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ブリヂストン、電動SUV「オーシャン」を手掛けるフィスカーとパートナー契約を締結 専用タイヤを開発

2021年8月4日(現地時間)発表

フィスカーの電動SUV「オーシャン」

オーシャンは欧州で2023年に発売予定

 ブリヂストンの欧州グループ会社であるBSEMIA(ブリヂストン ヨーロッパ エヌヴィー エスエー)は8月4日(現地時間)、米国フィスカー(Fisker)と同社の電動SUV「オーシャン(Ocean)」向けのタイヤを開発・納入するパートナー契約を締結したと発表した。

 フィスカーのオーシャンは、リサイクル材料や植物由来のインテリアなどサステナブルな素材が使われていることが特徴の電動SUV。環境性能と運動性能を両立するブリヂストンのタイヤ技術「エンライトン(ENLITEN)」を搭載した特別仕様タイヤ「ポテンザ スポーツ(POTENZA SPORT)」が新車装着され、欧州で2023年に発売される予定のモデル。

ポテンザ スポーツ

 ブリヂストングループは「2050年 サステナブルなソリューションカンパニーとして社会価値・顧客価値を持続的に提供している会社へ」をビジョンとして掲げ、中期事業計画(2021-2023)を推進していて、その中核としてバリューチェーン全体で資源循環やカーボンニュートラル化などへの取り組みとビジネスモデルを連動させる「サステナビリティビジネス構想」の実現へ向けた取り組みを加速している。

 今回のパートナー契約は、サステナブルな自動車の提供を通じて次世代のモビリティへの貢献を目指すフィスカーと、「サステナビリティビジネス構想」に基づきバリューチェーン全体でサステナブルな社会の実現に取り組むブリヂストングループが、未来のモビリティ社会における新たな社会価値・顧客価値の共創を目指して締結したもの。

 また、ブリヂストングループにとって、フィスカーとのパートナー契約は、その中期事業計画(2021-2023)において、EV化の加速などのサステナビリティ、モビリティの進化を見据えた高付加価値商品・ソリューションの拡大・強化に向けた重要なパートナーシップと位置付けているという。

 BSEMIAはオーシャンに新車装着されるタイヤとして、ブリヂストンの高性能スポーツタイヤであるポテンザ スポーツに、環境性能と運動性能を両立する革新的なタイヤ技術エンライトンを初めて搭載させた特別仕様のタイヤを開発。エンライトンは、ブリヂストングループの「サステナビリティビジネス構想」の実現へ向けた「断トツ商品」戦略強化の中核を担う技術として、タイヤの大幅な軽量化と転がり抵抗低減により省資源化や環境負荷低減に貢献するとともに、従来はトレードオフの関係にある運動性能やタイヤライフとの両立を可能にするタイヤ技術といい、これによりEVの航続距離の最大化にも貢献するという。

 ブリヂストン 常務役員 BSEMIA CEO兼プレジデントであるローラン・ダルトー氏は、「ブリヂストンでは、2050年までにカーボンニュートラルを達成するため、そして、さらに環境に優しくサステナブルなモビリティを実現するための鍵はEVだと考えています。しかしながら、モビリティの完全な電動化に向けてはまだまだ多くの課題があり、フィスカーとブリヂストンはこれらの課題解決のために共創しています。単にEVをより利用しやすいものにするためだけでなく、フィスカーは強いサステナビリティへの課題意識から生まれました。フィスカーとブリヂストンが、同じ想いを持ち、新たな社会価値・顧客価値を共に共創していくことを大変光栄に思います」とコメントしている。

 また、フィスカー チェアマン&CEOであるヘンリック・フィスカー氏は、「タイヤとサステナブルモビリティ分野のグローバルリーダーであるブリヂストンと共に仕事をすることに大変興奮しています。そして、我々と同じ価値観を持つブリヂストンのプレミアムタイヤは『オーシャン』に欠かせないものです。我々はクラス最高レベルの乗り心地、運動性能、そして航続距離を備える最もサステナブルなSUVを創りたいという想いがあり、それを実現するためにブリヂストンは重要な役割を担ってくれるはずです。ブリヂストンと共に、タイヤの技術開発、性能向上に向けてより密接な関係を築き、共創していくことをとても楽しみにしています」と述べている。