ニュース

シトロエン、Cセグハッチバックの新型「C4」 ガソリン、ディーゼル、BEVを用意して価格は290万円から

2022年1月22日 発売

290万円~465万円

新型「C4」と新型BEV「E-C4」を1月22日に発売

 シトロエン(Groupe PSA Japan)は、Cセグメントハッチバックの新型「C4」と新型BEV(バッテリEV)「E-C4」を1月22日に発売する。価格は290万円~465万円。

 欧州ではハッチバックマーケットはメインストリームの1つであり、2019年にはCセグメントの販売実績のおよそ28%をハッチバックが占めているという。日本においても同様で、輸入車市場の31%をCセグメントが占め、そのうち25%がハッチバックのボディ形態となっている。このマーケットにおいて新型C4ではガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、さらにBEVモデルを導入してセグメントの常識を再定義するとした。

新型C4ではガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、BEVモデルを導入

新型C4価格表

モデルエンジン変速機価格
C4 FEEL直列3気筒1.2リッターターボ8速AT「EAT8」2,900,000円
C4 SHINE3,250,000円
C4 SHINE BlueHDi直列4気筒1.5リッターディーゼルターボ3,450,000円
E-C4 ELECTRIC交流同期電動機オートマチック4,650,000円

Cエクスペリエンスにインスパイアを受けたデザイン

ルーフラインやサイドシルエットはかつてのミドルクラスシトロエンの名車「GS」を想起させるもの

 新型C4のいずれのグレードもボディサイズは4375×1800×1530mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2665mmとし、ハッチバックのエレガンスとダイナミズムを備えつつ、SUV的な力強さと個性を融合させたデザインが特徴。

 そのデザインは、2016年のパリモーターショーでワールドプレミアされた「CXPERIENCE(Cエクスペリエンス)」に直接的なインスパイアを受けており、フロントグリル中央のダブルシェブロンから続くクロームのラインが左右にV字型のLEDシグネチャーライト(上段:デイタイムランニングライト、下段:ヘッドライト)と伸びやかに繋がり、大胆さとシャープな力強さを表現。「C4カクタス」以来のデザインキーを受け継ぐハイボンネット、大径ホイールと地上高がもたらす高めのアイポイント、それでいながらクーペのようななだらかに傾斜するルーフラインを持ち、この真新しいフォルムとボディ床面の空力対策によって優れたエアロダイナミクスを生み出しているという。さらにリアランプの造形も同様にV字型のデザインを採用した。

Cエクスペリエンス
E-C4 ELECTRIC
ボディカラーは4種類。写真はブラン キャラメル
ブルー アイスランド
グリ プラチナム
ブラン バンキーズ

 インテリアではダッシュボードのデザインに横方向の広がり感を強調する水平基調を用い、センター部に10インチのタッチスクリーン・インフォテイメントシステムを搭載。その下にエアアウトレット、さらに下には新たにダイヤルと押しボタンのフィジカルな空調コントロールを設け、運転中の操作性をアップ。タッチパネルと物理スイッチの機能の切り分けを行なうことでUI/UXの最適化と再構築を行なっている。メーターは5.5インチデジタルインストルメントパネルとポップアップ式のカラーヘッドアップディスプレイからなっており、ドライバーが運転中に必要な情報を瞬時に読み取ることができるよう、シンプルで明快なグラフィックを用いた。レーンポジショニングアシスト、アクティブクルーズコントロールなどの操作はロジックを変更し、ステアリング左に集約。シフトセレクターはクロームで仕上げたトグルスイッチを新採用し、指先の軽いタッチでの操作を可能とした。

新型C4のインテリア

 シートには「C5 AIRCROSS SUV」で初導入され、「C3」「C3 AIRCROSS SUV」と展開して好評を博してきたというアドバンストコンフォートシートを全車に採用。これはシート生地裏に特別なフォームを配することで、身体とシートの“当たり”感を改善したもので、生地裏のフォームのボリュームも従来の2mmから15mmへと大幅にアップしたことでしっとりふっかりとした柔らかさを実現し、疲労につながる車体の微震動をシートが吸収するという特徴を持つ。後席はクーペライクなルーフラインでありながらライニング形状を最適化し、ヘッドクリアランスを確保。2665mmのホイールベースの恩恵を受けるクラス最長レベルとする後席ニースペースを誇り、大人4人が快適に移動を楽しめるという。

