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新型「GR86」、新型「BRZ」最新デモカー&カスタマイズパーツが富士スピードウェイに集合

2021年11月21日 開催

新たなデモカーやパーツが展示されていたFUJI 86 STYLE with BRZ 2021 PART2

新型車を体感できるコンテンツも追加された86/BRZイベント

 11月21日に富士スピードウェイにて、トヨタ「86/GR86(AE86も含む)」とスバル「BRZ」のオーナーやファンのためのイベント「FUJI 86 STYLE with BRZ 2021 PART2」が開催された。このイベントは6月に行なわれた同イベントの第2弾。

 サーキットのコース上では「TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race第11戦」「TOYOTA GAZOO Racing Yaris Cup東日本シリーズ第5戦」「富士チャンピオンレースシリーズ 第4戦」などが行なわれたほか、駐車場では「車種別専用駐車場」「愛車自慢駐車場」「女性オーナー専用駐車場」などオーナー同士がコミュニケーションできる場所が用意された。

 また、イベント広場に設けられたオフィシャルステージでは、86STYLEスーパーバイザー土屋圭市氏によるトークショー「ドリキンの言いたい放題」や、駐車場に集まったオーナーカーにレーシングドライバーが中継でインタビューする「愛車自慢駐車場 出張」、開発スタッフを交えた「いっしょにいいクルマつくろう! トークセッション」、プレステのグランツーリスモを使った「86 STYLE CUP(e motorsports)」、レーシングドライバー織戸選手(父と娘)による「親子トークショー」なども行なわれた。このステージイベントは、「富士スピードウェイYouTube公式チャンネル」にて視聴可能となっている。

ステージイベント「愛車自慢駐車場 出張」でユーザーカーを見てコメントしている土屋圭市選手、谷口信輝選手、織戸選手親子
いっしょにいいクルマつくろう! トークセッションの模様
新型車に乗って体感するコンテンツは抽選となっていた

 さらに今回は新たな取り組みとして、無料で乗れる「GR86&SUBARU BRZ乗りくらべ試乗会」のほか、有料となるがレーシングドライバーの佐々木雅弘選手がプロデュースする「GR86スライドコントロールレッスン」、「ちょこっとモビリタ」タイムトライアルといった実車に乗って体感できるコンテンツも用意された。

 ここでは「86/BRZ チューニング&カスタムパーツマーケット」に展示していた、前回イベントからさらに進化したデモカーや、前回は展示されていなかった新たなデモカーなど最新のカスタマイズ情報をお届けしたい。

発売前の新型「GR86」カスタマイズカー8台を初展示 装着パーツを総チェック

https://car.watch.impress.co.jp/docs/news/1329542.html

キャロッセ「GR86」はフォーミュラドリフト参戦用に作られた1000PS超のハイスペック仕様

まだ完成したばかりだがすでにシェイクダウンは済ませ「仕上がりは上々」という
リアビュー
フロントスポイラー
リアウイング
リアタイヤ
フロントタイヤ
フロントサスペンション

 パーツメーカーのキャロッセは、ドリフト大会「フォーミュラドリフト」参戦用に制作したというGR86を初披露。ホワイトボディ(まったくパーツを装着したことのない状態の無垢のボディ)から造ったとのことで、エンジンはトヨタの直列6気筒エンジン「2JZ-GTE」に換装されているだけでなく、東名パワードの排気量アップキットにより3.6リッター化。ギャレットG35-1050タービンを組み合わせ、最高出力1000PS/7200rpm、1200Nm/5000rpmというモンスター級のパワーを発生。ボディは「ロケットバーニー(Rocket Bunny)」のエアロキットによりワイド化され、足まわりは専用に開発したオリジナルパーツを組み込み、フロント235/40R18、リア285/35R19のタイヤを履く。

エンジンは3.6リッター化された2JZを搭載。ミッションはシーケンシャル6速、ドライブシャフトは35GT-R用、プロペラシャフトもキャロッセのワンオフとなっている
タービンはギャレットのG35-1050を採用
オイルキャッチタンクは市販品を加工したもの
インタークーラーとオイルクーラーはV型にレイアウト
マフラーはセンター1本出し
トランクの位置にある大容量ラジエーター
トランクフード

 フロントバンパーの開口部の中に見えるインタークーラーとオイルクーラーはV型にレイアウトされていて、インタークーラーを通過した空気はボンネットの上へ、オイルクーラーを通過した空気はボディの下へ抜けるように配置。また、トランクのあった場所には大容量ラジエーターを搭載、横方向にスライドして走るドリフト走行時でも強制的に冷却できるように電動ファンを2基装着。トランクフードは空気が抜けやすいようにメッシュ状に加工されている。

 内装は必要最低限の装備しかなく、スイッチ類は運転席と助手席の間にボタンで配置。ブレーキの前後の効きを調整するコントローラーも装備する。後部席は取り外され、代わりに燃料タンクが配置されている。

