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日産キャラバンを使ってプロのアウトドア遊びを学ぶ「AD“VAN”TURE」レポート

2021年12月18日~19日 開催

日産が茨城県の高萩市内のアウトドアフィールドを利用して開催したイベント「プロのクルマで、遊びを極める。ADVANTURE」をレポート

趣味のための移動基地「キャラバン」でアウトドア遊びを体験

 日産自動車は12月18日~19日、新しくなった「キャラバン(ガソリン車)」を使用するアウトドアレジャー体験会を開催した。

 このイベントは、キャラバン(VAN)とアドベンチャー(ADVENTURE)を融合させ、「プロのクルマで、遊びを極める。AD“VAN”TURE(アドバンチャー)」と銘打ち、キャラバンでの車中泊を中心に、山と湖でのアウトドアレジャーを体験するというもの。

 本稿では、このイベントの主役であるキャラバンのアウトドアレジャーでの使い勝手や、インストラクターに伺った車中泊をする際のポイントなどを紹介していこう。

「プロのクルマで、遊びを極める。ADVANTURE」はキャラバンを活用したアウトドアレジャーを体験するというイベント。約300組の応募があったが、アクティビティごとにインストラクターがマンツーマンで教える方式だったので、参加できるのはひと組のみという狭き門だった
茨城県高萩市の花貫ふるさと自然公園センターをベースに開催。アクティビティごとに移動を伴う本格的な内容
宿泊地は別のキャンプ場に変更されたが、海と山、両方の自然が豊富な茨城県高萩市の立地を生かした展開
ADVANTUREにて行なうアクティビティは4つ。1つはキャラバンを使った車中泊。インストラクターは車中泊歴36年でcardrobe!という趣味のためのクルマを販売する自動車販売会社の代表、田島直哉氏が務めた
2つ目はブッシュクラフト。インストラクターは日本ブッシュクラフト協会の理事、小西政幸氏。野外活動に関する各種の資格を持ち、野外アクティビティにおいてブッシュクラフトの技術、知識、マナーの啓発、普及の活動を行なっている
SUPフィッシングのインストラクターは柳田由人氏。スノーボードを中心に競技、アスリートの撮影を主題とするフォトグラファー。そして日本SUP指導者協会公認のSUPインストラクターでもある
トレイルライドは自転車メーカー「トレック」での日本法人「トレック・ジャパン」に所属する青木卓也氏が担当。プロのMTBライダーとして国内外の大会に参戦し、日本チャンピオンにもなった経歴を持つアスリート
オープニングには高萩市の大部勝規市長が出席。アウトドアレジャーに適していて魅力ある高萩市の紹介を行なった
アウトドア活動のサポートを前面に出したキャラバンのプロモーション映像がオープニングで流された
キャラバンのプロモーション映像
キャラバンのプロモーション映像

遊びのクルマとしての可能性をイベントで実証する

 取材は茨城県高萩市の花貫ふるさと自然公園センター内で行なわれた。この施設の特徴は、山間部という地形を生かした林間キャンプ場やアスレチックコースを有しているところ。なお、今回は貸し切りイベントということで特別に許可を得てキャンプサイト内にクルマを乗り入れているが、こちらはオートキャンプ場ではないので本来はクルマの乗り入れは不可となっている。

茨城県高萩市の花貫ふるさと自然公園センター内のキャンプ場にキャラバンが乗り入れられて取材が行なわれた

 ビッグマイナーチェンジが行なわれたキャラバンは、内外装ともに質感とデザイン性を向上させながら、安全性を高める機能の充実を図っただけでなく、トランスミッションを乗用車感覚で乗れる7速ATとするなど、仕事での使用はもちろんのこと、個人ユーザーが趣味を楽しむ際のパートナーとして選んでも満足できる仕様へと進化している。

 なお、キャラバンは従来「NV350キャラバン」という名称だったが10月のマイチェンを期にガソリン車の名称を「キャラバン」とした。現状、ディーゼル車はこのマイチェンの対象ではなく、仕様も名称も従来通りのままとなっている。

 キャラバンのマイチェンについては日産、「キャラバン」ガソリンモデルをマイチェン 最上級グレード「GRANDプレミアムGX」登場で紹介しているので、今回はアウトドアレジャーに便利な機能を取り上げていく。

