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最新シミュレータ「DRiVe-X」をレンタルできる「HC GALLERY―Simulator Room―」を体験してみた

2022年7月10日 オープン

 最新のドライビングシミュレータ「DRiVe-X」をレンタルで利用できるという「HC GALLERY―Simulator Room―」が、7月10日より東京新宿にオープンした。そのオープンを前に実際に体験できる取材会が開催されたので、その様子をお伝えしていきたい。

 DRiVe-Xは、クルマの挙動を再現するエレクトリックアクチュエーターなどを採用するシミュレータ用コクピットで、ステアリングホイールベース・ステアリングホイール・ペダル別売りの価格で198万円。HC GALLERY―Simulator Room―に用意されるDRiVe-Xは、これにモニターやPCなどのオプションを組み合わせたセットでおよそ350万円と、トヨタ自動車のスポーツカー「GR86」の新車も買えてしまいそうな金額となる。ビルの1フロアを借り切ったシミュレータルームには、2台のDRiVe-Xが並び、今後さらにもう1台のシミュレータも導入予定としている。

これなら1台ほしいかもと思わせるデザイン性を持つ「DRiVe-X」

 今回の取材会では、ル・マン24時間耐久レースに出場経験があるプロドライバーの澤圭太氏のドライビングレッスンとともに、「i-Racing」や「Asetto Corsa」といったシミュレーションソフトを使いながら「DRiVe-X」を体験することができた。

 体験する記者の運転技量としては、プレイステーション用「グランツーリスモ」シリーズで走り込んでいて、オンラインレースのトップレーサーには遠く及ばないが、そこそこシミュレータでも走ることはできているんじゃないかという認識でいる。

 最初に「DRiVe-X」の使い心地はどうであったのかを話しておくと、「これは、いいなあ」というのが一番の感想。ちなみに、記者の自宅でのプレイ環境は作業机にステアリングコントローラ、作業用の椅子に座り、その足下にペダルを設置している。「DRiVe-X」でのプレイは、ブレーキペダルのタッチやステアリングの操作フィールなど、普段乗用車を運転する操作感覚に近く、自宅でプレイするときとは違う筋肉を使っているのを感じる。DRiVe-Xであれば、リアルのサーキットで走り込む人にとってもトレーニングに役立つツールになるのではないかと感じた。お金と部屋に余裕があれば1台置いておきたいと夢見てしまう。

プロドライバーの澤圭太氏のレッスンとともに「DRiVe-X」を「HC GALLERY―Simulator Room―」で体験

 さて、HC GALLERY―Simulator Room―でのサービスの特徴の1つとして、プロドライバーのアドバイスを受けられるチャンスがあることで、一人でゲームをしているだけでは気が付かない癖に気がつくことができる。澤氏からのアドバイスでは、記者はゲームのときは左足でブレーキペダルを操作しているのだが、これがONか、OFFかのようにパカパカとブレーキを操作している点が指摘された。コーナリングを速く走るためのポイントとして、クリップポイントからコーナー出口に向けてアクセルを踏み込んでいく前段階のクルマの姿勢づくりにブレーキをうまく使う重要性が説かれた。

ブレーキのタッチに感心して確認してみると、ペダルフィールも調整可能なペダルが採用されていた
DRiVe-Xを動かすゲーミングPC「GALLERIA(ガレリア)」

 今回のレッスンにおいて印象に残ったのは、澤氏が活動するプロレーサーの世界の厳しさの一端を感じたこと。

 澤氏のアドバイスをもとに自分のドライビングを変えてみようと試みるも、これが癖になっているのでなかなかうまくアジャストすることができず、レッスン時間内では消化不良で終わってしまったのであるが、プロレーサーであれば、与えられたチャンスや材料の中で結果を出さなければならない、そういった世界感も伝わってくるレッスンであった。

 HC GALLERY―Simulator Room―では、プロドライバーとして澤圭太氏や山田遼氏がサポートする「プロドライバー講師Day」が月2~4回を予定されているほか、ワンポイントアドバイザーとして、サーキット走行経験者の岡村英莉氏、大田優希氏が常駐で利用者のサポートを行なっていく。

 HC GALLERY―Simulator Room―の利用料金は、1時間自主トレプランが、会員価格で3000円、ゲスト利用で4500円、会員限定の学割1000円で利用できる。1時間プロレッスンが、会員価格で1万円、ゲスト利用で1万8000円で利用できる。

 会員制度は、シミュレータのみの「HC SHARINGシミュレーター限定会員」、レーシングカーレンタルも可能な「HC SHARING会員」の2種類を用意。

「HC SHARINGシミュレーター限定会員」は、入会金7000円で月会費が2000円。シミュレータールームが会員価格で使用可能なほか、毎年、年間12回使えるシミュレータークーポン(3万6000円分)が支給されるという特典が用意される。

「HC SHARING会員」は入会金2万2000円、月会費3000円で、富士スピードウェイをはじめ各サーキットで86ベースのレーシングカーのレンタルが可能(1走行1万5000円~)なほか、HC SHARING会員はシミュレータールームが会員価格で使用可能で、毎年、年間12回使えるシミュレータークーポン支給(3万6000円分)といった特典も用意される。

 HC SHARING会員入会時には、プロドライバーによる車両レンタルでのスポーツ走行レッスンに招待(6万4000円分)されるので、サーキットデビューしてみたいと思っている人には、頼りになる環境となるかもしれない。

HC GALLERY―Simulator Room―

所在地:新宿区原町1-18 松永ビル7F
営業時間:13時~21時(最終入店20時)

【情報更新】記事初出時の利用料金について1時間自主トレプランのゲスト利用が4500円にサービスが変更されたので、記事の方も情報更新いたしました。