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アウディ、新型Q5 スポーツバック発表会 「ライフスタイルに合わせて選んでほしい」とノアック社長
2021年7月15日 05:15
- 2021年7月14日 発表
- 729万円~967万円
今期の販売は好調だが、Q5 スポーツバックにはさらに期待を寄せている
アウディ ジャパンは7月14日、ミッドサイズSUVの「Q5」にクーペスタイルのスポーティなキャラクターと高い実用性を兼ね備えたモデル、新型「Q5 スポーツバック」「SQ5 スポーツバック」の発表会を行なった。「e-tron スポーツバック」「Q3 スポーツバック」に続くSUVモデルのスポーツバックとなる。
フィリップ・ノアック社長は、2021年もあっという間に後半になったが、1月には東京の青山に次世代型ブランドストアである「Audi House of Progress Tokyo」をオープンし、春には新型「e-tron GT」、続けて新型「A3」「S3」の発表を行なうなど精力的に活動したことを紹介。そしてその結果、アウディの上半期は波に乗ったかのように堅調に伸び、6月までに輸入車の平均成長率19%を大きく上回る38%も販売台数を伸ばすことができたと好調さをアピールした。続けて、グローバルでも中国、欧州、アメリカが力強く回復し、5月までの販売台数は、コロナ前には及ばないものの、前年比45.4%増の80万台以上を記録していると説明。
また、国内における販売好調の理由としては、ここ2年間で次々と投入してきた新型の存在はもちろん、上級モデルである「RS 6」「RS 7」「RS Q8」の好調も要因のひとつという。さらに、日本では秋ごろの納車開始を予定しているEV(電気自動車)の4ドアクーペモデル新型「e-tron GT」も、計画を上回る受注が入っていてすでに初年度分は完売。「秋の納車のタイミングでさらに勢いがつくだろ」とノアック社長は語った。
そして、今後の販売の重要な役割を持つのが、SUVでありながらクーペのようなフォルムを両立した新型「Q5 スポーツバック」であると紹介。実際にQ3シリーズの販売構成も6割がスポーツバックであることから、ノアック社長は「とても期待を寄せている」と語気を強めた。
ノアック社長はアンベールしたQ5 スポーツバックの特徴について、A5やA7でおなじみの流れるようなクーペスタイルを挙げ、さらに後続車が2m以内に近づくとアラート点灯を行ない注意を促すという世界初の機能を備えたマトリクスOLEDリアライトも紹介。これは限定モデルの「Q5 スポーツバック 1st edition」と「SQ5 スポーツバック」に標準装備されるという。グレードは「advanced」「S line」の2種類があり、「S line」をベースに特別感のある装備を充実させた限定230台の「1st edition」も設定したと説明。
また、最高出力260kW(354PS)、最大トルク500Nmを発揮するV型6気筒3.0リッターターボエンジン(TFSI)に8速ティプトロニックが組み合せられる高性能バージョンSQ5 スポーツバックは、秋ごろの導入であることがノアック社長より明かされた。
ラインアップも競争力のある価格を実現し、さらに8月末にはフェイスリフトした「Q2」のデリバリーも始まることに加え、秋ごろにはQ2のディーゼルモデルや高性能モデルの「SQ2」も導入することで、よりマーケットのポテンシャルを高めるとした。ほかにも、重要なAセグメントのスポーツパフォーマンスモデルの新型「RS 3」が今年の冬前に、EVの「Q4 e-tron」「Q4 e-tron スポーツバック」は2022年の発売を予定しているとした。その先も、2025年までに14車種の電動化車両を導入するなど、ノアック社長は今後もアウディは攻勢の手を緩めないことをアピールした。
電動化戦略についても、すでに発表しているとおり、2026年以降に発表する新型車はEVのみとなり、エンジン搭載車は原則として2033年に生産を終了することを改めて紹介。
ノアック社長にQ5 スポーツバックはどんな人に乗ってほしいか質問したところ「通常は30代~50代で年収が1200万円くらいというざっくりとした区分けはあるが、これからは年代ではなくライフスタイルに合うか、合わないかで選ぶことが重要な時代になってきた。スポーティなSUV好きな人向けだと思います」とコメントしてくれた。
スペシャルゲストとして真鍋大渡氏が登壇
発表会ではアナログとデジタルの融合やリアルとバーチャルの関係性を探求しているというアーティスト兼クリエイタの真鍋大渡氏が登場。真鍋氏は自身もアウディを所有しているという。
また、実は今の自動運転に使われているようなカメラで撮った映像を解析して処理するような技術は、真鍋氏がステージ上で使っている技術と似ている部分があるといい、ダンサーの動きやポーズを解析することで、よりダンサーの技術力の高さをステージ上で見せる工夫に使っているという。「常にパフォーマー中心に考えているので、自動車の人間中心というコンセプトなどは共感できる部分がある」とコメント。
今後は「自動運転のクルマをこんな風に使ったら面白いのでは? 実用には至らないけれど可能性があるものの実験ができるといいなと考えている」と未来の活動像も語ってくれた。
8月にドイツへ帰任することが決まっているノアック社長があいさつ
ノアック社長は今年の8月1日付けでドイツ本国に戻り、ドイツ市場の責任者に就任することに触れ、「3年間、日本でいろいろなことを学び経験した。たくさんの時間を過ごし、日本という国、文化、自然を心から楽しんだ。素晴らしい人との出会いが、多くのインスピレーションを与えてくれた。そう遠くない未来にまた日本に戻ってきたいと思っている」とあいさつを述べた。
日本で思い出に残っている場所について聞くと「いろんなところにいったが、九州がとてもよかった。また、スキーで行った志賀高原やニセコも大好き。日本は全体的に緑がたくさんあって住みやすい国だと思う。東京に住んでいながら、1時間も走ればビーチがあり、2時間も走ればスキー場があると、なんとも珍しい大都市だと思う」と教えてくれた。