このイベントでは日産キャラバン(ガソリン車)を使用。グレードはバン プレミアムGX 2WD ロングボディ
キャラバンの2列目シートは5:5の分割タイプ。また、乗用車用と遜色ない座り心地なのが特徴
リクライニング機構もあって細かく角度を調整できる。アウトドアでは2列目シートはちょうどいい休憩場所なので、そういう面でもキャラバンの後席は魅力
広いラゲッジスペース。荷室長は3050mm、開口高は1275mm、開口幅は1370mm
5:5分割シートなので片側のみ使用する際、間仕切りポールが法規上必要になるので標準装備。簡単な手順で展開できる
このポールを使った収納なども考えられそう。軽量な自転車などの固定にも使えそうだ

 キャラバンはラゲッジスペースの広さを有効に活かすことを目的として「ラゲッジユーティリティナット」を標準装備。

 このラゲッジユーティリティナットは、オプションのルーフインナーバーやラゲッジレール、また、ベッドキットの取り付けなどに利用できる。またここは「M6」サイズのナットに対応しているので、ユーザーが棚やフックなどをDIYで追加するのも簡単だ。

 ロングボディ車ではラゲッジユーティリティナットがルーフサイド部に片側4組8個が左右に付く。ウエスト部ナットは片側4個が左右に付く。そしてラゲッジフック用ナットが片側2個4組の両方で4個8組付いている。

ラゲッジユーティリティナットの位置。ルーフサイド部には片側4組。写真にはないが2列目シートが付くあたりのルーフサイド部にもひと組ある。これが左右共通
ウエスト部ナットは片側4個。左右共通
フロアに近い部分にはラゲッジフックを取り付けるためのナットがあるが、これもM6サイズなのでほかのアイテムの固定も可能
ラゲッジのフロアは薄いカーペット敷き。清潔なイメージでもあるだけに、アウトドアアイテムを積みこむのならフロア保護のためにフロアボードを敷きたい
アウトドアフィールドでは後方視界がわるかったり、積載の状況によってルームミラーが見えにくくなったする。そこで後方カメラの映像を映すインテリジェント ルームミラーが便利
リバースに入れると上方からの視界とバックモニターの画面が追加される
通常のミラーにワンタッチで戻すこともできる

車中泊を快適に過ごすためのポイントを紹介

 今回のイベントでは車中泊のアドバイザーとして車中泊歴35年で、車中泊を含むクルマでのレジャーの楽しみ方の提案やそのためのクルマの製作、販売を手掛けるcardrobe!の田島氏が来ていた。そんな田島氏にキャラバンだけでなく、幅広い車種で車中泊を楽しむ際に抑えておきたいポイントを伺ったのでその内容を紹介していこう。

 車中泊にはさまざまなスタイルがあるが、田島氏の車中泊は「気ままに出かける旅先で就寝する」ための手段で、オートキャンプのようにクルマの傍らで調理することはあまりなく、「その土地の美味しいお店での食事」も旅の楽しみであることから、食事はお店で済ませることが多いという。

 それに車中泊で利用する場所は公共の場所はもちろん、車中泊用の「RVパーク」でも車外での火の使用が禁止されていることが多いので、そういう面からも就寝と食事は切り離しているそうだ。

クルマをテント代わりにするキャンプ的な車中泊スタイルであれば外調理も可能。こうした調理を否定することはもちろんないし、オートキャンプ場などで調理するときは楽しいという。ちなみに使用しているテーブルは田島氏がDIYで作ったモノ
キャンピングカーのように換気装置を装備していないクルマの車内で調理するとニオイが内装に付いてしまうとのこと。これはあと処理が大変なので、ニオイが気にならないという人でなければ避けたほうがいいかも

 次にクルマの中での寝る際、重視したいポイントを聞いてみたところ、最初に上がったのが「マット」だ。

 テント泊のキャンプでもマットは大事なアイテムだが、普通のキャンプでは荷物の制限からコンパクトに収納できるマットを選ぶが、寝心地の面からいうと家庭用のマットレスには敵わない。また、ビニール系の表皮のマットは夏場に汗をかいた身体では不快である。そこで家庭用のマットレスを使うことを勧めるという。今回のキャラバンに敷いている寝具も大手家具店で購入したもので、田島氏も同様のマットを使っているという。

マットレスがあわないと睡眠が浅くなり寝不足気味になりがち。また、翌日の体調にも影響する。運転にも差し支えが出るので車中泊ではいいマットを使いたい
キャラバンのベッドキット装着車。家庭用のマットレスがちょうど乗るサイズ

