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シトロエン、新型「C5 X」 セダンの優雅さとステーションワゴンの実用性とSUVの力強さを融合
2022年8月29日 18:35
- 2022年8月29日 発表
- 484万円~636万円
シトロエンの次世代フラグシップモデルとなる1台
シトロエン(Stellantisジャパン)は8月29日、セダンとステーションワゴンの実用性とSUVの力強さを組み合わせた次世代フラグシップモデルとなる新型「C5 X」を発表した。発売は10月1日で、価格はガソリンモデルの「シャイン(受注生産)」が484万円、「シャイン パック」が530万円、PHEVの「プラグインハイブリッド」が636万円。
C5 Xは、セダンのもつエレガンスとステーションワゴンの実用性、そしてSUVの力強さを組み合わせた独創的なデザインが特徴で、モデル名に添えられた「X」は、CXに始まるブランドのXの系譜を継承しつつ、さらにセダンやステーションワゴン、SUVのシルエットを融合させたシトロエン・アドバンスト・コンフォートの集大成ともいえるモデル。
グレード | エンジン | 変速機 | 駆動方式 | 価格 |
---|---|---|---|---|
C5 X シャイン(受注生産) | 直列4気筒DOHC 1.6リッターガソリンターボ | 8速AT | FF(2WD) | 4,840,000円 |
C5 X シャイン パック | 5,300,000円 | |||
C5 X プラグインハイブリッド | 直列4気筒DOHC 1.6リッターガソリンターボ+モーター | 6,360,000円 |
フロントフェイスは「C4」に通じるV字シェイプのライティングシグニチャーを特徴とし、ブランドデザインの統一性が図られているほか、ボトムのクローム処理によって風格のあるたたずまいを表現。
ボンネットとボディサイドに刻まれたキャラクターライン、そして大径ホイールとブラックホイールアーチがダイナミックな印象を与え、ルーフに沿って流れるクロームラインをアクセントとして付与。大型のスポイラーを上下に備えたテールゲートに加え、サイドにまで大胆にまわり込むコンビネーションランプが印象的なリアビューを生み出している。
ボディサイズは4805×1865×1490mm(全長×全幅×全高)で、Dセグメントとしてもゆとりのあるサイズを確保。ホイールベースは2785mmで、低重心でスタイリッシュなロングボディと流麗なフォルムは、大人5人が快適に過ごせる広々とした空間を実現している。
ゆとりのある空間と快適なインテリア
広いガラスに囲まれた明るいキャビンは、水平基調デザインのダッシュボードと、フロントドアまでまわり込ませたウッド調のデコラティブパネルによって、ゆとりのある空間を演出。また、室内に開放感をもたらすためにリアクォーターにもウィンドウを設け、360度のガラスエリアを実現。
さらに、静粛性にも配慮し、複層構造のラミネーテッドガラスを採用し(シャイン パックに標準装備)、外部からのノイズを最小限に抑えるという。加えてシャイン パックは、サンシェード付きのスライディングガラスサンルーフを装備し、開閉式で外気を取り入れることも可能としている。
シートは、ベースに低反発効果のある高密度ウレタンを使用し、表層部に15mm厚の柔らかなスポンジを挟むことで、快適な座り心地をもたらすアドバンスト・コンフォートシートを採用。長時間の移動でもリビングルームでくつろいでいるかのような、リラックスできる快適な座り心地を実現したという。また、2785mmのロングホイールベースにより、後席のニースペースを先代の「C5セダン」から66mm拡大させるなど、リアシートの快適性も向上。
シャイン パックのフロントシートには、空気圧で腰部をサポートするマルチポイント・ランバーサポート付き電動シート(前後/高さ/バックレスト角度調整)に加え、シートヒーターとベンチレーションを装備。さらに運転席には、乗車時にシートを自動的に後退させ、スムーズな乗車をサポートするウェルカム・ファンクションも搭載されている。
ラゲッジスペースは、ステーションワゴンの使い勝手を念頭に設計され、フラットなフロア、低めで広い機能的な開口部、フラットな側面などにより通常時で545L、リアシートを倒すと最大1640Lの広い積載量を確保した。また、ワイドに設計したテールゲートには、リアバンパーの下で足をかざすと自動開閉するハンズフリー電動テールゲートを装備し、両手がふさがった状態でも便利に開閉できる。
