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HKS、ゴルフシャフトメーカーと共同開発した「GRスープラ用カーボンブレース」

2022年7月13日 発売

23万1000円

HKSがゴルフシャフトメーカーと共同開発の「GRスープラ用カーボンブレース」を発売した

ゴルフシャフトの技術を生かして走行性能と乗り心地を両立

 HKSは7月15日、トヨタ自動車の「GRスープラ」用のボディ剛性パーツ「カーボンブレース」を発売した。フロントカーボンブレース2本とリアカーボンブレース1本、取り付け用ブラケットなどがセットになり、価格は23万1000円。

 GR SUPRAは、3.0リッター車(DB02型)のみ純正アルミ製ブレースバーがエンジンルーム内に装着され、それ以外のグレードは非装着。また、リアに関しては補強パーツとしてアルミ製の角形状パイプが取り付けられているが、取り付け部の強度が低く、キシミ音も発生することもあるという。

HKS製のカーボンブレースを装着したエンジンルーム
純正のブレースバーが装着されたエンジンルーム

 そこでHKSのGRスープラ用カーボンブレースは、単に剛性アップのための補強パーツではなく、ゴルフカーボンシャフトの老舗メーカーであるグラファイトデザイン(GRAPHITE DESIGN)との共同開発により、日本製の高品質カーボン素材を採用し、独自の“しなり”を生み出し、走行性能の向上と乗り心地の両立を実現した製品。

フロントカーボンブレース装着

 純正ブレースバーに対してねじれ強度を150%以上とすることで、ボディのねじれを抑え、サスペンションを正確に動かすことが可能になり、正確なハンドリングと高い走行安定性を実現するという。また、曲げ方法の特性に関しては、カーボン特有のしなりを利用して、純正ブレースバーに比べ、曲げに対する荷重を70%以下に抑制。不快な振動や突発的な入力をいなすことで、乗り心地の質感も大きく向上。

 取り付け部は、パーツを追加することで後付け感をなくしつつ、装着時に目視できる端部をアルミ切削品を使用し、剛性を出しつつもカーボンシャフトに負けない上質な質感に仕上げている。

リアカーボンブレース装着

 装着比較テスト走行を行なったレーシングドライバーの織戸学選手は、「今回のカーボンブレースをいろいろなパターンでテストしたが、びっくりするくらいフィーリングの差が出た。実際にハンドリングやトラクション性能、ABS の入り方も変わる。しなりがマイルドなため、乗っていて体感がしっかりできる。効果は抜群」とコメント。

テスト走行の様子

 また、グラファイトデザインの越澤氏は、「テストでは外径と厚みは同じ寸法で、硬さに違いのある2種類の試作カーボンパイプを用意しました。カーボンパイプの一般的なメリットとしては、鉄やアルミと比べて軽量であること、高剛性であることが挙げられますが、当製品のカーボンパイプはプリプレグシートを積層して成型する熱硬化性の複合材となっており、シートワィンディング成型法の過程でもって、繊維の方向をデザインすることができるので、曲げたい方向や曲げるポイントを自在にコントロールできます。また、30年以上におよぶゴルフシャフト製造で培った積層設計の考え方やノウハウで、使用用途に応じた最適なものをデザインし、こだわった材料を含めて提供することができました」と述べている。