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SUPER GT第3戦鈴鹿、前戦のクラッシュから復活した3号車 CRAFTSPORTS MOTUL Z(千代勝正/高星明誠)が優勝 GT300は7号車 Studie BMW M4(荒聖治/近藤翼)

2022年5月28日~29日 開催

GT500を優勝した3号車 CRAFTSPORTS MOTUL Z(千代勝正/高星明誠組、MI)

 SUPER GT第3戦鈴鹿が5月28日~29日の2日間にわたって鈴鹿サーキットで開催された。第2戦富士に引き続きセーフティカーが2回出るなど荒れたレースになった。

 GT500の優勝は3号車 CRAFTSPORTS MOTUL Z(千代勝正/高星明誠組、MI)が、2022年シーズンから新型車両となったZ-GT500として初優勝。

 2位は17号車 Astemo NSX-GT(塚越広大/松下信治組、BS)、3位は37号車 KeePer TOM'S GR Supra(サッシャ・フェネストラズ/宮田莉朋組、BS)。この結果、3号車はランキングトップに浮上した。

 GT300は7号車 Studie BMW M4(荒聖治/近藤翼組、MI)が優勝。2020年シーズンから復活したスタディチームは、BMWの新型GT3車両、BMW M4で優勝を果たした。7号車は今シーズンGT300に復活したミシュランを装着しており、GT500もGT300もミシュラン装着車が優勝した。

 2位はタイヤ無交換作戦を成功させた5号車 マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号(冨林勇佑/平木玲次組、YH)、3位にはポイントリーダーの56号車 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組、YH)。56号車は66kgのサクセスウェイトを詰んでいるにもかかわらず表彰台を獲得し、ポイントリーダーの座を維持した。

GT500は、1周目に3番手からトップに浮上した3号車 CRAFTSPORTS MOTUL Zがトップを独走

決勝ダイジェストGT500 前戦アクシデントを乗り越えたCRAFTSPORTS MOTUL Zが奇跡のトップチェッカー!
GT500のスタートシーン

 GT500はポールポジションからスタートした19号車 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/阪口晴南組、YH)がホールショットを奪って1コーナーに入ったが、最初の周回が終わるまでに3号車 CRAFTSPORTS MOTUL Z(千代勝正/高星明誠組、MI)や37号車 KeePer TOM'S GR Supra(サッシャ・フェネストラズ/宮田莉朋組、BS)などに抜かれ順位を4位まで下げた。

 レースは12号車 カルソニック IMPUL Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット組、BS)がトラブルでコース脇に車両を停めたこともあり、FCY(フルコースイエロー)が出されて一時中断となった。

 4周目にレースが再開されるとトップを走る3号車 CRAFTSPORTS MOTUL Zが37号車 KeePer TOM'S GR Supraを徐々に引き離す形でレースを展開。その後ろに17号車 Astemo NSX-GT(塚越広大/松下信治組、BS)と16号車 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT(笹原右京/大湯都史樹組、DL)のホンダ勢2台が続く形になった。

 11周目にGT300車両がシケインで事故を起こし、また38号車 ZENT CERUMO GR Supra(立川祐路/石浦宏明組、BS)がマシントラブルによりS字でマシンをストップしたこともあり、セーフティカーが導入される。

 15周目にレースが再開されると、再び3号車は逃げ始めた。19周目にはレースの1/3が経過したことで、GT500のチームなどは規則に定められたピット作業を順次開始する。トップを走っていた3号車がピット作業を行なったのは22周目。2位を走っていた37号車、3位を走っていた17号車も作業を終えており、トップ3はいずれも30周以上の長い後半スティントを戦うことになる。

第2戦富士の大クラッシュから復活した3号車 CRAFTSPORTS MOTUL Zがレースを支配して優勝

 全車がピットストップを終えると、トップに戻っていたのは3号車 CRAFTSPORTS MOTUL Z。2位に17号車 Astemo NSX-GTが上がっていたが、トップとの差は20秒近くになっており、3号車は独走状態に。

 3位は37号車 KeePer TOM'S GR Supra、4位には39号車 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一組、BS)で、19号車 WedsSport ADVAN GR Supraを加えて4台が5秒以内で2位を激しく争う展開になった。

