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日産、新型BEV「チルアウト」の実物大を公開 アリアと同じプラットフォームを採用したコンセプトカー

2021年11月29日 公開

日産の新型BEVコンセプトカー「チルアウト(CHILL OUT)」の実物大モックアップが公開された

新たなデザイン定義「駿」を採用した新型EVコンセプトカー

 日産自動車が11月29日に行なった長期ビジョン「Nissan Ambition 2030」の発表では、今後の日産の活動指針、EVの普及へのロードマップ、新たなコンセプトカーなど、さまざな内容が盛り込まれていた。

 オンライン発表会の後、横浜にあるグローバル本社ギャラリーでは、新型BEVコンセプトカー「チルアウト(CHILL OUT)」の実物大のモックアップが公開された。

フロントビュー
リアビュー
サイドビュー
リアタイヤ
フロントタイヤ
【日産】BEVコンセプトカー「チルアウト(CHILL OUT)」(20秒)

 チルアウトについて日産自動車 最高執行責任者のアシュワニ・グプタ氏は、オンライン説明会にて、ここ数年は「タイムレス ジャパニーズ フューチャリズム」がデザインのテーマだったが、今はさらにその先に向けて、「駿」と「翔」という言葉を新しいEVデザインに反映していくと紹介している。

 この「駿」は“素早く、軽やかに走る”で、「翔」は“力強く、優雅に羽ばたく”という意味が込められ、この2つの言葉と日産の革新的技術を組み合わせることで、デザインの表現を定義したと明かす。

フロントの日産エンブレムの後ろは何もない空間がが広がっていた
フロントドアの下側にも縦2本横3本のアイコンが配置されている
テールランプも縦2本横3本のアイコンが採用されている
テールエンドはスパッと真っ直ぐに。新型フェアレディZのテールランプにも少し似ているように見える
リアバンパーの中心あたりにも「CHILL OUT」のロゴが入る
リアバンパーは床下へと空間がつながっていた
リアバンパーにも縦2本横3本のアイコンが入っていた
日産 → 二三 → 二だけを縦にした?……のかは定かでない

 今回公開されたチルアウトは、「駿」を表す新型EVコンセプトカーで、「アリア」と同じEVプラットフォームを採用。息を飲むような加速感と、圧倒的な車両操作性を表現したという。流れるようなモダンなデザイン、情熱溢れる走り、先進の安全技術、快適な室内空間、グプタ氏は「これからの時代を担うBEVである」と宣言した。

展示車両はモックアップのため内装は撮影できないが、CGによる内装も公開された
オンライン説明会でチルアウトを紹介する日産自動車株式会社 最高執行責任者 アシュワニ・グプタ氏

 また、グプタ氏はEV普及の鍵について「EV用プラットフォーム、パワートレーン、バッテリー技術の進化である」と前置きしつつ、日産はバッテリに関しては分子レベルから研究を重ねていて、社会の仕組みに電動モビリティを組み込むために、ミクロからマクロまで幅広い分野で研究を続けていると紹介。

 そして日産の今後の電動化の中心となる「EVハブ」のコンセプトを具現化するのが「EV36ZERO」で、現在イギリスのサンダーランドに10億ポンド(約1500億円)を投資して建設中。このEVハブでは、車両生産、バッテリギガファクトリー、再生可能エネルギーの活用促進など、世界初のEV生産ハブになるとグプタ氏は強調している。

EV36ZERO

 日産は他にもこの日、フルCGとなるが全固体電池を統合した新ハードウェアを使用する「BEVコンセプトカー」3台を世界初公開している。