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インテル、9億ドルでMoovitを買収。モービルアイ事業に参加

Moovitの参加でモビリティ・プロバイダーの実現を目指す

2020年5月4日(現地時間) 発表

インテル傘下のモービルアイの事業にMoovitが参加

 インテル コーポレーションは5月4日(現地時間)、MaaS(Mobility as a Service)ソリューションを提供するMoovitを約9億米ドルで買収したことを明らかにした。契約締結後、Moovitは同社のブランドと既存のパートナーシップを維持しながら、インテル傘下のモービルアイの事業に加わるという。

 Moovitは、MaaS領域で世界102カ国3100都市で8億超のユーザーにサービスを提供する企業。一方で、モービルアイは、先進運転支援システム(ADAS)の領域で現在25社以上の自動車メーカーと提携している。

Moovitのアプリ

 Moovitは2012年に設立されイスラエルのテルアビブを拠点に約200人の従業員を擁する。公共交通機関、自転車やスクーターでの移動サービス、ライドへイリング、カー・シェアリングなど複数の移動手段を連携させて、最適なルートを提示する都市交通モビリティ・アプリケーションを提供。直近24カ月間でMoovitのユーザー数は7倍に増加したという。

 また、MaaSの分析、ルーティング、最適化、運用において、主要なライド・シェアリング事業者やモビリティ・エコシステム企業と戦略的パートナーシップ契約を締結している。

 今回の買収によってモービルアイは、Moovitが有する大規模な移動に関するデータセットを利用した、顧客の需要や移動パターンに基づく予測テクノロジーの最適化に加え、7500以上の主要な交通機関や事業者に関するMoovitの蓄積された交通機関データを活用して、世界で8億を超えるユーザーの利便性向上も可能になるとしている。なお、Moovitの個人向けアプリケーションとユーザー体験は、同社ブランドのもと継続して提供される。

Moovitの共同創設者でありCEOを務めるニル・エレズ氏

 Moovitの共同創設者でありCEOを務めるニル・エレズ氏は「モービルアイと共に、革新的なモビリティ・サービスの未来に向けた取り組みを進めることに興奮を覚えています。モビリティはすべての人に提供されるべきものであるものの、都市が混雑するにつれて、都市部での移動は困難になります。Moovitユーザーにおける、移動に関する習慣とニーズと自動運転車によって実現される、最先端かつ安全で手ごろな環境に優しい交通手段を組み合わせることで、都市はより住みやすい場所になります。私たちはモービルアイの一員として、このビジョンを共有し、実現できることを楽しみにしています」とコメント。

 一方、モービルアイではMoovitが加わることで、2030年までに1600億米ドル規模の市場創出を見込むロボタクシー・サービスを含む、移動に関するすべてのソリューションを提供するモビリティ・プロバイダーの実現を目指す。

 モービルアイ社長 兼 CEO(最高経営責任者)のアムノン・シャシュア氏は「Moovitは、グローバルで展開する大規模なユーザー基盤と蓄積された移動に関するデータ、最善の移動手段やルートを提案するグローバルなエディター・コミュニティー、主要な交通機関やモビリティ・エコシステム・パートナーとの強力なパートナーシップ、そして高度なスキルを有し、世界中の数億もの人々から信頼されている強力なブランドです。これにモービルアイが有するマッピング(高精度地図)と自動運転技術における広範な能力や知見が加われば、新たなモビリティ社会の実現までの期間を短縮できます」と述べている。

 また、インテルでは2030年までに総額2300億米ドル以上となるADAS、データ、MaaSテクノロジーの急成長市場など、新しい市場機会に対応できるよう投資と拡大を行なっていく計画。

 インテル コーポレーションCEO(最高経営責任者)のボブ・スワン氏は「インテルの目的は、世界中のすべての人の生活を豊かにする、世界を変えるテクノロジーを創出することであり、モービルアイは日々その目的に向けて前進しています。モービルアイの先進運転支援システム(ADAS)テクノロジーは、すでに現在走行している数百万台の自動車の安全性を向上させており、Moovitは複数の分野に対応するモビリティ・プロバイダーとして、交通渋滞の緩和や安全性の向上などモビリティの変革にむけて、その能力を高めています」とコメントしている。