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FIA、フォーミュラEの新型マシン「Gen3」公開 シーズン9でデビュー

2021年11月29日(現地時間) 発表

最も速く、最も軽く、最も強力で効率的なレーシングカー

 フォーミュラEとFIA(国際自動車連盟)は11月29日(現地時間)、ABB FIAフォーミュラE世界選手権のシーズン9でレースを行なう第3世代のBEVレーシングカー「Gen3」を公開した。

 Gen3は、2022年1月に開幕されるABB FIAフォーミュラE世界選手権のシーズン8に向けたプレシーズンテストが行なわれているスペインのバレンシアで、フォーミュラEのメーカー、チーム、ドライバー、パートナーなどに披露。また、フォーミュラEのメーカーには、サーキット内外での集中的な開発テストを経たのち、2022年春にGen3マシンを納入する予定としていて、バレンシアでのブリーフィングではGen3マシンのデザイン、性能、サステナビリティに関する一連の技術が公開されたという。

GEN3の主な特徴

・世界で最も効率的なレーシングカーで、レースで使用されるエネルギーの少なくとも40%は、レース中の回生ブレーキによって生成される。

・フロントとリアにパワートレーンを備えた初のフォーミュラカーとなり、新しいパワートレーンは250kWが追加され、現在のGen2の再生能力を2倍以上にした合計600kWに。

・フロントパワートレーンの追加とその回生能力の向上により、リアの油圧ブレーキはフォーミュラカーとしては初めて非搭載となる。

・最大350kWの電力(470BHP)を供給し、最高速は200mph(320km/h)が可能で、同等の470BHPのICE(内燃エンジン)の2倍の効率のパワーウェイトレシオを備えた電気モーターを搭載。

・Gen2よりも軽量で小型であるため、より高速で機敏なホイールtoホイールのレースが可能となる。

高性能レーシングカーの持続可能性を示すベンチマークを目指す

 ABB FIAフォーミュラE世界選手権は、高性能と持続可能性が強力に共存する環境を作り出すために、開発プロセス全体を通じてエンジニアと緊密に協力し、Gen3が高性能レーシングカーの持続可能性のベンチマークとなることを目指したという。

 またGen3は、ライフサイクル思考に沿った最初のフォーミュラカーであり、すべてのタイヤ、壊れた部品、バッテリセルのセカンドライフとエンドofライフへの明確な道筋を持たせているという。

Gen3の環境配慮への取り組み

・フォーミュラEは開始以来ネットゼロカーボンとして認定された最初のスポーツで、Gen3でもそのステータスの維持。

・カーボン(炭素繊維)の破損した部品はすべて、航空および航空宇宙産業の革新的なプロセスによって、他の用途に再利用可能な新しい繊維にリサイクル。

・先駆的なプロセスにより、タイヤの26%は持続可能な材料で構成。

・Gen3はICEよりも大幅に効率的な電気モーターを搭載していて、電気エネルギーの90%以上を機械的エネルギー(運動)に変換可能。ICEは40%程度。

・すべてのサプライヤーは、厳格な持続可能性KPI(目標値)を遵守していて、特にシーズン9までにFIAの環境認定認定の取得義務付け。

 FIA会長のジャン・トッド氏は「新しいGen3フォーミュラEシングルシーターは、高性能、効率、持続可能性の交差点で作成されたマシンです。FIAのチームがフォーミュラEと一緒に成し遂げた仕事は、8シーズン前の規律の開始以来、革新を推進し、持続可能なモビリティの開発を促進することを絶え間なく追求しています。この新しいシングルシーターがフォーミュラEを次のレベルに引き上げることは間違いありません」と述べている。

 また、フォーミュラEのCEOであるジェイミー・ライグル氏は「Gen3車の設計では、高性能、効率、持続可能性が妥協することなく共存できることを実証することに着手しました。FIAと協力して、世界で最も効率的で持続可能な高性能レースカーを製造しました。Gen3は、これまでで最も速く、最も軽く、最も強力で効率的なレーシングカーです。それはその生息地のために設計された生き物です。ホイールtoホイールの熱いバトルを繰り広げます。ABB FIAフォーミュラE世界選手権のシーズン9から、世界中の都市で次世代のモータースポーツファンを刺激し、興奮させるのを目の当たりにすることを楽しみにしています」とコメントしている。