ニュース

ホンダ、米国カリフォルニアでゼロエミッションのバックアップ電源用燃料電池発電所を設置

2022年3月14日(現地時間) 発表

ホンダは商業化を見据えた燃料電池発電所の開発に着手した

 本田技研工業の米国法人であるアメリカン・ホンダ・モーター・カンパニーは3月14日(現地時間)、2023年初頭までに米国カリフォルニア州トーランスにある自社構内に、バックアップ電源用の燃料電池発電所を設置する計画を発表した。

 この燃料電池発電所は、データセンターなどが非常時にも業務を継続できる信頼性の高いクリーンな補助電源であり、ゼロエミッションのバックアップ電源として使用する発電ユニットとして、将来の商業化に向けた実証実験の場になる予定とのこと。この新しい取り組みは、2050年までにすべての製品と企業活動でカーボンニュートラルを達成するというホンダのグローバル目標の一環として、ホンダの燃料電池技術の専門知識を活用するものとなる。

 ホンダの燃料電池発電所の実証実験では、FCV(燃料電池車)の「クラリティ フューエル セル」の燃料電池コンポーネントを利用し、インバーターから最大1152kW-DC/1MW-ACを発電できる柔軟な4クワッド並列定置式燃料電池発電システムを構築。4クワッド方式ならではの特徴として、設置環境に合わせて4つの燃料電池ユニットのレイアウトを変更し、立方体、L字型、Z字型などのパッケージングに対応できる柔軟性のあるシステムを予定している。

 2023年初頭には、アメリカン・ホンダ・モーター・カンパニーの敷地内にあるデータセンターに接続し、実際の発電アプリケーションとして性能検証を行なう予定としていて、ホンダは電源分野の開発を進めるとともに、サプライチェーンの開拓も進めていく。

システムの現状の仕様