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平和の地“広島”からマツダのクルマづくりを伝える「マツダミュージアム」公開

2022年5月23日から一般公開

入場料無料

「平和だからこそ乗れるクルマがある」とマツダミュージアム館長からその存在を強調された「ロードスター」

 マツダは4月21日、全面リニューアルして5月23日から一般公開を開始する「マツダミュージアム」を報道関係者に公開した。

 マツダミュージアムはマツダの広島本社敷地内にある施設で、創業からの歴史やヒストリックカーなどを展示している。今回のリニューアルではユーザーや地域の人により親しんでもらうこと、ブランド発信拠点としての機能を強化することを目的とし、施設全体の空間デザインや展示内容が刷新された。

 館内は、マツダが100年以上にわたって世に送り出してきたクルマに込めた想いと、次の100年に向けたマツダのビジョンを、ミュージアム全体でストーリー性をもって体感できるよう10の展示ゾーンで構成され、各ゾーンのテーマに合わせて色合いや照明などによる演出が行なわれている。

10の展示ゾーンでマツダが100年以上にわたって世に送り出してきたクルマに込めた想いと、次の100年に向けたマツダのビジョンを紹介する

 見学会では、実際にミュージアムスタッフによる案内が行なわれ、戦争からの復興を遂げ広島から世界一のクルマづくりを目指す、マツダの思いが説明がされた。

 現在のマツダ車を支えるSKYACTIV TECHNOLOGYについての説明の中で、スタッフから「マツダが生まれ育った広島という地は、すべてを失った時も、決してあきらめず復興へと向かい、未来をつくり上げてきました。マツダは、その広島のDNAを受け継ぎ、誰もが不可能だと思うことにあえて挑み、大きな困難や高い壁にあたっても、決して諦めず打ち破っていく飽くなき挑戦を続けております。2010年に、走る喜びをさらに追求し世界一のクルマをつくるために開発されたのが、新世代技術SKYACTIV TECHNOLOGYです。エンジン・トランスミッション、ボディなどのベース技術をゼロから見直し、クルマの基本性能を飛躍的に向上させました。これにより、走る喜びと優れた環境、安全性能を両立させています」と案内。

 また、現行モデルとなる4代目ロードスターを前にした説明では、ロードスターならではの走る喜びを感じ、誰もが幸せになれる、笑顔になれる、という信念を徹底して追求して表現したことにより、国内外のカー・オブ・ザ・イヤーで評価されたことが紹介され、ミュージアムスタッフからは「復興を遂げ、平和を実現したここ広島で、マツダだからこそ生み出せるものを、私達の手でお届けしたい。マツダはこれからも独自の技術とデザインで、世界一のクルマづくりを目指していきます」との思いが話された。

 オープンモデルのロードスターを前に、見学会に同行したマツダミュージアム館長の助光浩幸氏からも「平和だからこそ乗れるクルマがある」と、新しくなったマツダミュージアムによってマツダの歴史とDNAをしっかりと伝えていきたいとの意気込みが話された。

創業当時、ものづくり精神の原点を伝える1920年-1959年の歴史を伝えるゾーン1の展示
総合自動車メーカーへの躍進する1960年-1969年、時代の変化に対応しながら国際的な企業へ1960年-1969年の車両を展示するゾーン2-3
企業と技術の威信をかけた世界への挑戦を紹介するゾーン4
さらなる飛躍を期した「攻め」の拡大戦略、ブランド戦略を重視し新たな成長路線を紹介するゾーン5-6
世界一のクルマを造る技術とデザインを紹介するゾーン7
人を第一に考えるマツダのモノ造りを紹介するゾーン8
マツダの生産ラインについて紹介するゾーン9
次なる100年の歴史を築いていくための「TOWARD THE NEXT 100 YEARS」を紹介するゾーン10

マツダのクルマづくり、クルマの楽しさ、その可能性について感じてもらいたい

マツダ株式会社 取締役専務執行役員の毛龍勝弘氏

 見学会の中であいさつをした、マツダ 取締役専務執行役員の毛龍勝弘氏は「マツダミュージアムは、本物のクルマやエンジンといった展示を通じて、ファンの皆さまや広島へ観光に来られたお客さまに、マツダや広島の物づくりを知っていただくとともに、小学生を対象としました自動車産業学習の支援を行なう施設として1994年にオープンをいたしました。展示コーナーと工場見学コースが同じ施設内にあるミュージアムはマツダミュージアムだけで、マツダの歴史やクルマづくりにこめた想い、これを展示物を通して感じていただきます。また、実際の生産現場を間近でご覧いただくことができ、ご覧いただいたお客さまから大変ご好評をいただいている点の1つとなります」とマツダミュージアムについて説明した。

 そして、「オープン以降、来館者数は年間でおよそ7万人、累計では176万人もの幅広い年齢層の方々に国内外からお越しをいただいております。これまで多くの方に愛されてきましたマツダミュージアムですが、この度リニューアルオープンをするにあたり、その意義あるいは役割を再定義し、2つのコンセプトを掲げ、新たなスタートを切りたいと考えております」とリニューアルの狙いについて話した。

 そのコンセプトについて、毛龍氏は「1つ目は、お客さまや地域の皆さまとの大切な出会い。双方向の交流の場として、その絆を育んでいくこと。2つ目は、マツダのDNAや、ブランドを発信する基地となることです。そのために、過去100年の歴史、そして次の100年に向けたマツダの想いや活動のストーリー性を持って、開発からマツダのものづくりまでの一連の流れを感じていただける施設といたしました」と説明。さらに、オンラインマツダミュージアムを新たに備えて、より多くの人にマツダミュージアムを観てもらえるようになったことを報告。

 リニューアルオープンに向けて、毛龍氏は「今後も地域の皆さまをはじめ、世界中から広島にお越しになるすべての皆さまに、生まれ変わったマツダミュージアムを楽しんでいただき、マツダのクルマづくり、クルマの楽しさ、その可能性について感じていただけると幸いです」と話した。

デザイン領域について説明したシニアフェロー ブランドデザイン 前田育男氏
オンラインコンテンツなどについて説明した総務部 マツダミュージアム担当者 佐藤貴哉氏

 なお、マツダミュージアムの見学・予約方法については、完全予約制のためインターネットでの予約が必要。予約受付は5月16日より開始予定。入場料は無料で、休館日は土、日および同社の休業日(年末年始、ゴールデンウィーク、夏期休暇など)。

マツダミュージアム内に設置されたマツダグッズのお土産が買えるショップ
ミュージアム限定グッズも用意される