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トヨタL&F、“人と物と見分けられる”フォークリフトの後方作業者検知運転支援システム「SEnS+」
2021年9月1日 16:36
- 2021年8月26日 発表
- 65万7800円
「見落とさない・ぶつからない」をサポート
豊田自動織機 トヨタL&Fカンパニーは8月26日、フォークリフト後方の障害物の中から人と物を見分けて検知してオペレーターにブザーとランプで接近を通知するだけでなく、さらに車速や進行方向、障害物との距離など車両の状況と連動して走行速度と発進を自動制御する後方作業者検知運転支援システム「SEnS+(センスプラス)」を発売した。同社のコンパクト電動フォークリフト「Ecore(エコア)」のオプションとして設定され、価格は65万7800円。その他の機種へも順次搭載していくとしている。
自動車業界では安全運転サポート機能のひとつとして、「自動ブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)」の普及が進んでいるが、人や物が混在する作業現場で使用されるフォークリフトにおいても、車両と人・物との接触事故対策として、安全教育や人車分離などの対策が推進されているという。
そこで今回開発されたSEnS+は、不特定の障害物があり、人と車両の接近頻度も高い環境の中で、荷役や運搬時に後進走行するというフォークリフト特有の作業条件に適するように、これまでの実績と経験を活かして専用設計したカメラとセンシングシステムにより、広角度に車両後方の障害物の中から人と物を見分けて検知することを可能とした。
さらに、SEnS+は車両状況に応じて、走行速度や発進を自動でコントロールする業界初の車両制御機能を搭載した安全運転支援システムで、誤操作や見落としによる接触・衝突事故の回避もサポートし、安心して作業に従事できる環境づくりをサポートしてくれる。
SEnS+の機能概要
フォークリフト後方に取り付けたカメラが、検知範囲内の障害物の中から人と物を見分けて、ブザーとランプでオペレーターに接近を通知。さらに、車速や進行(旋回)方向など車両の状況と連動して、走行速度や発進の自動制御を行なう。
また、画像認識により不特定の障害物(人や物)の検知を可能としているため、タグ式の作業者検知システムのように作業者がタグを保持する必要はなく、不特定の人が出入りする現場でも使用可能とした。
検知範囲は、水平検知角130度、奥行き最長約10mで、さらに検知対象の種類、車速、進行(旋回)方向の複合条件によって、通知範囲を自動で調整する機能を備える。