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日産、欧州に「ジューク ハイブリッド」導入 日産とルノーによる新型ハイブリッドパワートレーン採用
2022年3月1日 12:32
- 2022年3月1日 発表
日産自動車は2月28日(現地時間)、欧州で展開するコンパクトクロスオーバー「ジューク」に、1.6リッターエンジンとモーターを組み合わせたハイブリッドパワートレーン搭載モデル「ジューク ハイブリッド」を2022年夏に追加することを明らかにした。
アライアンスシナジーによる新型ハイブリッドパワートレーン
ジューク ハイブリッドに搭載される新型ハイブリッドパワートレーンは、日産とルノーのアライアンスによるエンジニアリングにより誕生。
ハイブリッド・パワートレーン用に特別に開発された最高出力69kW(94HP)、最大トルク148Nmを発生する新世代の日産の内燃エンジンを搭載。
それに、日産が36kW(49HP)、205Nmのトルクを発生する主電動機となるモーターを、ルノーが15kWの高圧スターター/ジェネレーター、インバーター、1.2kWh水冷バッテリ、そして革新的な低摩擦マルチモードギヤボックスを供給する。
ルノーが供給する低摩擦マルチモードギヤボックスは、EV(電気自動車)、ガソリンエンジン、またはその両方の推進力を最適に活用するもので、このギヤボックスは、4つの「ICE」ギヤと2つの「EV」ギヤを備え、そのシフトチェンジに、従来のシンクロナイザーリングに代わり、ドッグクラッチを使用してフリクションを低減させた。
また、車両の発進はすべて100%電気で行ない、2つのEVモーターを併用してギヤを同期させることで、スムーズでつながりのある、レスポンスのよい加速を実現させるという。
ギヤボックスは高度なアルゴリズムで制御され、シフトポイント、バッテリの回生、および高度な直並列アーキテクチャを管理。パワートレーンが、加速とパワーの要求に応じて、異なるハイブリッドタイプ(シリーズ、パラレル、シリーズ-パラレル)を、ドライバーの入力なしにシームレスに切り替え可能。
日産のエンジニアは都市部でのテスト走行において、バッテリを充電する時わずかにハイブリッドフェーズになるもの、EVモードの走行が最大80%に達成したという。ジュークハイブリッドは、常にEVモードで発進するだけでなく、EVモードでは55km/hまで達することができ、ドライバーは力強くて安定したEV走行を楽しむことができるとしている。
トランクスペースについては、1.2kWhのバッテリパックを搭載することで、これまでのガソリン車に比べて68L減の354Lとなったものの、後席を畳んだ状態でのトランクスペースはクラストップの1237Lを確保し、後席のニールームは553mmと変化がないことを強調している。
ジューク ハイブリッドのパワートレーンは、現行のガソリンエンジンよりも25%出力が向上し、燃費は市街地走行で最大40%、複合燃料で最大20%低減を実現させたといい、日産 AMIEO地区 会長のギョーム・カルティエ氏は「ハイブリッド・パワートレーンの導入は、日産にとって大きな前進です。日産の電動化商品戦略は勢いを増しており、今年後半にラインナップに加わるジューク・ハイブリッドは、2023年までに完全電動化を実現するという、われわれの戦略的野心に新たなマイルストーンをもたらすでしょう」とコメントしている。