トヨタ、新型バッテリEV「bZ4X」全数リース販売 個人向けは「KINTO」のサブスク提供でバッテリ劣化の不安払拭

新型バッテリEV（電気自動車）「bZ4X」

　トヨタ自動車は4月12日、新型バッテリEV（電気自動車）「bZ4X」を5月12日から発売すると発表した。価格はFWDモデルが600万円、4WDモデルが650万円で、全数リース販売となる。5月12日より第1期として3000台分の申し込み受け付けを開始。秋口に第2期、以降順次申し込みを受け付け、初年度は5000台分の生産・販売を予定している。

　なお、個人ユーザーには、サブスク「KINTO」で提供され、法人ユーザーへは、全国のトヨタレンタリース店やトヨタモビリティサービス（東京地区）からのリースで提供される。

　個人ユーザー向けのKINTOで提供される、bZ4X専用プランでは、最長10年間乗り続けられるプランを用意。契約期間中の電池性能（10年20万km/電池容量70％）を保証するほか、10年のうち5年目以降は、月額を毎年段階的に引き下げるなど、長く乗れば乗るほどリーズナブルにし、5年目以降は中途解約金もゼロとした。

　月額利用料や契約時の申込金の詳細については、発売に先立って5月2日に公表予定。

KINTO 代表取締役社長 小寺信也氏

　同日開催されたオンライン発表会に登壇したKINTO 代表取締役社長 小寺信也氏は「KINTOとbZ4Xの相性のよさがいくつかございます。まずKINTOはサブスクの形をとっておりますので、お客さまはクルマの利用が終わったら、後はクルマを返却するだけということで、お客さまがクルマを買い取って所有するわけではないので、バッテリEV最大の懸念事項であります、下取り価格への不安というものがそもそも存在をいたしません。さらに、フルメンテナンス付きでバッテリやモーターを含めてすべての故障修理がカバーされているので、万一の場合もまったく心配ございません。その上で、より長く安心してバッテリEVを楽しんでもらうためのbZ4X専用プランを今回ご用意をさせていただきました」と説明。

　bZ4X専用プランについて、小寺氏は「お客さまに寄り添った料金体系かつ最長10年間乗り続けられるサブスクプランを設定いたします。電気自動車関連の補助金を受け取るためには4年間の利用が義務づけされております。そのため、今回の専用プランでは最低4年間はご利用いただきますけれども、5年目以降は最長で10年間、お客さまに自由に利用期間を決めていくことができます。あと、5年目以降は月額を毎年引き下げるとともに、中途解約金をゼロにいたしまして簡単に解約することも可能になりました。さらに、契約期間中のバッテリ性能として、10年もしくは20万kmの電池容量70％を保証いたします。このプランでバッテリの劣化に対するお客さまの不安を解消いたします」と話した。

KINTO 代表取締役社長 小寺信也氏

　そして、BEVを長く乗り続ける取り組みについて、小寺氏は「新たなサービスであるコネクテッドカーケアをトヨタで初めて全車に標準設定いたします。クルマの状態を常に見守り、不具合をリアルタイムで検知して、最適なメンテナンスのタイミングをご提案をさせていただきます。さらに、KINTOファクトリーを通じてクルマの進化にも挑戦をしていきます。技術革新に合わせてソフトウェアやハードウェアをアップデートする、KINTOファクトリーを通して、最新の安全装備などをお客さまが実際に使っていただいてるbZ4Xにお届け致します。1台のクルマをより長く楽しんでいただけるようにしてまいります。バッテリEVの普及に向けたトヨタの大きな覚悟、われわれKINTOも分かち合いこの新しいチャレンジに全力で取り組んでまいりたいと思います」と、新たな取り組みへの意気込みを述べた。