ロールケージは自社製品
最低限のスイッチのみ搭載
ペダルはオルガン式に変更
ドアはFRP製で超軽量
室内に外気を取り込むダクト

 市販車向け製品では、純正ブレーキペダルの付け根の剛性を高めることで、ブレーキコントロール性を改善する「ブレーキペダル補強プレート」や、デフオイル容量を500mlほど増やせてサーキット走行やドリフト走行による熱負荷を和らげる「容量アップデフカバー」を設定。デフカバーは別途オイルクーラーを追加することも可能となっている。

ブレーキペダル補強プレート
容量アップデフカバー

開発中の新製品パーツ「タッチ ブレイン プラス」を装着したブリッツ「GR86」

外観のステッカーをリメイクしたデモカー
開発中のタッチ ブレイン プラス(手前)

 ブリッツのデモカーはステッカーのリメイクに加え、さまざまな車両の情報を表示させられる「タッチ ブレイン」の進化版で現在開発中となる「タッチ ブレイン プラス」をグローブボックスに埋め込み装着して展示。従来品よりも画面の解像度を上げてよりキレイで見やすいモニターに進化したほか、GPSを搭載したことで、あらかじめ指定した場所を通過したタイミングで自動的にラップタイムを計測することが可能となった。従来品にあった0-100km/h加速タイム計測、0-400mタイム計測機能なども残っている。また、本体も従来品よりも若干コンパクトで軽量になったとしている。

 取り付けは従来品と同じくOBDIIコネクターに接続するだけで、水温やスピードなどの情報を表示させることが可能。表示項目も2、4、6、12と設定できる。2022年1月の東京オートサロンで最終完成版を披露する予定という。

12連モニター表示
TYPE-S表示
TYPE-R表示
ロギング表示(4項目)
ロギング表示(8項目)
燃費データ表示1
燃費データ表示2
ストップウオッチ表示
Gセンサー表示
2項目表示(ピーク表示付き)
4項目表示(ピーク表示付き)
6項目表示(ピーク表示付き)
ホーム画面
VSC/TRC操作画面
故障診断機能
ロギング表示数設定
TYPE-S/R表示設定
表示項目数設定
計測内容設定
基本設定
燃費計測設定
GPSの状態を示すアイコン

HKSの新型「BRZ」が東京オートサロン出展カラーリングで登場

フロントビュー
リアビュー

 HKSは新型「BRZ」のデモカーを展示。すでに前回のイベントでGR86のデモカーを展示しているので、共通で使えるパーツなどはそのまま使用。フロントバンパーは形状が異なるためBRZ専用とのこと。仕様は前回展示したGR86よりも大人しめで、エンジンやブレーキはノーマルのまま。2022年の東京オートサロンには、GR86もこのBRZと同じカラーで展示する予定という。

 BRZが装着しているエアロ「HKS BODY KIT TYPE S」「カナード」「ダックテール」は2022年1月発売予定。「GTウイング」は3月発売予定となっている。価格は未定。

フロントスポイラー
GTウイングとダックテール
マフラーは軽量なHi-Power SPEC-LII
ホイールは横浜ゴムの「アドバンレーシングRSIII」

ストリートでも安心して楽しめるサスペンションを新たに開発したサード「GR86」

前回のイベントでも展示されていたGR86だが中身はかなり変更されていた

 レクサス風に仕上げたフロントバンパーが印象的なサード(SaRD)のGR86。パッと見は前回のイベントで展示していた状態と同じに見えるけれど、今回はチタンマフラーから新たにステンレス製マフラーを開発して装着。とはいえメイン素材はステンレス材だが、出口部分のみはチタン材を採用することで高級感を演出している。

 また、リアに装着しているウイングも、前回は低くマウントされていたが、今回は10cmほど高さをアップ。この後さらに高いステーを作り、製品はHi、Mid、Lowの3種類を設定し、装着後でもステーを交換するだけで高さを変更できる仕様にする計画だという。

 さらに、全長調整式の車高調から純正形状のショックアブソーバーとローダウンスプリングに変更。前回よりも若干車高が高くなっているが、今回は「ストリートを安心して楽しめる」をテーマに、上質な乗り心地とサーキット走行も可能な足まわりに仕上げたという。すでに佐々木雅弘選手、土屋圭市選手、脇阪寿一選手にサーキットでテスト走行してもらい「お墨付き」をもらったとのことで、この仕様で発売する予定だという。

新開発のステンレス製マフラー
ウイングは3つの高さを設定するという
純正形状ながら安心して楽しめるサスペンションを開発

KYBの「GR86」は32段階の減衰力調整を備えた純正形状ショックアブソーバーを装着

 サスペンションメーカーのKYBは、基本的にストリートユースのみであれば純正形状のショックアブソーバーを推奨している。ただし、KYBの「エクステージ」は、純正形状ながら32段階の減衰力調整機構を搭載。クルマそれぞれの持つ性格とオーナーの思いを想像しながら作り上げたサスペンションだという。