 このままレースが終わるのかと思われていた39周目、GT300車両に16号車 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT(笹原右京/大湯都史樹組、DL)が追突する形でヘアピンにストップしたため、FCY(フルコースイエロー)が出され、次いでセーフティカーに切り替えられた。これで、トップ独走の3号車のリードはなくなってしまった。

 1位3号車 CRAFTSPORTS MOTUL Z、2位17号車 Astemo NSX-GT、3位37号車 KeePer TOM'S GR Supra、4位39号車 DENSO KOBELCO SARD GR Supra、5位19号車 WedsSport ADVAN GR Supra、6位8号車 ARTA NSX-GT(野尻智紀/福住仁嶺組、BS)という順位でレースは振り出しに戻った。

 レースが再開されたのは44周目と残り9周。このリスタートでも3号車 CRAFTSPORTS MOTUL Zはよいスタートを見せ、2位以下に再び差をつけ始めた。レースはそのまま3号車が支配し、トップでチェッカーを受けた。

 3号車は第2戦富士の大クラッシュでクルマを完全に破損し、今回はほぼ新車という状態でレースに臨んでいた。予選こそ悔しい3位に終わったが、決勝レースは1周目でトップに立つと、ピット作業時を除きずっとトップを維持して優勝した。この優勝により3号車はポイントランキングでもトップに浮上することになった。

 2位は17号車 Astemo NSX-GTでホンダ勢のトップ、3位は37号車 KeePer TOM'S GR Supra、4位は39号車 DENSO KOBELCO SARD GR Supra、5位は19号車 WedsSport ADVAN GR Supra、6位は24号車 リアライズコーポレーション ADVAN Z(佐々木大樹/平手晃平組、YH)となった。

2位に入った17号車 Astemo NSX-GT(塚越広大/松下信治組、BS)
3位は37号車 KeePer TOM'S GR Supra(サッシャ・フェネストラズ/宮田莉朋組、BS)
優勝をよろこぶ千代勝正選手(左)と高星明誠(右)

GT500 第3戦鈴鹿 決勝結果(暫定)

順位カーナンバー車両名ドライバータイヤサクセスウェイト周回数
13CRAFTSPORTS MOTUL Z千代勝正/高星明誠MI1252
217Astemo NSX-GT塚越広大/松下信治BS652
337KeePer TOM'S GR Supraサッシャ・フェネストラズ/宮田莉朋BS52
439DENSO KOBELCO SARD GR Supra関口雄飛/中山雄一BS652
519WedsSport ADVAN GR Supra国本雄資/阪口晴南YH752
624リアライズコーポレーション ADVAN Z佐々木大樹/平手晃平YH352
78ARTA NSX-GT野尻智紀/福住仁嶺BS2252
814ENEOS X PRIME GR Supra大嶋和也/山下健太BS4652
9100STANLEY NSX-GT山本尚貴/牧野任祐BS3652
1036au TOM'S GR Supra坪井翔/ジュリアーノ・アレジBS2552
1164Modulo NSX-GT伊沢拓也/大津弘樹DL52
1223MOTUL AUTECH Z松田次生/ロニー・クインタレッリMI3052
1316Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT笹原右京/大湯都史樹DL137
38ZENT CERUMO GR Supra立川祐路/石浦宏明BS1610
12カルソニック IMPUL Z平峰一貴/ベルトラン・バゲットBS191
[Rd.3 SUZUKA Winner インタビュー/GT500] #3 CRAFTSPORTS MOTUL Z

GT300は、BMWの新型車両の7号車がポール・トゥ・ウインで初優勝

決勝ダイジェストGT300 Studie BMW M4が「M」創立50周年を飾る初優勝!
GT300を優勝した7号車 Studie BMW M4(荒聖治/近藤翼組、MI)

 GT300はポールからスタートした7号車 Studie BMW M4(荒聖治/近藤翼組、MI)がホールショットを奪い、1コーナーへトップで入っていった。96号車 K-tunes RC F GT3(新田守男/高木真一組、DL)と56号車 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組、YH)が激しい2位争いを繰り広げた。その決着がついたのは21周目。56号車が96号車を逆バンクでオーバーテイクして、2位に上がった。

GT300のスタートシーン

 23周目に、トップを走っていた7号車 Studie BMW M4が規則に定められたピット作業を終える。すると、タイヤ無交換でタイムを稼いでいた5号車 マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号(冨林勇佑/平木玲次組、YH)の直前に戻る。タイヤがまだ温まっていない7号車は苦労しながら5号車をおさえきり、ピット作業をした中ではトップの座を維持した。