 布団については季節で使い分けるが、冬の車内は冷えるので冬季の車中泊では、布団のように首から上が出る寝具より、頭まですっぽりとカバーできる「マミー型シュラフ」の使用を推奨。このシュラフにはいろいろな種類があるが、田島氏は限界温度がマイナス10℃くらいの高品質な羽毛シュラフを使用するとのこと。

 また、「ダウンの寝袋で寝るときは、衣服はアンダーウェアだけで寝ないと汗かいて逆に寒くなる」とのことだったが、それで寒くないのか? 保温用のダウン上着など着たほうがいいのではないか? という疑問が湧いたので聞いてみると、「汗をかくほどに着込んでしまうと、ダウンが汗を吸って湿り保温効果がなくなる。そのため最初は暖かくても、あとから寒くなることがある」という回答。

 これは予想していなかったが、登山テント泊では保温効果を失わないためにも雨はもちろんのこと、テント内の結露も起こらないようするなど、とにかくシュラフを濡らさないことを重視すると聞いていたので、汗によるそれも同じことである。

 とはいえ、就寝時の寒さの感じ方には個人差があるので、冬季の車中泊に慣れないうちは寒くなったときに使う防寒具を多めに持っていき、寝具の組み合わせを試してみるといいだろう。

シュラフ内での着込みすぎは逆効果なることもあると言う。これは田島氏の愛車、車中泊仕様になっているポルシェの初代カイエン
シュラフに入ってしまうと身動きが取りにくくライトを消すのもひと苦労。そこでスマホアプリでオンオフができるライトを使うことを勧めてくれた。それなら照明をいちばん最後に消すことができる
クルマの中で電気が使えると便利なのでポータブルバッテリも欲しいところ。使用したい電気製品を想定したうえでそれにあう出力を持ったバッテリを選ぼう
暖房器具は電気の消費が多いポータブルバッテリで使うには難しいものだが、スポット的に温める小型のモノならポータブルバッテリで動かせる。朝の着替だけでも暖房が使えるのは大きい
1500WhクラスのポータブルバッテリであればIH調理器具が使える。車内でお湯を沸かすときもこれなら安全性は高い

 ここからは、車中泊以外に用意されていたアクティビティについて写真を中心に紹介していくが、柳田氏によるSUPフィッシングなどの水上アクティビティは、取材した翌日に設定されていたので、今回はSUP関連の画像はないのでご了承いただきたい。

 さて、車中泊、自転車、SUP、そしてブッシュクラフトと、これらすべてのアイテムはベッドキット装着のキャラバンに積載されていたものだが、そもそもアウトドアで行なう趣味のアイテムは、大きなモノだったり数が多い傾向だ。

 それだけに「アウトドア趣味を始めたいが、道具の置き場がない」ことが悩みどころではあるが、これだけのモノを積み込めるキャラバンのラゲッジスペースは、道具置き場としても使えるので、これはもうクルマという枠を飛び越えて「趣味のための移動基地」と呼べる存在。もはやマイカーとは異なる価値観から、キャラバンが琴線に触れる存在になったのではないだろうか。

 そんなことまで実践してみせたこの「プロのクルマで、遊びを極める。ADVANTURE」。これは参加者数を増やしつつ、季節ごと定期的に開催して欲しいと思うイベントだった。

1台のキャラバンから今回のアクティビティに使うアイテムがすべて降りてきた。アウトドア趣味は道具の置き場に困るところもあるが、積載容量の大きいキャラバンがあれば解決
トレイルライドでは、トレック・ジャパンはeMTBを用意。起伏のある特設コースでの走行体験を提供した
画像はRail5というフルサスMTB。2022年モデルの価格は68万5300円
ボッシュ製ドライブシステムを搭載する
eMTBによるトレイルライドの模様。坂ではなく「壁」に見えるところもあるがアシストモードを切り替えながら攻略していく
アシストモードを強めると「おー!」という驚きの声が上がる。まったくの初心者でも画像のような坂を越えることができる
インストラクターの先導で走行。下りもフルサスMTBゆえに安定した走り
ブッシュクラフト体験ではファイヤースターターを使った火起こし体験が行なわれた。このキャンプ場では指定された場所以外の焚火、直火の焚火はNGだが、今回は特別な許可を得て実施された
バトニングで薪を細く割ることも体験・そこからナイフで削ってフェザースティックを作る
林から自分で火口を見つけてきて着火するまでの手順を教わる。これは日本ブッシュクラフト協会が行なう認定試験で実施する内容と同じとのこと
火が点いたらそれを大きく育てるコツも教わっていた。ライタートーチ、着火剤を使わない火起こしができると、キャンプなどではカッコイイかも