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NEXCO中日本と岩谷産業、東名高速足柄SAに水素ステーション設置 高速道路上の設置は全国初

2021年11月25日 発表

水素ステーションイメージ(写真はイワタニ水素ステーション名古屋葵)

FCV(燃料電池自動車)のさらなる普及に対応

 NEXCO中日本、中日本エクシス、岩谷産業は11月25日、E1東名高速道路の足柄SA(サービスエリア、下り)に、2023年春の開業を目指して「水素ステーション」を設置することを発表した。高速道路のSA・PA(パーキングエリア)に水素ステーションが設置されるのは全国で初となる。

 水素で走行可能なFCV(燃料電池自動車)は、排気ガスを発生させない環境対応車であるとともに、ガソリンに比べてエネルギー効率が高く、短時間充填で長い航続距離が確保できるなど多くの特徴があり、次世代の環境対応車として期待されている。

 また、2021年10月に閣議決定された「第6次エネルギー基本計画」では、カーボンニュートラル時代を見据え、FCVや将来的なFCトラック(燃料電池トラック)などのさらなる導入拡大に向け、水素ステーションの戦略的整備などの取り組みが進められることになっている。

 NEXCO中日本は、ネットワーク整備や環境対応車の普及拡大への対応など、地球温暖化や気候変動といった地球規模の環境問題の解決に貢献していく必要があると考え、これまでも「地域環境の保全と脱炭素化への貢献」を経営方針の主要施策に定め、CO2排出量の削減やEV(電気自動車)充電設備の拡充などに取り組んできた。

 今回さらにこれらの取り組みを加速させるため、FCV普及のためインフラとなる水素ステーションを高速道路のSA・PAに設置し、ユーザーのさらなる利便性向上を図り、脱炭素社会の実現に貢献したいとしている。

 岩谷産業も、FCV普及促進、利便性向上を目指し、全国で水素ステーションの整備を進めるとしている。なお、現在足柄サービスエリア(下り)で営業しているLPガスステーションは、2022年1月31日で営業終了となる。

 また、今後は足柄SA(下り)に設置する水素ステーションの利用状況やFCVの普及状況などを踏まえ、高速道路のSA・PAへの設置を検討するとしている。

足柄SA(下り)位置

水素ステーションの概要

名称:イワタニ水素ステーション足柄SA(仮称)
事業者:岩谷産業株式会社
敷地面積:約1000m2
供給方式:液化水素貯蔵(オフサイト型)
供給能力:平均300Nm3/h ※大型トラックにも短時間で充填が可能
充填圧力:82MPa(メガパスカル) ※1MPa≒10気圧
所在地:東名 足柄SA(下り)静岡県御殿場市深沢字前野原