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トヨタ、レクサス「NX」からルネサス「R-Car」搭載の次世代マルチメディアシステム採用
2021年10月26日 15:58
- 2021年10月26日 発表
ルネサス エレクトロニクスは10月26日、トヨタ自動車の次世代マルチメディアシステムに、ルネサスの車載用SoC(System on Chip)「R-Car」が採用されたと発表。トヨタは、2021年秋ごろ発売するレクサス「NX」を第1弾として、順次レクサスとトヨタブランドのクルマに次世代マルチメディアシステムを搭載していく予定。
今回、トヨタの次世代マルチメディアシステムに採用されたR-Carは、車載IVI(In Vehicle Infotainment)用の「R-Car H3」と「R-Car M3」で、映像や音声などさまざまな車内外の情報を、ドライバーの要求に従って提供する。
トヨタの次世代マルチメディアシステムは、大型化/高解像度化した最大14インチワイドタッチディスプレイを採用。表示エリアを柔軟に分割、拡大/縮小することができるほか、音声による高速起動が可能な音声認識機能や、車載専用のサウンドシステム、OTA(Over the Air)によるソフトウェアアップデート機能も備える。
その中において、ルネサスのR-Carは、「地図情報やユーザーが好む各種デバイス(スマートフォン含む)の映像や車載連携アプリを大型ディスプレイへ表示、指でディスプレイに触れるタッチ操作機能、マイク入力による音声認識機能、複数の車載スピーカへの音声出力」を担う。
さらに、R-Carに内蔵されたセキュリティ機能により安全なOTAを実現し、R-Carの高いコンピューティング性能により最先端のコネクテッドサービスの提供を可能にした。
なお、マルチメディアシステムの機能は車種により異なるため、ハイエンドのフル機能搭載の車種には「R-Car H3」、それ以外ではミドルレンジの「R-Car M3」が採用されている。
ルネサスのR-Carは、チップ間のソフトウェアの継承性に優れているため、幅広い車種に展開する際の開発の効率化に貢献。また、ルネサスの広範なエコシステムパートナ企業が開発をサポートしたとしている。
トヨタ自動車のコネクティッド基盤開発部の部長である小林正人氏は「CASE時代において多様化するお客さまのニーズに寄り添う、新マルチメディアシステムを開発しました。最先端のシステムを実現するため、性能確保と複雑なソフトウェアの効率的な開発は大きなチャレンジでした。ルネサスのR-Carは車載専用のSoCとして性能も信頼性も高く、エコシステムも充実していたことにより、この革新的なマルチメディアシステムを実現することができました」とコメント。
ルネサスの執行役員兼オートモーティブソリューション事業本部長の片岡健氏は「ルネサスのR-Carが次世代マルチメディアシステムに搭載され、その機能を備えたLEXUSが市場に投入されたことを非常に嬉しく思います。直感的な使いやすさを追求した次世代のコクピットが、今後幅広い車種に展開され、安全で快適な、高いユーザーエクスペリエンスを提供するクルマとして世界中に広まることを期待しています」と述べている。