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「MINI 六本木」が世界唯一の白いショールームとしてリニューアル CIの黒が使われなかった理由とは?
2021年9月4日 07:00
- 2021年8月28日 リニューアルオープン
世界でも前例のないコンセプトでリニューアルしたMINI 六本木
ビー・エム・ダブリューは8月28日、東京都港区六本木に構えるショールーム「MINI 六本木」を、世界のMINIショールームでも前例のない特別なコンセプトを掲げてリニューアルオープンした。
「前例のない特別なコンセプト」とはいったいどんな内容なのか? 早速MINI 六本木を訪れてみた。
MINIのショールームやディーラーは、CI(コーポレートアイデンティティ)に基づき「黒」が基準カラーとなっている。店内に入ったことがなくても、クルマでの移動中に黒い建物のMINIディーラーを見たことがある人も多いと思う。もちろんMINI 六本木もリニューアル前は黒を基調とした姿で運営していた。
黒い店舗は「大人っぽい」「オシャレ」「カッコいい」といった雰囲気があるが、どこか敷居を高く感じさせたり、暗い感じがしたことも否めない。特にこの店舗は立地的に陽ざしが入り難い場所であることもあり、『中からも外からも明るい印象を持たせたい』という想いや、『都内でアクセスもよく、幅広い年齢層の人が訪れる六本木という立地で、今までにない店舗を作って新規ユーザーを掘り起こしたい』といったチャレンジ戦略もあり、今回MINIのCIガイドラインを適用しないデザインとコンセプトが採用されたという。
そしてそのコンセプトにより、店内の壁は白がベースとなり、商談ルームにはナチュラル系のカラーが使われている。また、ナチュラルという点と「日本という国柄を表現するために木材を取り入れてほしい」との本国からのオファーもあり、木材の壁面も作成された。さらに木材は、室内だけでなく外のバードロゴのまわりにも使用。看板のまわりに木材を使用しているのは現在は六本木のみ。こうして世界でも前例のない明るいショールームが完成。店内が明るくなったことで、外から見た雰囲気もガラリと変わったという。
また、色調だけでなく大きく異なるのが入り口の上に配置された「バードロゴ」。基本的には「MINI ●●●」と地名などがセットになって店舗名となり、それが看板としても機能している。こういった看板もCIに基づいた設定で、ここもリニューアル前は「MINI ROPPONGI」となっていた。しかし、六本木店は目の前に大きく太い橋脚が2本立っていて、こればかりは動かすことは不可能なので、逆にこの透き間を活かすデザインとして「バードロゴ」のみを配置。もちろん、英語を母国語としない日本人という観点からも「MINI」という英字が並ぶよりも、すでに見慣れて認知度のあるバードロゴのほうが、英字を読まずに素早く認識できるという点も考慮したという。これにより正面はもちろん、別の角度からでも「ここがMINIの店である」ということがより伝わりやすくなったという。
この外観にバードロゴだけの設置については、社内でも賛否あったそうだが、新たなチャンレジとして担当者の強い想いが色濃く表現されている部分だという。
このCIガイドラインが適合されていないのは店舗内外の色とバードロゴだけではなかった。通常MINIのCIには3種類の内装パターンが設定されているのだが、なんと店内で使っているテーブルやイスまでもMINI 六本木では独自のものをチョイスしているという。とにかく徹底したこだわりを持ってリニューアルされた本気度が伝わってくる。
実は試乗から購入までできるMINI六本木
MINI 六本木は、巨大高層ビル・六本木ヒルズからけやき坂通りを挟んだ目の前という好立地にあり、通常は店前に1台、店内に2台のMINIが展示されていて、車両のほかにMINIグッズや商談スペースが並んでいる。六本木の中心地であることを考えれば十分といえるスペースなのだが、実は試乗車を12台も保有していて、試乗をお願いすれば地下にある立体駐車場から、直ぐに試乗可能となっている。ちょうど取材していたときも、20代後半の青年が「ジョン・クーパー・ワークス」を試乗しにきていたほか、商談が決まって希望制ナンバーの数字を決めているご夫婦もいた。
広大なスペースを持つディーラーと違い駐車場自体が見えないため、パッと見では試乗車があるとは気が付きにくいが、電車でのアクセスもいいので、六本木に足を運んだ際は、試乗しに訪れてみてはいかがだろう。
また、MINI 六本木ではリニューアルに合わせて、車道や歩道からも目に飛び込んでくるほどの大型モニターを壁面に設置。動きのある動画を流すことで、外を歩いている人の目を引く効果があるという。リニューアル前は店内の上の方に設置していたため、どうしても店内に入ってからしか見えなかったので、目線の位置まで下げるという工夫を凝らしたという。
しかし、この大型モニターはそれが主目的ではなかった。専用のスマホに車体番号を入力すると、大型モニターにその車両のCGを映し出すのだ。車体番号を使うことでグレードやボディカラーが正確に再現される仕組みだが、実はそれは=在庫として存在している車両ということで、ユーザーは大型モニターに映されている車両をそのまま購入できるという仕掛けとなっている。
MINI 六本木支店長の石井氏は「リニューアルの際に、収納とレセプションカウンター(受付)についてリクエストを出しました。限られたスペースとはいえ、カタログやオフィスは必要。でもそういった面はあまり見えるところには置きたくなかった。リニューアル前はレセプションカウンターで仕事もしていましたが、シンプルなカウンターにしました。今は以前よりも全体的に使い勝手がよくなりました。また、常連のお客さまにも『店内が明るくなっていい』と、とても喜ばれています」とリニューアルオープンの感想を話してくれた。
「クーパーの日(9月8日)」にちなんだキャンペーンを実施
今回リニューアルオープンしたMINI 六本木とMINI TOKYO BAYは9月11日~12日の2日間、「クーパーの日(9月8日)」にちなんでMINIファンを応援するイベント「COOPER DAY 2021」を開催する。期間中に店舗を訪れると「オリジナル・マグネット」がもらえるという。ただし、1組1点までで数に限りあり。なくなり次第終了となるのでご注意いただきたい。