル・ホンダ3連勝 フェルスタッペンが優勝しペレスも3位でポイント差を拡大

優勝したマックス・フェルスタッペン選手(33号車 レッドブル・レーシング・ホンダ) (C)Getty Images / Red Bull Content Pool

 F1第7戦フランスGPが6月18日~20日の3日間にわたりポール・リカール・サーキットで開催された。20日には決勝レースが行なわれ、ポールポジションからスタートしたマックス・フェルスタッペン選手(33号車 レッドブル・レーシング・ホンダ)が優勝した。この優勝により、ホンダは2015年にF1に復帰してから初の3連勝となった。また、ホンダのパワーユニットとしては1991年のアイルトン・セナ選手の開幕4連勝以来となる。

Race Highlights | 2021 French Grand Prix

 決勝レースはポールポジションからスタートしたフェルスタッペン選手がトップで1コーナーに入りレースを支配していくのかと思われたが、1コーナーでややバランスを崩してコース外に飛び出てしまい、予選2位からスタートしたルイス・ハミルトン選手(44号車 メルセデス)に抜かれてしまった。

 その後、この2台は3位のバルテリ・ボッタス選手(77号車 メルセデス)、4位のセルジオ・ペレス選手(11号車 レッドブル・レーシング・ホンダ)とチームメイトを引き連れてレースが展開していく。

 18周目にボッタス選手がタイヤ交換。その翌周にフェルスタッペン選手もタイヤ交換。ピットの出口でフェルスタッペン選手がハナ差でボッタス選手の前に出ることに成功した。その翌周にトップを走っていたハミルトン選手がタイヤ交換してコースに出てくると、フェルスタッペン選手はタイヤ交換後ペースを上げた効果がありハミルトン選手の前に出た。

 ここからレースはトップのフェルスタッペン選手、2位ハミルトン選手、3位ボッタス選手と、フェルスタッペン選手に2台のメルセデスが激しくプレッシャーをかけていくというテンションの高いレースに。問題は交換したハードタイヤの持ちだった。

 先に動いたのはトップのフェルスタッペン選手。メルセデス勢に先駆けてピットに入ると急速に追い上げ始めた。スペインGPで、トップのフェルスタッペン選手がタイヤ交換せず、メルセデスのハミルトン選手がタイヤ交換して終盤に追いついて追い越したという時とは立場を入れ替えた戦略に出た。

F1第4戦スペインGP、メルセデスのハミルトンが優勝 ホンダ勢はフェルスタッペン2位、角田はリタイア

https://car.watch.impress.co.jp/docs/news/1323207.html

残り2周でフェルスタッペンがハミルトンを大逆転、ペレスも3位表彰台、アルファタウリ勢はガスリーが7位、角田は13位完走

 残り10周でフェルスタッペン選手はボッタス選手に追いつき、ボッタス選手をオーバーテイク。このときにボッタス選手をタイヤカスの方に追いやる見事なオーバーテイクで2位に浮上。あとはトップのハミルトン選手に追い付き追い越すだけだ。しかし、ここからなかなか差が縮まらない。それでも残り2周でフェルスタッペン選手はハミルトン選手に追い付き、コーナー入り口でインに入りズバッとオーバーテイク。スペインGPでの借りを完全に返した形だ。

 レースはそのままフェルスタッペン選手が優勝し、今シーズン3勝目を、ホンダの1991年以来の3連勝という形で実現した。これにより、フェルスタッペン選手はドライバー選手権、レッドブルはコンストラクターズ選手権でのトップを維持したまま、来週、再来週に予定されているレッドブルの地元オーストリアでの2連戦に向かうことになる。2位はメルセデスのハミルトン選手。

 3位争いは、スタートからタイヤをケアし続けたペレス選手がボッタス選手に追い付いた。残り5周でペレス選手がボッタス選手を抜き3位に。これにより、レッドブル・ホンダは1-3フィニッシュとなり、今シーズン初めて2人のドライバーが表彰台に登ることになった。

 4位はボッタス選手、5位はマクラーレンのランド・ノリス選手(4号車 マクラーレン・メルセデス)、6位はダニエル・リカルド選手(3号車 マクラーレン・メルセデス)となった。

 アルファタウリ・ホンダ勢は、6番グリッドからスタートしたピエール・ガスリー選手(10号車 アルファタウリ・ホンダ)は順位を維持したまま序盤順調に走行した。しかし、しかしピットストップでマクラーレンの2台、フェラーリの2台に抜かれて実質8位に後退した。その後、フェラーリ勢がタイヤを持たすことができず、徐々に後退していくと、マクラーレンの2台の後ろとなる7位に戻り、最終的にそのままレースを終えた。

