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令和3年「警視庁機動隊観閲式」開催 車両75台、ヘリコプター4機、警備犬6頭が神宮外苑を行進
2021年10月28日 06:00
- 2021年10月27日 開催
警視庁は10月27日、部隊総数約1300人、車両75台、ヘリコプター4機、警備犬6頭が参加する「警視庁機動隊観閲式」を都内の明治神宮外苑 絵画館前で開催した。
観閲式では観閲官である大石吉彦警視総監による訓示に加え、一般警備部隊、援助隊、特殊技能部隊、警備犬部隊、車両部隊、多角的運用部隊、航空部隊による分列行進などが行なわれた。なお、ヘリコプターが所属する航空隊は、この10月から所属が従来の地域部から警備部に移管されており、今回から観閲式に参加している。
分列行進後に登壇した大石警視総監は「本日、東京2020大会完遂という、言わば勲章を胸にこの機動隊観閲式が挙行されることを大変喜びとするところであります。諸君の気迫に満ちた勇姿を目の当たりにし、大変頼もしく、また心強く感じたところであります。コロナ禍という特異な状況の下、日本警察が総力を挙げて取り組んだ東京2020大会警備の完遂、その中心にあったのは警視庁 機動隊でありました。都民、国民の期待に十二分に応えることができたと思っております。言うまでもなく、この東京2020大会警備は2度目の東京大会ではありましたが、57年ぶりで誰もが初めて経験する警備でありました。それに加え、コロナ禍、1年の延期、さらには最後まで細部が定まらないという状況の中で、諸君は緊張感を絶やさず準備して、大会に際しては酷暑の中、コロナ感染の対策も進めながら見事に警備を成し遂げました。改めて感謝と敬意を表したいと思います」。
「機動隊は『治安の最後の砦』と言われます。警視庁 機動隊は昭和23年の創設以降、激動の日本を支えてきました。創設直後の左翼勢力による武装闘争、安保闘争、成田闘争、浅間山荘事件、阪神淡路大震災、オウム真理教事件、そして東日本大震災と、今申し上げた東京2020警備など、日本が困難なとき、必ずその現場には機動隊員の姿がありました。こうしたときに機動隊が必要とされるのはなぜか。それは厳しい訓練を積んだ隊員が、最新の装備・機材を駆使して行なう集団警備力、現場執行力、これを用いてあらゆる事態に対してひるむことなく敢然と機動隊が立ち向かうからであります。困難な事態であればこそ、そこは機動隊の出番ということであり、機動隊が『最後の砦』と言われる所以であります」。
「現在、日本を取り巻く内外の情勢は大きく変化を続けています。加えて首都直下地震などの首都機能に障害を及ぼすような大規模な災害、大きな困難がわれわれを待ち受けていると言っても過言ではありません。われわれはいかなる状況においても都民、国民の期待に応えていかなければなりません。諸君には、今回のような大規模警備のときはもとより、日常においても脅威が潜んでいるということを銘記し、脅威の兆しを的確に捉え、訓練に励んであらゆる事態に的確に対応できる、精強な機動隊であり続けるよう努めていただきたいのであります。そして数々の修羅場を乗り越えてこられた歴戦の先輩方から引き継がれたこの機動隊、『治安の最後の砦』の一員であることを誇りとし、その名に恥じぬよう今後とも研鑽を重ねて、平素の警戒を含めてその任務をまっとうしていただきたいと思っております」と訓示を行なった。