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出光興産、デジタルでSSを新時代の「よろずや」へと進化させる実証実験

2021年10月8日~12月17日 実施

「スマートよろずや」構想概念図

SSで脳ドックを受診できる初の試み

 出光興産、西東石油、スマートスキャン、ゴーストレストラン研究所らは、西東石油が運営する静岡県島田市内の出光興産系列SS(サービスステーション)において、地域住民の健康維持や食の選択肢の提供に資する各種サービスの展開に関する実証実験を10月8日~12月17日に行なうと発表した。これは出光興産が掲げる「スマートよろずや」構想をSS敷地内で実証する全国初の試みになるという。

 出光興産は、中期経営計画における2030年に向けた基本方針の1つに「DXの加速」を含むビジネスプラットフォームの進化を掲げていて、デジタル技術を用いた業態変革・新規ビジネスモデルの創出に注力。出光興産系列の全国約6300か所のSSネットワークの「スマートよろずや」化は、デジタル技術を用いて、地域固有の課題に対してさまざまなサービスを必要なとき、必要な場所に機動的に提供できるエコシステムを構築することで、SSネットワークを中心とした拠点を、暮らしと移動を支え、地域住民の生活を豊かにする新しい時代の「よろずや」に進化・変革させることが狙い。

 今回の実証実験では島田市も協力し、移動式脳ドックサービスやフードデリバリーサービスなど、予防医療や食など複数のサービスをSSを軸に地域住民に提供することで、各サービスのオペレーションや事業性に関する知見を獲得し、「スマートよろずや」構想実現に向けたサービス改善の検証や、展開地域の適性を検討するとしている。

 なお、スマート脳ドック・ゴーストキッチンズのサービスをSS敷地内において実施するのは、国内で初めてという。

実証実験概要

実施期間:2021年10月8日~12月17日
実施場所::西東石油 島田セルフSS(静岡県島田市中河町8968-1)
実証サービス:
「スマート脳ドック」移動式MRI検診サービス
「ゴーストキッチンズ」テイクアウト/デリバリーのフードサービス
「ご近所八百屋」野菜の直売、デリバリー販売

各社の役割

出光興産:当該実証実験の全体統括
西東石油:実証実施場所の提供、運営サポート、顧客へのサービス告知
スマートスキャン:スマート脳ドックサービスの提供
ゴーストレストラン研究所:デリバリー・テイクアウト商品の開発、提供

スマート脳ドックサービス概要(運営主体:スマートスキャン)

 MRIを搭載した車両を用いることで、短時間かつ比較的低額(従来の一般的な脳ドックサービスの半額程度)で脳ドックを受診できるサービス。なお、本実証実験では時間当たりの受診人数の制限や三密の防止など、新型コロナウイルス感染症の拡大リスクを低減するための安全管理を徹底した環境で実施される。

実施期間・営業時間:10月8日~10月11日、10月16日~11月30日
上記期間内の9時~18時(要事前予約・11月3日・23日は休診)
注意事項:
・MRI搭載車両にて、脳ドックサービスを提供(保険適用外。自費診療)
・撮影した画像は、専門の放射線、脳外科医が遠隔で画像診断
・利用者は受診後1週間以内にWebで検査結果を確認
・異常が発見された場合には、地域の医療機関を紹介
・スマホ・PCによる予約・問診から検診、結果確認までの一連のサービスオペレーションを検証し、利用者の利便性向上を確認する
予約方法:「専用Webページ」から予約可能

スマート脳ドックで使用するMRI搭載車両

ゴーストキッチンズサービス概要(運営主体:ゴーストレストラン研究所)

 東京西麻布発のデリバリー専門店であるゴーストキッチンズの既存メニューおよび今回の実証に限定して開発した新メニューを、SS敷地内に配置するキッチンカー内で調理し、テイクアウトまたはデリバリーによる販売・提供。限定開発した新メニューのコンセプトは「野菜を食べる」「地元のお茶を味わう」。このコンセプトに合わせたさまざまなメニューが用意される。

実施期間・営業時間:11月1日~12月17日 11時~21時(木曜定休)
注文方法:
・島田セルフSSの店頭(キッチンカー)でのテイクアウト
・Webでのデリバリー注文(11月1日にWebページ公開予定)
※電話注文不可。注文方法の詳細は後日発表

ご近所八百屋サービス概要(運営主体:西東石油)

 地元静岡県産の新鮮な野菜セットの販売。一部の野菜はゴーストキッチンズのサラダにも使用。

実施期間:10月9日~12月17日の土曜または、土・日曜限定実施
営業時間:
・10月:毎週土曜 10時~14時
・11月:毎週土・日曜 10時~17時
・12月の実施日は未定(11月上旬頃決定予定)
注文・受取方法:時期によって異なる