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スーパーフォーミュラ第6戦富士、15号車 笹原右京選手が予選14位から大逆転の初優勝

2022年7月16日~17日 開催

スーパーフォーミュラの第6戦が富士スピードウェイで開催され、15号車 TEAM MUGEN BINGO SF19の笹原右京が大逆転で初優勝した。写真はウィニングランで「1番」と人差し指を上げている笹原右京選手

第5戦に続きセーフティカーの導入で波乱の展開に

 全日本スーパーフォーミュラ選手権の第6戦が、7月16日~17日に富士スピードウェイ(静岡県駿東郡小山町)で開催された。予選14位からスタートした笹原右京選手(15号車 TEAM MUGEN BINGO)が、レース終盤のセーフティカー(SC)導入のタイミングでピットインを行ないトップに浮上。残り10周を逃げ切り大逆転でスーパーフォーミュラ初優勝を飾った。

 予選日の土曜日は、フリー走行も雨によりウェットコンディションとなったが、日曜日の天候は晴れ。ドライコンディションで決勝レースが行なわれた。フォーメーションラップで松下信治選手(50号車 BYOUBUGAURA B-MAX SF19)がマシンを止めてしまいスタートディレイ。1周減算されて40周の決勝レースがスタートした。

ポールポジションスタートの19号車 関口雄飛選手がトップをキープ

 ポールポジションの関口雄飛選手(19号車 carenex TEAM IMPUL SF19)は、トップをキープ。予選3位の野尻智紀選手(1号車 TEAM MUGEN MOTUL SF19)が、予選2位の坪井翔選手(38号車 P.MU/CERUMO・INGING SF19)を抜き2位に浮上、その後方では大湯都史樹選手(65号車 TCS NAKAJIMA RACING SF19)が平川亮選手(20号車 carenex TEAM IMPUL SF19)のリアにヒットしてしまい平川亮選手はスピン。リアタイヤがパンクした平川亮選手はピットに戻れずリタイヤとなった。

 3周目の1コーナーで、7位走行中のサッシャ・フェネストラズ選手(4号車 REALIZE Corporation KONDO SF19)に、8位の山本尚貴選手(64号車 TCS NAKAJIMA RACING SF19)がオーバーテイクシステムを使用して並びかけるが、続く2コーナーの立ち上がりで2台は接触。サッシャ・フェネストラズ選手がコースアウトし激しくクラッシュ。エンジンがちぎれるなど、多数のパーツがコースに散乱しSCが導入された。

激しくクラッシュした4号車 REALIZE Corporation KONDO SF19

 9周終了時点でレース再開。10周目、3位の野尻智紀選手がピットインして、タイヤ交換義務を消化してコースに復帰。レース中盤はピットインせずトップを快走する関口雄飛選手と坪井翔選手、ピットインを消化した野尻智紀選手がピットインに必用となる約40秒の差を争う展開となった。

トップを快走する関口雄飛選手

 25周を終えて関口雄飛選手がピットイン。3位の野尻智紀選手との差は約43秒。余裕を持って野尻智紀選手の前でコースに復帰するが、ダンロップコーナーを立ち上がったところで左リアタイヤが外れてしまいスピン。つかみかけた優勝から一転、リタイヤとなった。また、関口雄飛選手のスピンにより再度SCが導入された。

関口雄飛選手のリタイヤによって優勝をつかみかけるも、SCの影響で3位となった野尻智紀選手

 関口雄飛選手のピットインでトップに立っていた坪井翔選手は、その翌周にピットイン。ところが関口選手のスピン・リタイヤにより、ピットアウトと同時にSC導入となり、わずかな差で野尻智紀選手の前でコースに復帰。通常であれば冷えたタイヤを履くアウトラップの坪井翔選手は野尻智紀選手に簡単に抜かれてしまうところだが、SC導入中のためポジションをキープしながらタイヤを温めることができた。

SC導入のお陰で野尻智紀選手の前に立てた坪井翔選手

 タイヤ交換を消化していなかった笹原右京選手も、同じくSC導入のタイミングでピットインを実施。予選14位スタートだったが、序盤の混乱で順位を上げていた笹原右京選手がタイヤ交換を終えてコースに戻ると、左右にマシンを振りタイヤに熱を入れていた坪井翔選手ははるか後方。SCに追いついた笹原右京選手がトップに立つこととなった。

笹原右京選手はタイヤ交換を終えてコースに戻るとトップに立った

 残り10周でレースが再開されると、笹原右京選手はそのまま逃げ切り、自身初の優勝を飾った。SCに追いつく前にタイヤを温めるためにスロー走行をしていた坪井選手は2位、シリーズポイントでトップに立つ野尻智紀選手は3位となり、チャンピオン争いをする平川亮選手がリタイヤしたため差を広げることとなった。

笹原右京選手は坪井翔選手を引き離し優勝した

 第7戦、第8戦は8月20~21日にモビリティリゾートもてぎ(栃木県芳賀郡茂木町)で開催される。

決勝レースハイライト | 2022 SUPER FORMULA Rd.6 FUJI(5分12秒)

スーパーフォーミュラ第6戦SUGO 決勝結果(暫定)

順位号車ドライバーマシン名合計タイム周回数トップとの差前車との差ベストタイムベストタイムの出た周
115笹原 右京TEAM MUGEN BINGO SF191:10’52.708401’24.01131
238坪井 翔P.MU/CERUMO・INGING SF191:10’54.806402.0982.0981’24.47732
31野尻 智紀TEAM MUGEN MOTUL SF191:11’00.257407.5495.4511’24.49514
437宮田 莉朋Kuo VANTELIN TOM’S SF191:11’01.562408.8541.3051’24.82432
55牧野 任祐DOCOMO DANDELION M5S SF191:11’06.1624013.4544.6001’24.33314
653佐藤 蓮Red Bull TEAM GOH G01 SF191:11’06.8244014.1160.6621’24.94234
73山下 健太REALIZE Corporation KONDO SF191:11’08.3684015.661.5441’24.95814
818国本 雄資Kids com KCMG Elyse SF191:11’11.1464018.4382.7781’25.32914
964山本 尚貴TCS NAKAJIMA RACING SF191:11’11.9664019.2580.8201’25.19340
1065大湯 都史樹TCS NAKAJIMA RACING SF191:11’13.9774021.2692.0111’23.88612
1112福住 仁嶺ThreeBond Drago CORSE SF191:11’15.0584022.351.0811’24.64314
1239阪口 晴南P.MU/CERUMO・INGING SF191:11’19.8054027.0974.7471’25.24914
1314大嶋 和也docomo business ROOKIE SF191:11’21.1044028.3961.2991’25.84713
147小林 可夢偉Kids com KCMG Cayman SF191:11’22.7484030.041.6441’24.74814
156大津 弘樹DOCOMO DANDELION M6Y SF191:11’23.4044030.6960.6561’25.39514
19関口 雄飛carenex TEAM IMPUL SF1944’49.9052515Laps1’24.41611
36ジュリアーノ・アレジKuo VANTELIN TOM’S SF1937’56.8412020Laps1’25.64414
4サッシャ・フェネストラズREALIZE Corporation KONDO SF192’56.598238Laps1’26.5802
55三宅淳詞TEAM GOH G01 SF192’42.374139Laps
20平川 亮carenex TEAM IMPUL SF190
50松下 信治BYOUBUGAURA B-MAX SF19D.N.S