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マツダ、ロードスター「990S」購入者の28%が30代以下に 「990S」導入で若返り効果などが語られた商品改良説明会
2021年12月16日 11:52
- 2021年12月16日 予約受注開始
- 262万3500円~392万2600円
マツダは12月16日、「ロードスター」「ロードスターRF」の商品改良を発表。今回の商品改良発表に先立つ12月15日に、同社 商品本部 ROADSTER主査 齋藤茂樹氏、操安性能開発部の梅津大輔氏、国内営業本部 主幹 二宮誠二氏が登壇して、商品改良のポイントを紹介する説明会が開催された。
今回の商品改良では、2つの特別仕様車「ロードスター 990S」「ロードスター Navy Top」と、1つの新機種「ロードスター RF VS Terracotta Selection」を追加。また、ロードスター全モデルに「人馬一体」の走りの楽しさをさらに高めるという新技術KPC(KINEMATIC POSTURE CONTROL:キネマティック・ポスチャー・コントロール)が導入された。
同説明会の中で、車両重量990kgの特別仕様車「990S」導入効果について、9~12月の予約受注状況において、ロードスター全体の購入者の平均年齢が46歳となり、2020年実績の51歳から5歳若返りを見せる状況などが語られた。
人生を楽しもう“Joy of the Moment, Joy of Life”
今回の商品改良では、特別仕様車「ロードスター 990S」「ロードスター Navy Top」と、新機種「ロードスター RF VS Terracotta Selection」が追加された。
開発主査の齋藤氏からは「1989年にデビューしたロードスターは、誰もが幸せになることを大切に考え、お客さまの期待を超える感動、そしてクルマを楽しむ文化の発展のために、継続して進化してまいりました。今回の商品改良では、4代目ロードスターのコンセプトである『人生を楽しもう“Joy of the Moment, Joy of Life”』に基づき、人馬一体の走りの楽しさをさらに高めることに取り組みました」と商品改良の狙いを話した。
新たに導入する特別仕様車「990S」について、齋藤氏は「ロードスターの原点に立ち返り、軽いことによる楽しさを追求した車両重量で1tを切る990kgの S グレードをベース車として、さらなる軽量化を図り、楽しさをもう一段、進化させた特別仕様車になります」と説明。
また、「ロードスター Navy Top」については「黒革内装の S レザーパッケージをベースに、ダークブルーと高輝度塗装のアルミホイールと組み合わせることでクールで都会的な世界観を演出したしました」と話し、「ロードスター RF VS Terracotta Selection」については、「ナッパレザー内装のインテリアカラーに鮮やかな新色テラコッタを採用し、今回新たに追加したプラチナクォーツメタリックのボディカラーとの組み合わせにより、南欧リゾート風の新しい世界観を感じていただけます」と、ユーザーの多様な価値観やライフスタイルに合わせたモデルを用意したことを紹介した。
ロードスター全モデルに導入される新技術KPC(キネマティック・ポスチャー・コントロール)
操安性能開発部の梅津氏からは、ロードスター全モデルに導入される新技術KPC(キネマティック・ポスチャー・コントロール)について説明された。
新技術KPCは、ブレーキをかけることで車体を引き下げる「アンチリフト力」が発生するロードスターのリアサスペンション構造を活かし、Gが強めにかかるようなコーナリングの際にリアの内輪側をわずかに制動することで、ロールを軽減しながら車体を引き下げて旋回姿勢をより安定させる技術。
具体的には0.3G以上の横Gが発生する状況でKPCが作動、最大液圧0.3Mpaのブレーキをリア内輪に微作動させる。これにより、ハードな走行になればなるほど、KPCによって車体の浮き上がりが軽減され、クルマが地面に吸い付くように安定しやすくなるという。
このKPCについては、すでにあるハードウェアを活用しながらソフトウェアによって実現させた技術といい、KPCによる重量増加は1gもないとしている。また、後輪の左右の速度差から旋回状態をリアルタイムに検知し、これに応じてリニアに作動を強めて、自然な姿勢安定化の効果を発揮させるといい、これまでよりも幅広いドライビングシーンにおいて、ロードスター本来のポテンシャルを最大限に活かした「人馬一体」の走りを体感することができるということが説明された。
「990S」導入でロードスター購入者全体で5歳若返り
国内営業本部 主幹 二宮誠二氏からは、ロードスターの累計販売台数(初代NA型~4代目ND型)について、グローバルで110万台以上、日本では約21万台になったことが報告され、その中で、2015年に導入したND型は累計販売実績約4万1000台(2021年11月までの累計実績)で、すでに、2代目NB型/3代目NC型の販売実績を超え、多くのユーザーに選ばれていることを紹介。
日本における4代目ND型の販売台数については、2015年の投入以降、販売は堅調に推移し、継続的な商品改良を重ね、スポーツセグメント市場の中で30%代のシェアを維持し続けているという。また、コロナ禍における影響について、2020年前半は落ち込んだものの、後半以降は前年越えで推移。これについては、移動手段に対する意識、ライフスタイル、趣味へのお金の使い方の変化などが後押しがあったと分析している。
新たに登場する「990S」の導入効果について、10月に開催された軽井沢ミーティングでの「990S」公開以降、9~12月の予約受注状況において、990Sの構成比が伸び続け、9~12月平均で26%の構成比となり、11月以降は最量販モデルとなっていることが紹介された。
その990Sについては、50代が34%と最大ボリュームとなるが、30代以下が28%と大きな構成比を占めていることを紹介。そして、990S導入効果についてはロードスター全体にもあらわれ、ロードスター購入者全体の年齢も若返り傾向をみせ、9~12月における購入者の平均年齢が5歳下がり、30代未満の構成比が15%(2020年実績)から30%と倍増。セグメント平均を上まわる状況という。
こうした反響も受けて、マツダでは2022年1月22日~23日に横浜市内にてCLUB MAZDA会員限定のイベントを開催することがアナウンスされた。オープンカーを所有していない人や初心者の人に向けて「はじめてのオープンカー」をテーマとして、マツダスタッフがわかりやすく解説する内容としている。