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オートバックス、無人で行なう「AIカメラによる交通量調査実証実験」を大分で実施
2021年11月16日 17:51
- 2021年11月16日 発表
人手不足解消、業務効率化、コスト削減を目指した取り組み
オートバックスセブンは11月16日、大分市内で「AIカメラによる交通量調査実証実験」を実施したと発表した。
この実証実験は、オートバックスセブンと大分県が締結する地域課題解決に関する包括連携協定の「その他、地域社会の活性化および県民サービス向上に関することの協働分野」に基づいて行なわれる。
オートバックスセブンでは、大分県由布市との包括連携における「地域防災と防犯対策の推進に関すること」の取り組みの一環として、今年度から河川水位監視AIカメラを用いた危険水位の自動検知に関する実証実験を実施中。AI搭載の河川水位監視カメラは、従来のセンサーを用いた水位測定と比べて低コストで、中小規模の河川の見守りに適しており、警戒水位などに達した場合、関係者に通知する機能も搭載しているという。
そして今回、このAI搭載カメラとサービスを転用し、大分市賀来西にカメラを設置して、12時間の交通量調査の実証実験を実施するというもの。AIカメラによる交通量調査の実証実験は、大分県の取り組みとしては初めてとなる。
実証実験は、車両の特徴を事前に学習したAIにより交通量を計測し、11月16日の7時~19時の間に大分市賀来西の上り線と下り線にそれぞれ1台ずつ、計2台のカメラを設置して行なわれる。長時間連続調査や簡易的な調査でも手軽に実施でき、調査箇所を増やすことでより精度の高い観測データが得られるとしている。また、商業施設や集合住宅、店舗出店のための事前調査などにも、プライバシー情報を削除したデータをオープンデータとして利活用することも検討していくという。
このサービスを導入することで、人手不足の解消、業務の効率化、コスト削減だけでなく、データ連携基盤などを活用し、地域社会の活性化や県民サービスの向上につながる新たなプロジェクトの創出を目指すとしている。
なお、国土交通省は2021年9月に、自治体と共同で5年に1度実施している「全国道路・街路交通情勢調査」に関して、国が調査する約7600区間については2021年度の調査から、人口減少による人手不足の解消と、業務の効率化、高度化、コスト削減を目指すため、全面的に人手による観測を廃止し、交通監視カメラの映像を人工知能(AI)で解析する手法を導入すると発表している。