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DS オートモビル、新型「DS 4」日本導入発表会「Light The Way」 日本市場の新たな柱になるモデル
2022年5月3日 07:00
- 2022年4月28日 実施
日本市場におけるDS オートモビルの発展を加速させるモデルを導入
DS オートモビル(ステランティス ジャパン)は4月28日、プレミアムCセグメントハッチバックモデルの新型「DS 4」日本導入プレス発表会「Light The Way」を、東京都港区にあるフランス大使館公邸にて実施した。
日本に導入されるDS 4は、1.2リッターガソリンエンジンの「PureTech」、1.5リッタークリーンディーゼルエンジンの「BlueHDi」、1.6リッターガソリンエンジン+モーターのPHEV(プラグインハイブリッド)「E-TENSE」の3種類のパワートレーンを用意。グレードは、エッフェル塔とセーヌ川の間にある“トロカデロ庭園”から着想を得たという「TROCADERO(トロカデロ)」と、パリの中心部で美しいアパートが建ち並ぶ“リヴォリ通り”からインスピレーションを得た「RIVOLI(リヴォリ)」の2種類を設定。トロカデロは受注生産で、PureTechのみの設定となる。価格は398万円~572万円。
また、日本導入を記念した特別モデル「DS 4 LA PREMIERE(ラ・プルミエール)」も限定50台で発売された。価格は514万円~642万円。
発表会の冒頭にはフィリップセトン駐日フランス大使が登壇し、「フランス大使館へようこそ。今夜はフランスを代表する自動車メーカー、DSブランドの新しい車両の発表に立ち会えて光栄です。DS 4は技術的進歩や革新的デザインなど、卓越性を提案するモデルであり、そのデザインとエレガンスゆえに、第37回国際自動車フェスティバルにおいて“世界でもっとも美しいカー・オブ・ザ・イヤー”に選出されたと聞いています。日本の皆さまもこのDS 4の美しいボディラインだけでなく、脱炭素をはじめとする現代の課題への対応策も取り入れた内容に魅了されるに違いありません。また、フランスのブランドに対する日本の方々の、さらなる愛着と信頼に貢献することを願っています」とあいさつを述べた。
続いてDS オートモビルCEOのベアトリス・フシェ氏は、ビデオメッセージにて「今夜は2019年に日本でブランドを立ち上げて以来、もっとも意味深いイベントと言えます。また、フランスの文化、アイデンティティ、美しさ、アート、ラグジュアリーを体現するDS オートモビルの発表会を、フランス大使館でできたのはとても象徴的です。DS オートモビルの販売台数においてトップ10か国に入る日本は、ブランドの発展、そしてプレミアム市場の電動化の最前線に立つに際して特に重要です。2022年はDS 9そしてDS 4を発売することで、ラインアップが4モデルになります。セグメントの既定路線を見直し、印象的なプロポーションのDS 4は、“世界でもっとも美しいカー・オブ・ザ・イヤー”に選ばれ、販売台数は数か月でDS オートモビル全体の30%に達しています。日本でもDS オートモビルの発展を加速させる新たな柱になると期待しています」と、日本市場におけるDS 4の期待を語った。
また、ステランティス ジャパン代表取締役社長兼CEOのポンタス・ヘグストロム氏は、DSの素晴らしい伝統とアバンギャルド精神が吹き込まれているDS 4を“DS オートモビルの新しい宝石”と例え、「日本の方々は質の高さと美しさを重要視されますが、これはまさにDS オートモビルの基本姿勢と同じです。DS 4は日本の道路になじむだけでなく、どこに行っても強い印象を残すでしょう。高い技術と洗練されたデザインは、日本人の追求する高品質と美の基準を必ずや満たしてくれることでしょう」とメッセージを添えた。
ステランティス ジャパン マーケティング ダイレクターのトマ・ビルコ氏は、DS オートモビルは2014年に立ち上がり、日本全国に12店舗を進出。2018年に「DS 7 クロスバック」、2019年には「DS 3 クロスバック」、さらに2020年、2021年には両モデルの電動化モデルを追加。2022年に入ってセダンの「DS 9」発売と、8年間の成長の軌跡を振り返った。そして今回導入するDS 4は、8年間のモノ作りのノウハウ、努力、経験の集大成であり、とてもパワフルでビューティフルで、エキサイティングなモデルであると説明した。
