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ポルシェ「99Xエレクトリックレーサー」と「タイカン 4S」がニューヨークの街中に登場

2021年7月8日(現地時間) 発表

タイムズスクエアで撮影されたポルシェ 99Xエレクトリックレーサーとタイカン 4S

街全体で電動化を推進するニューヨークでフォーミュラE開催

 ポルシェAGは7月8日(現地時間)、世界的に有名なニューヨークのタイムズスクエアで、今週末に開催される「フォーミュラE世界選手権」の第10ラウンドと第11ラウンドの告知を兼ね、タグ・ホイヤー・ポルシェ・フォーミュラEチームの協力のもと「99Xエレクトリックレーサー」と「タイカン 4S」の2台のEVポルシェを走らせたことを発表した。

 世界初の電気レースシリーズ「フォーミュラE」は、ニューヨーク市など魅力的な大都市に新たなモータースポーツを提供しているが、ポルシェにとってフォーミュラEは「環境への配慮」「エネルギー効率」「持続可能性」に重点を置いた高性能マシンの開発を進める上で、最も競争力のある舞台として参戦中。

 2019年からフォーミュラEに参戦している99Xエレクトリックレーサーは、スポーツカーメーカーの電動量産モデルの開発プラットフォームとして活躍し、この車両の800V技術はポルシェ初のBEV(電気自動車)の量産スポーツカーであるタイカンにも搭載。プロトタイプは2019年にニューヨークで公開された経緯がある。

タイムズスクエアの象徴的な建物「ワン・タイムズスクエア」を背景に

 一方、電動化を推進しているニューヨーク市は、EVと持続可能性だけがこのフォーミュラEを週末に開催する重要な要素としてとらえているのではなく、すでに1750台以上のEVを保有。アメリカ最大のEV保有を誇り、2025年末までに2000台まで増加させる予定という。さらに、2021年末までに公共充電ステーションを1万台設置するという目標も順調に進んでいるほか、市内のスクールバスは2035年までに完全に電気化する予定。この取り組みはニューヨーカーも賛同していて、ニューヨーカーはすでに、ロードアイランド州を除く他のどの州の住民よりも1人当たりのエネルギー消費量が少なくなっているという。

 フォーミュラEレースは、土曜日と日曜日にブルックリンクルーズターミナル近くにあるレッドフックサーキットで、ロウアー・マンハッタンと自由の女神を背景に、各レース45分+1周で争われる。これは、DC充電器(350kW)でポルシェ タイカンのバッテリを5%→80%まで2回充電するのにかかる時間とほぼ同じという。

【お詫びと訂正】記事初出時、一部誤った表記がありましたので、お詫びして訂正させていただきます。