そのほかにも、フロアに設けたレールによってスーツケースなどの出し入れもスムーズに行なえるだけでなく、乗員のそれぞれの収納スペースであるパッセンジャー・コンパートメントも備え、日常のあらゆるアイテムを収納したり、目隠ししたりすることができるよう設計されている。
ガソリンモデルとPHEVモデルを設定
パワートレーンは、直列4気筒DOHC 1.6リッターガソリンターボ(最高出力180PS/最大トルク250Nm)仕様と、直列4気筒DOHC 1.6リッターガソリンターボエンジン(最高出力180PS/最大トルク250Nm)+フロント電動モーター(最高出力110PS/最大トルク320Nm)によって、システムトータルで最高出力225PS/最大トルク360Nm(フランス本社公表値)の2種類を設定。
トランスミッションはいずれも、電動モデル対応型8速ATの「e-EAT8」を搭載。トルクコンバーターに代わる湿式多板クラッチにより、エンジンとモーターのスムーズな動力伝達で前輪を駆動する。
また、PHEVモデルは12.4kWhのリチウムイオンバッテリをリアトランク下部に搭載し、EV走行可能距離はWLTCモードで65km。満充電時間の目安は普通充電器(200V/3kW)で約5時間、ウォールボックスタイプの普通充電器(200V/6kW)で約2.5時間となっている。
ドライブモードは、電動モーターで走行をする「エレクトリックモード」、エンジンとモーターを活用し燃費効率を最適化する「ハイブリッドモード」、乗り心地を重視した「コンフォートモード」、高出力のダイナミックな走りを楽しむ「スポーツモード」の4つを用意。
“魔法の絨毯”と形容される独自のシステム「PHC(プログレッシブ・ハイドローリック・クッション)」を全車標準装備とし、ショックアブソーバー内にセカンダリーダンパーを組みこむことで、従来のシステムでは吸収しきれなかったショックを抑制し、フラットライドを実現。
プラグインハイブリッドモデルには、このシステムをさらに進化させ、走行モードに応じてダンパー内の油圧をコントロールする「アドバンスト・コンフォート・アクティブサスペンション」を初採用。ドライブモードに連動して乗り心地を調整するほか、住宅街などでEV走行をするために、エンジンによる走行で発電した電力を蓄電する「e-SAVE」機能を新たに搭載し、速度域や路面状況に応じて柔軟なダンピング調整が可能となり、洗練された極上の走りと乗り心地を両立した。
C4よりも大きくてワイドな高精細12インチタッチスクリーンは、スマートフォンなどのように指先のスクロールやスワイプなど直感的な操作が可能。複数の情報を同時に表示させるウィジェットも可能な、より使いやすいシステムへと進化。
コネクテッドナビゲーションシステムを標準装備し、リアルタイム交通情報を活用したルート検索および案内ができるほか、音声認識システムを搭載し、呼びかけることでシステムを起動させることも可能となっている。さらに目的地、エアコンの温度設定、ラジオ局の選択、ハンズフリー通話、天気予報など、さまざまな機能を音声で作動・変更・停止することができるほか、ミラースクリーン機能により、Apple CarPlay/Android Autoともシームレスに接続できる。
運転に必要な情報をフロントウィンドウに投影するエクステンデット・ヘッドアップディスプレイを初採用。車速やナビゲーションのルート、認識した標識(制限速度など)、ドライバーアシスト機能の作動などを、約4.5m先の路面上に浮かびあがるかのようにバーチャル感覚で表示。ドライバーは前方視界から目を逸らさずに情報を読み取ることが可能となり、安全運転に寄与するとしている。
また、全モデル最新のセーフティ&ドライバーアシストを採用し、前走車との車間距離を保つ「ACC(アクティブ・クルーズ・コントロール)」には、走行ポジションを維持する「LPA(レーン・ポジショニング・アシスト)」と、渋滞時の停止、再発進を自動で行なう「トラフィックジャムアシスト」、後方からの接近車両を知らせる「ブラインドスポット・モニター・システム(ロングレンジ)」、後退時に死角エリアから接近する車両や歩行者を検知して警告する「リアクロストラフィックアラート」などの新機能を装備した。