また、ビルコ氏はプレミアムCセグメントハッチバックモデルの一般的なカスタマー像について、平均年齢56歳、男性比率66%、既婚率80%、平均世帯年収1340万円、子供なし世帯比率80%、複数車保有世帯比率52%で、ブランドへの愛着が強く、クルマの評判や外観デザイン、サイズにこだわり、最終的にクルマ全体が気に入った人で、主にゴルフやスキー、フィットネスジム、旅行、ドライブ好きなユーザーが多いと自社調べのデータを紹介しつつ、DS 4については30代の人や女性からの問い合わせも多く、明らかに異なる幅広いユーザーに興味を持ってもらっているとアピールした。
世界でもっとも美しいクルマに選ばれたDS 4のデザイン
続いて本国のスタジオから、DS オートモビル デザイン ダイレクターのティエリー・メトローズ氏と、同じくDS 4エクステリアチーフデザイナーのトマ・デュアメル氏が、デザインについての解説を行なった。
メトローズ氏によるとDS 4のデザインは、コンセプトカー「AERO SPORT LOUNGE」からのインスピレーションが源で、力強くてダイナミックなボディを大口径ホイールが支えているのが特徴となり、バランスとプロポーションが重要だという。
また、デュアメル氏は「DS 4は横幅のある見た目が印象的で、大きな4つのタイヤが車体を支え、あたかも路上のアスリートという印象を与えます」と解説し、このコンセプトを基にエンジニアがプラットフォームを開発。さらに、タイヤサイズ、フロントオーバーハング、ホイールベース、全長、全高を当てはめていき、コンセプトに近いプロポーションを作り上げたと説明。そして最後は、商品企画部門、マーケティング部門など全員が合意して完成したと明かした。
フロントまわりは3Dモチーフを使い、タンク形状でありながらシャープさを増し、ラジエータに合わせてフロントグリルを拡大。また、DSウイング(フロントスポイラー)は、フロントグリルの存在感を強調するとともに、デイタイムランニングライトの役割も採用。DSマトリクスLEDビジョン(ヘッドライト)は、「繊細な印象に仕上げるために、何度もエンジニアと打ち合わせを行なった部分だ」とデュアメル氏は語る。
さらに、サイドミラーをボンネットの延長線上に配置したことで、ボンネットをよりワイドで長くエレガントな印象が生まれるようにデザイン。ボディサイドはボリューム感を持たせると同時に、機能パーツから派生したスクエアな要素を交え、流線型的にはせず、クルマに対して鋭利なラインを造形。それによりハイテクさとモダンさを表現したとしている。
リアまわりは水平基調を多用してワイド感を演出。テールランプはDSの特徴でもあるダイヤモンドデザインを再解釈して採用し、レーザー彫刻という新たな技術によって仕上げられた。特徴的な縦に長いデイタイムランニングライトについてデュアメル氏は、「これはコンセプトカーのAERO SPORT LOUNGEにも使っていて、将来的にも継承して発展させていきたい」と語った。
インテリアは、デザイナーがクレヨンでエレガントなラインを引くところからスタート。流れるような造形に洗練されたラインを配したデザインが特徴で、ダッシュボードはシンプルに仕上げられている。また、運転操作に関する部分はダッシュボードとの一体感を大切にしていて、パッと見ではボタンだと気づかないようなデザインに仕上げたという。
DS オートモビル プロダクトマネージャーの田村明広氏は「際立つ美しいデザイン」「ドライブを夢中にさせるテクノロジ」「多彩なパワートレーンとハッチバックに求められる実用性の高さ」の3点であると紹介。
具体的には、剛性アップによる操安性の向上やCO2削減に向けた軽量化が図られた中~大型車両用に開発されたプラットフォーム「EMP2」を採用し、長い全長とワイドなボディに流麗なフォルムを実現。
また、フロントにあるマルチパーパスカメラで、前方20mまでの路面状況を瞬時に映像解析し、4輪のサスペンションの減衰を調整する「DS アクティブスキャンサスペンション」や、高性能で効率的なコネクテッド機能を持つ「DS IRIS(アイリス)システム」は、音声認識機能を備えていて「OK、アイリス」と呼びかけることで操作も可能という。さらに、手元のディスプレイからメインディスプレイを遠隔操作できる「DS スマートタッチ」も搭載。より利便性を高めたとしている。
そのほかにも、「アクティブセーフティブレーキ(被害軽減ブレーキ)」「トラフィックサインインフォメーション」「レーンポジショニングアシスト」など先進の安全装備が搭載されている点に加え、ラゲッジスペースも430L(VDA方式)で、後部席を倒すと1240L(VDA方式)まで拡張できるほか、足をかざすだけで開閉するハンズフリー電動テールゲートも設定したことで実用性の高さをアピール。
田村氏は「DS 4は美しいデザインが注目されがちだが、PHEV・ガソリン・ディーゼルと、3つのパワートレーンを設定し、ユーザーの走行距離や用途によって、最適なモデルを提案させていただく」と語った。