 全車がピットストップを終えると、7号車 Studie BMW M4がトップを維持していた。2位は5秒程度の差で52号車 埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田広樹/川合孝汰組、BS)、3位には5号車 マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号となっており、2位と3位が徐々に近づいて来て2位争いが激しくなりつつある。

 39周目に、GT500車両が244号車 HACHI-ICHI GR Supra GT(佐藤公哉/三宅淳詞組、YH)に追突し、FCY(フルコースイエロー)からセーフティカーに切り替わった。それにより、トップを走っていた7号車のリードタイムは削り取られることになり、44周目、残り9周でレースはリスタートになった。

 リスタートで大失敗したのは、2位だった52号車 埼玉トヨペットGB GR Supra GT。リスタート前のシケインで飛び出してしまい、5位に順位を落とした。それに対してトップを走る7号車 Studie BMW M4は2位にあがった5号車 マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号に差をつけながら、差を広げていった。

 結局レースはそのままゴールを迎え、優勝は7号車 Studie BMW M4。スタディチームは今シーズンからSUPER GTに新車両を投入して3戦目で優勝した。BMW M4は今シーズンに投入された新型車両で、同時に今シーズンGT300に復活したミシュランにとっても久々のGT300優勝となる。2位は5号車 マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号、3位は56号車 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R、4位は52号車 埼玉トヨペットGB GR Supra GT、5位は88号車 Weibo Primez ランボルギーニ GT3(小暮卓史/元嶋佑弥組、YH)、6位は34号車 BUSOU raffinee GT-R(柳田真孝/井出有治組、DL)となった。

5号車 マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号(冨林勇佑/平木玲次組、YH)と56号車 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組、YH)の争い
2位に入った5号車 マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号(冨林勇佑/平木玲次組、YH)
3位に入った56号車 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組、YH)
優勝をよろこぶ荒聖治選手(左)、近藤翼選手(右)。荒選手はGT500の優勝は何度もあるが、GT300は初優勝
[Rd.3 SUZUKA Winner インタビュー/GT300] #7 Studie BMW M4

GT300 第3戦鈴鹿 決勝結果(暫定)

順位カーナンバー車両名ドライバータイヤサクセスウェイト周回数
17Studie BMW M4荒聖治/近藤翼MI49
25マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号冨林勇佑/平木玲次YH49
356リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラYH6649
452埼玉トヨペットGB GR Supra GT吉田広樹/川合孝汰BS349
588Weibo Primez ランボルギーニ GT3小暮卓史/元嶋佑弥YH949
634BUSOU raffinee GT-R柳田真孝/井出有治DL2348
796K-tunes RC F GT3新田守男/高木真一DL848
830apr GR86 GT永井宏明/織戸学YH48
960Syntium LMcorsa GR Supra GT吉本大樹/河野駿佑DL48
1055ARTA NSX GT3武藤英紀/木村偉織BS48
114グッドスマイル 初音ミク AMG谷口信輝/片岡龍也YH1248
1261SUBARU BRZ R&D SPORT井口卓人/山内英輝DL2948
1365LEON PYRAMID AMG蒲生尚弥/篠原拓朗BS3348
142muta Racing GR86 GT加藤寛規/堤優威BS548
1510TANAX GAINER GT-R富田竜一郎/大草りきDL4548
1687Bamboo Airways ランボルギーニ GT3松浦孝亮/坂口夏月YH948
179PACIFIC hololive NAC Ferrari木村武史/ケイ・コッツォリーノYH2448
186Team LeMans Audi R8 LMS片山義章/ロベルト・メルヒ・ムンタンYH1848
19360RUNUP RIVAUX GT-R青木孝行/柴田優作YH247
2050Arnage MC86山下亮生/阪口良平YH47
2148植毛ケーズフロンティア GT-R井田太陽/平木湧也YH47
22244HACHI-ICHI GR Supra GT佐藤公哉/三宅淳詞YH35
2331apr GR SPORT PRIUS GT嵯峨宏紀/中山友貴BS34
2411GAINER TANAX GT-R安田裕信/石川京侍DL1533
25HOPPY Schatz GR Supra松井孝允/野中誠太YH22
18UPGARAGE NSX GT3小林崇志/太田格之進YH458
20シェイドレーシング GR86 GT平中克幸/清水英志郎DL