 今回展示していたデモカーは、このエクステージに、フロントのみGRガレージ高崎IC店専売のピロアッパーマウントを装着。サスペンションの違いを分かりやすくするため、あえて補強パーツ類は一切装着していないという。

ストリートからスポーツ走行までこなす「エクステージ」
こちらはサーキット走行するユーザー向けの「リアルスポーツダンパー」

 また、現代の大口径ホイール&低偏平タイヤの車両に対応させるために開発したというのが「NEW SR MORE」シリーズで、その車種に最適な長さと径のショックアブソーバーの設定にこだわりつつ、内部に独自開発のHLS(低減速域高減衰)バルブを採用し、高い操縦安定性と上質な乗り心地を両立させたといい、86とBRZも設定されている。

ボディ剛性を高めるアイテムをラインアップするレイルの新型「BRZ」

新型BRZデモカーは早速12月に筑波サーキットでのタイムアタックを予定していてるという

 モータースポーツを通して得た技術やノウハウをストリートユースにフィードバックするレイル。10月末に納車されたという新型BRZに、早速ボディ剛性を高めるタワーバーやパフォーマンスバーを装着。また、内装アイテムもシフトノブやペダルカバー、フットレストなどを発売している。先代モデルからパーツを手掛けているので、それをベースに新型にも使えるアイテムを調査中で、そのまま装着できるパーツもあれば、微妙に径が異なり装着できないパーツもあるという。できる限り共通化を図るため、新型GR86も納車されてから本格的にパーツ開発に取り掛かるという。

タワーバーは左右をつなぐのがType-1、バルクヘッドをつなぐのがType-2で、それぞれ別売り
アルミペダルセットとドライバーフットレストは、ともに「青」「紺」「黒」「シルバー」の4色を設定。フロアーパネルは運転席用と助手席用が設定されていて、セットでも購入できる
チタン・シフトノブは「ブルー・グラデーション」と「サンドブラスト仕上げ」の2種類をラインアップ

「GR86/BRZ」専用のレイズ製特注ホイールをリリースしているYR-Advance

 チューニングショップYR-Advanceの新型BRZは、これまでのチューニング経験や旧モデルでのノウハウを活用し、足まわりパーツやボディ補強パーツ、専用ホイールなどを早速ラインアップ。また、シフトノブやフロアマットなどインテリアアイテムも設定。シフトノブに関しては旧モデルのとネジ穴の深さが異なるため新型用に新規で設計。シフトパターンの書かれたパネルも付属する。ホイールはレイズ製だが、YR-Advance専用の特注オフセットとなっているのがポイントだという。

「G025 YR-Version(18×9J +39)」、色はマットガンブラックとダークブルーを設定
「TE37SAGA YR-Version(18×9J +39)」色は標準がダイヤモンドダークガンメタとなり、オプションでゴールドも設定している。また、リアに関しては18×9.5J +43も設定あり
フロントタワーバーはオーバル形状を採用。フロントトライアングルバーはアジャスト式となっていてテンションの調整が可能となっている
マスターシリンダーストッパー
バッテリホルダー
カーボンドアハンドルカバーとカーボンドアハンドルアンダーカバー
シフトノブ
シフトパターンパネルは文字が白、赤、青がある
フロアマットVer.2は、純正の滑り止めフックも使え、裏地はゴム状ブツブツ付ですべりにくくなっている

ターボ化を予定しているAVO turboworldの新型「BRZ」

 旧モデルのBRZ用のターボキットを発売しているAVO turboworldの新型BRZは、まずはミッションマウントやスタビライザー、調整式スタビリンクなど、足まわりをシャキッとさせるアイテムをラインアップ。また、水平対向エンジンのサウンドを強調するマフラーも設定。今後は2.4リッターになった新型エンジン用のターボキットも開発する予定だという。さらに、スバル純正4ポッドキャリパー仕様車のフロントブレーキディスクの外径を294mmからφ330mmに大径化する鋳鉄ディスクローターキットも装着済み。

ビッグブレーキローターキット
足まわりパーツの組み込みイメージ
調整タイプの強化スタビリンクやフロントスタビライザーリンク(展示品は旧モデル用)
ステンレス製マフラー。メタル触媒付きフロントパイプも予定

「GR86」のエアロデザインCGが完成したARTISAN SPIRITS

 高級セダンからSUV、スポーツカーなど幅広くエアロパーツを手掛けるARTISAN SPIRITSは、GR86のエアロCGがつい先日完成したとのことで、早速自社のWebサイトで公開している。また、綺麗な溶接が難しいとされるフルチタンマフラーを展示。出口は縦2本の左右計4本出しのスタイルとなる。

開発中のフルチタンマフラー。価格はまだ未定という

新たに2つのパーツを開発中というトムス「GR86」

 前回のイベントから変更はないというトムスのGR86だが、2022年1月に開催されるオートサロンに向けて新たに2つのパーツを鋭意開発中という。東京オートサロンではそのパーツをさらに装着した状態での展示を予定しているとのこと。

トムスGR86