ニュース

学生フォーミュラ、2021年大会はオンライン開催で神戸大学が初の総合優勝

2021年8月24日~9月6日 開催

静的審査のみとなる3部門の総合獲得ポイントで競われた

 自動車技術会は8月24日~9月6日にわたって第19回大会となる「学生フォーミュラ日本大会2021」をオンラインで開催した。

 新型コロナウイルスの影響により2020年は完全中止となったが、2021年は当初、静岡県袋井市/掛川市のエコパ(小笠山総合運動公園)で開催する予定だった。しかし、長引く新型コロナウイルス感染症拡大の影響により静的審査までで完結とし、エコパにて開催を予定していた車検/動的審査ほか、すべてのイベントは中止とされた。

 静的審査は「Cost&Manufacturing」「Design」「Presentation」の3部門に加え、各部門にICV(ガソリン自動車)クラスとEV(電気自動車)クラスが設けられて競われた。

各クラスの参加チーム内訳と審査風景

Cost&Manufacturing Event

・ICV(ガソリン自動車)クラス:44チーム
・EV(電気自動車)クラス:10チーム

審査風景

Design Event

・ICV(ガソリン自動車)クラス:45チーム
・EV(電気自動車)クラス:10チーム

審査風景

Presentation Event

・ICV(ガソリン自動車)クラス:46チーム
・EV(電気自動車)クラス:10チーム

審査風景

神戸大学が初の総合優勝を獲得

 Cost&Manufacturing Eventでは、大阪大学が前回(2019年大会)に引き続き1位を獲得。Design Eventでは、名古屋工業大学と京都大学がデザインファイナル(最終審査)に進み、名古屋工業大学が1位に。名古屋工業大学は、前回大会(2019年)での同審査の18位から大きく飛躍。Presentation Eventでは、岐阜大学が1位を獲得。岐阜大学も前回大会(2019年)の同審査25位から大きくジャンプアップした。

総合結果(上位10チーム)

 総合優勝はCost&Manufacturing Eventで74.80ポイント、Design Eventで110.00ポイント、Presentation Eventで73.38ポイント、計258.18ポイントを獲得し、2位の大阪大学に6.77ポイントの差をつけた神戸大学が初の総合優勝を成し遂げた。全体的なリザルトとしては、上位勢を中部関西勢が占める結果となった。

 各イベントの獲得ポイントや総合リザルトは、「学生フォーミュラ日本大会2021 公式通知No.13(PDF)」で確認できる。

日本人最年少F1ドライバー角田裕毅選手がエール

 2021年シーズンの学生フォーミュラ日本大会では、大会の価値と意義をPRしていくために番組サポーターを募り、YouTubeで「大会密着番組」を配信。コロナ禍の影響で日々活動が厳しくなるチームを応援するため、番組サポーターとなっている企業や大学からの応援メッセージやOB・OGインタビューなどのコンテンツを配信し、学生たちのモチベーションを後押し。中でも、日本人最年少F1ドライバーとして活躍する角田裕毅選手から、同じく「クルマ」に関わる同世代の学生チームにとっても、深く共感でき、勇気づけられるメッセージが贈られた。

日本人F1ドライバー角田裕毅選手

 また、オンライン開催のみとなった今大会だが、シーズン終了後の10月から、車検/動的審査代替イベントを予定していて、この「ポストシーズン」の様子をYouTubeで配信するために、自動車技術会で初のクラウドファンディングを実施するという。

 このクラウドファンディングは、プロジェクトの資金援助という意味だけでなく、支援をきっかけに、学生フォーミュラの認知度の向上、未来の大会継続に繋げていくために、クラウドファンディングに挑戦するとしている。