 角田裕毅選手(22号車 アルファタウリ・ホンダ)は、土曜日の予選のQ1でクラッシュしてしまい、パーツを交換したため、ピットレーンスタートとなった。スタートしてすぐにハース2台、ウイリアムズ2台をかわして中段勢最後尾の16位に上がってきた。レース中盤には11位に浮上したが、その後はハードでスタートしたアルトンマーティン勢などに逆転され、ポイント圏外となる13位でゴールすることになった。

F1第7戦フランスGP 決勝結果

順位号車ドライバー車両周回数タイムポイント
133マックス・フェルスタッペンレッドブル・レーシング・ホンダ531時間27分25秒77026
244ルイス・ハミルトンメルセデス53+2.904秒18
311セルジオ・ペレスレッドブル・レーシング・ホンダ53+8.811秒15
477バルテリ・ボッタスメルセデス53+14.618秒12
54ランド・ノリスマクラーレン・メルセデス53+64.032秒10
63ダニエル・リカルドマクラーレン・メルセデス53+75.857秒8
710ピエール・ガスリーアルファタウリ・ホンダ53+76.596秒6
814フェルナンド・アロンソアルピーヌ・ルノー53+77.695秒4
95セバスチャン・ベッテルアストンマーティン・メルセデス53+79.666秒2
1018ランス・ストロールアストンマーティン・メルセデス53+91.946秒1
1155カルロス・サインツフェラーリ53+99.337秒0
1263ジョージ・ラッセルウイリアムズ・メルセデス52+1周0
1322角田裕毅アルファタウリ・ホンダ52+1周0
1431エステバン・オコンアルピーヌ・ルノー52+1周0
1599アントニオ・ジョビナッツィアルファロメオ・レーシング・フェラーリ52+1周0
1616シャルル・ルクレールフェラーリ52+1周0
177キミ・ライコネンアルファロメオ・レーシング・フェラーリ52+1周0
186ニコラス・ラティフィウイリアムズ・メルセデス52+1周0
1947ミック・シューマッハハース・フェラーリ52+1周0
209ニキータ・マゼピンハース・フェラーリ52+1周0

※フェルスタッペン選手に最速ラップポイントとして1ポイント追加

ドライバーランキング(F1第7戦フランスGP終了後)

順位ドライバー車両ポイント
1マックス・フェルスタッペンNEDレッドブル・レーシング・ホンダ131
2ルイス・ハミルトンGBRメルセデス119
3セルジオ・ペレスMEXレッドブル・レーシング・ホンダ84
4ランド・ノリスGBRマクラーレン・メルセデス76
5バルテリ・ボッタスFINメルセデス59
6シャルル・ルクレールMONフェラーリ52
7カルロス・サインツESPフェラーリ42
8ピエール・ガスリーFRAアルファタウリ・ホンダ37
9ダニエル・リカルドAUSマクラーレン・メルセデス34
10セバスチャン・ベッテルGERアストンマーティン・メルセデス30
11フェルナンド・アロンソESPアルピーヌ・ルノー17
12エステバン・オコンFRAアルピーヌ・ルノー12
13ランス・ストロールCANアストンマーティン・メルセデス10
14角田裕毅JPNアルファタウリ・ホンダ8
15キミ・ライコネンFINアルファロメオ・レーシング・フェラーリ1
16アントニオ・ジョビナッツィITAアルファロメオ・レーシング・フェラーリ1
17ジョージ・ラッセルGBRウイリアムズ・メルセデス0
18ミック・シューマッハGERハース・フェラーリ0
19ニキータ・マゼピンRAFハース・フェラーリ0
20ニコラス・ラティフィCANウイリアムズ・メルセデス0

コンストラクターランキング(F1第7戦フランスGP終了後)

順位チームポイント
1レッドブル・レーシング・ホンダ215
2メルセデス178
3マクラーレン・メルセデス110
4フェラーリ94
5アルファタウリ・ホンダ45
6アストンマーティン・メルセデス40
7アルピーヌ・ルノー29
8アルファロメオ・レーシング・フェラーリ2
9ウイリアムズ・メルセデス0
10ハース・フェラーリ0
マックス・フェルスタッペン選手 (C)Getty Images / Red Bull Content Pool