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インテル、欧州に半導体工場建設へ 今後10年間で800億ユーロ投資
2021年9月9日 16:51
- 2021年9月8日(現地時間) 発表
インテルCEOのパット・ゲルシンガー氏は9月8日(現地時間)、ドイツで開催中のミュンヘンモーターショー「IAA Mobility」の基調講演に登壇し、将来的な車載半導体の需要拡大に対応するために、欧州に新たなチップ製造工場の建設を計画していることを明らかにした。
ゲルシンガー氏は、インテルが欧州に最先端の半導体製造工場を少なくとも2棟新設する予定で、今後10年間で800億ユーロにも及ぶ将来的な投資計画があることを、講演の視聴者に伝えた。
同社によると、「あらゆるもののデジタル化」によって、最新プレミアムカーの部品表(BOM:Bill Of Materials)で半導体が占める割合は、2030年までに20%を超えると予測。これは2019年の4%と比べ5倍以上となる数字という。これにより車載シリコンの獲得可能な最大の市場規模(TAM)は、今後10年間で約2倍となる1150億米ドルと、半導体市場全体のおよそ11%にまで拡大する見込みで、インテルはこの拡大する需要に対応するため新工場の建設を計画した。
このトレンドは「あらゆるもののデジタル化」と呼ぶ事象と、ユビキタス・コンピューティング、コネクティビティーの拡大、クラウドからエッジにわたるインフラストラクチャー、そしてAIという、自動車産業とモビリティー業界に広がる4つの大きな推進力によって加速するという。
ゲルシンガー氏は「この状況を大きな挑戦であると同時にチャンスでもあり、インテルにとって絶好の機会である」と述べるとともに「半導体に対する需要が持続的に高まっているこの新たな時代には、大局的かつ大胆な発想が必要です。インテルのCEOとして多大な権限を持つ立場として、11万6000人の従業員によるエネルギーとチップを開発、製造する巨大なエコシステムを束ねて、このニーズに応えたい」とコメントしている。