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アプリリア、ツーリングの快適性も備えた本格アドベンチャーバイク「トゥアレグ 660」
2022年2月18日 11:31
- 2022年2月18日 発売
- 154万円~156万2000円
最新のテクノロジを導入しながらも過去のモデルをインスパイア
アプリリア(ピアッジオグループジャパン)は、ツーリングの快適性と走る楽しさを実現するとともに、過酷なオフロードライディングにも耐えうるアドベンチャーバイク「トゥアレグ 660」を2月18日に発売する。価格はスタンダードグラフィックモデルが154万円、プレミアムグラフィックモデルが156万2000円。納車は6月頃より順次となっている。
アプリリアでは「楽しく快適なバイクに乗り、毎日の通勤でもダイナミックなライディングでも同じようにスリリングな体験をしたい」という若年層から経験豊富なライダーまでの期待に応えるために、魅力的なデザインと独自のテクノロジを備えた軽量で高性能なモーターサイクルレンジを搭載し、新たにスポーティさの概念を導入したミドルサイズシリーズとなるトゥアレグ 660を開発。
トゥアレグとは、サハラ砂漠の住人で、その文化の中核に“イモハグ(自由人)”という価値観を持つトゥアレグ族の名前が由来で、アプリリアは「走りの質、性能、楽しさを実現する」という独自の価値観を表現しているという。
トゥアレグ 660は、アメリカのカリフォルニア州にあるPADC(ピアッジオ・アドバンスト・デザインセンター)のミゲル・ガルーツィ氏が率いるデザイナーたちにより、徹底的に無駄を排除しつつ、フォルムと技術的・機能的特徴とのバランスを追求し、サイズと重量を抑えることに専念したことで独自のスタイルを完成。「常に機能性を重視して開発された、あらゆるニーズに対応できるバイク」という思想に沿ったデザインに仕上がっている。
カラーバリエーションは「RS 660」や「トゥオーノ 660」でも採用され、革新的なデザインを際立たせる「アシッドゴールド」と、アプリリアのスポーツバイクの伝統を受け継ぐ色である黒と赤を基調とした「マーシャンレッド」をスタンダードグラフィックモデルに採用。そして、かつてダカールを目指したアプリリアのマシン「トゥアレグ ウインド 600」へのオマージュでもあり、トゥアレグ族の象徴となるインディゴブルーを採用した「インディゴタゲルマスト」をプレミアムグラフィックモデルに設定している。
グラスファイバーを含んだ特殊テクノポリマーで透明に作られているトップフェアリングは、インストルメントパネルをサポートする構造にもなっていて、コンパクトな新型ヘッドライトユニットはフルLEDで、DRL(デイタイム ランニング ランプ)も備える。また、エアロダイナミックパーツとしての機能を果たす「ダブルフェアリング」も、このカテゴリーとして初導入している。
搭載される水冷4ストロークの並列2気筒DOHC 4バルブ 659 ccエンジンは、最高出力80HP/9250rpm、最大トルク70Nm/6500rpmを発生。インジェクションシステムには、左右で長さの異なるインテークダクトを搭載した直径48mmのスロットルボディを2つ装備し、高速~中速域での性能配分を最適化。これにより大排気量エンジンに引けを取らないパフォーマンスを発揮する事が可能となっているという。特に最大トルクはRS 660の8500rpmに比べて大幅に低い回転数で得られ、約3000rpmで最大トルクの75%に達し、4500rpmで最大トルクの85%に達する性能を誇る。
また、単気筒のエンデューロバイクとアドベンチャーバイクという2つの異なる世界を最適な形で組み合わせることを目標としたトゥアレグ660は、並列2気筒エンジンを配置することでシート高を抑え、さまざまな身長のライダーでも地面に足が届きやすくした。そのほか、サブフレームを可能な限り低くすることで、オフロードライディングに欠かせない豊富なリアホイールストローク量の確保と、スマートで跨りやすいシートやテールエンドのデザインを実現。そして、各部品の重量を徹底して制限した結果、車両総重量を204kg(乾燥重量187kg)に抑える事に成功している。
フレームは高張力のスチールチューブと鋳造アルミニウムプレートを使用した新しい構造を採用。サブフレームは210kgまでの荷重に耐えられる強固な構造を実現するためフレームに溶接。これによりパッセンジャーを乗せて走る際も、重い荷物を運ぶ際も安定して走れるという。また、エンジンをフレームに固定するためのアンカーポイントを6軸設けていて(RS 660は3軸、トゥオーノ 660は2軸)、構造的な堅牢性も確保したとしている。
低回転域からきめ細かくプログレッシブなスロットルコントロールを可能にする「電子マルチマップライドバイワイヤスロットル」と、性能と安全性を考慮して調整された「APRC電子制御パッケージ」も採用。また、ライディングをより容易にするために「Urban」「Explore」「Offroad」「Individual」の4種類のライディングモードを搭載。自身のニーズに応じたライディングモードを選択するだけで、トラクションコントロール、エンジンブレーキ、ABSなど、あらゆるパラメーターの設定が自動的に最適化されるという。
オプション装備も充実していて「アプリリアクイックシフト(AQS)」は、スロットルを閉じたりクラッチレバーを操作することなく、迅速なシフトチェンジを可能にする電子制御ギアボックスで、ダウンシフト機能も搭載していて、クラッチの操作をせずにシフトダウンが可能となる。
アプリリア「トゥアレグ 660」主要諸元
エンジン:4ストローク 水冷並列2気筒 DOHC 4バルブ
総排気量:659 cc
最高出力:80HP(58.8kW)/9250rpm
最大トルク:70Nm/6500rpm
トランスミッション:6速アプリリアクイックシフト&アップ&ダウンシステム(オプション設定)
電子制御:APRCシステム、ATC(トラクションコントロール)、AEB(エンジンブレーキ)、AEM(エンジンマップ)、ACC(クルーズコントロール)、4ライディングモード(Urban・Explore・Offroad・Individual)
フレーム:チューブラースチールフレーム及びアルミ製エンジン接続プレート
フロントサスペンション:KYB製テレスコピック倒立フォークΦ43mmフルアジャスタブル
リアサスペンション:アルミニウム製スウィングアーム、プログレッシブリンクKYB製フルアジャスタブルモノショック
フロントブレーキ:ブレンボ製異径2ピストンフローティングキャリパー×Φ300mmダブルディスク
リアブレーキ:ブレンボ製Φ34mmピストンフローティングキャリパー×Φ260mmディスク
ABS:マルチマップABS
ホイール:ドロップセンター式アルミリムスポークホイール
タイヤ:フロント90/90-21/リア150/70 R 18
ボディサイズ:2220×965×860mm(全長×全幅×シート高)
ホイールベース:1525mm
車両重量:204kg(乾燥重量187kg)
燃費:4.0L/100km(WMTCモード)
燃料タンク容量:18L(3L reserve)