シートにはアドバンストコンフォートシートを全車に採用

 また、助手席側のダッシュボードには「シトロエンスマートパッドサポート」を装備。これはダッシュボードにタブレット端末を固定するスタンドを用意し、専用ホルダーに入れた端末を走行中でも安全・快適に操作することができるというもの。取り付けには別売りホルダーが必要で、対応機種はApple iPad第7世代、第8世代、第9世代、iPad Air第3世代、Amazon Fire 7 第9世代など。

助手席側のダッシュボードに装備されるシトロエンスマートパッドサポート

 ラゲッジスペース容量は380L(VDA方式)で、リアシートを倒せば最大1250L(VDA方式)までスペースを拡大することが可能。広大で低い開口部、用途に応じた2ポジションのフロアボード、段差のないフラットなフロアなどで、荷物の積み下ろしもストレスなく行なえるようになっている。

ラゲッジスペース容量は380L(VDA方式)

パワートレーンは3種類

E-C4 ELECTRICは最高出力100kW(136PS)、最大トルク260Nmの高効率電動モーターと50kWの大容量リチウムイオンバッテリパックを採用

 新型C4では、BセグメントおよびCセグメント専用となる最新世代のコンパクトプラットフォーム CMP(Common Modular Platform)を採用し、このCMPではICE(内燃機関)とBEVを混流生産することを可能にしている。またガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、BEVで同じSHINEグレードを用意し、異なるパワートレーンでありながら同一トリムとすることで、乗り味、機能、装備、スペースなど自動車としての基本を同等とし、ユーザーのライフスタイル、使用状況、好みなどに応じて自由に選べるようにしているのも大きな特徴の1つ。

 E-C4 ELECTRICは日本におけるシトロエン初のフルEV。「C5 AIRCROSS SUV PLUG-IN HYBRID」に続く電動化モデル第2弾となり、パワーユニットには最高出力100kW(136PS)、最大トルク260Nmの高効率電動モーターと50kWの大容量リチウムイオンバッテリパックを採用する。このバッテリパックは液冷ヒートポンプで充放電時のバッテリ温度の管理と最適化を図っており、1個当たり約13.1kgのモジュールを18個組み合わせ、総体積は約220L、重量は約350kgとした。このバッテリパックをCMPの電動版であるeCMPでは、一般的なEVプラットフォームと異なりフロントシート座面下、リアシート座面下、センターコンソールなど車体を上から見たときにH型に重量配分を考えてバッテリを分けて効率的に配置。これによりICE版と変わらない室内容量とスペースを確保したという。また、電動モーターならではのデリケートなアクセル操作にも追従する特性と、電動走行ならではのリニアな加速を実現したといい、これまで以上に電費効率を向上させたことで航続距離はWLTCモードで405kmとなっている。

E-C4 ELECTRIC

 E-C4 ELECTRICは、自宅では付属の充電ケーブルを使用するコンセントタイプ(200V 3kW/満充電まで約18時間/50km走行分で約3時間)、ウォールボックスタイプ(200V 6kW/満充電まで約9時間/50km走行分で約1.5時間)の普通充電に対応。急速充電としてCHAdeMO規格(約80%充電に約50分)にも対応する。

 また、自宅などでのバッテリ充電時に充電開始時刻をあらかじめ設定しておく充電予約が可能で、電気料金が安い夜間に充電をスタートさせたい場合などに活用できる。また、乗車するタイミングに合わせて車内を快適な温度になるようにあらかじめエアコンを作動させるプリコンディショニングも行なえる。これらはセンターコンソールに配された専用の物理ショートカットボタンからダイレクトに充電予約画面を呼び出すことができるという。

1.2リッター PureTechターボエンジン

 一方、ガソリンモデルの1.2リッター PureTechターボエンジンは世界各国のモータージャーナリストの投票によって決められるインターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤーを5年連続獲得しており、最高出力130PS、最大トルク230Nmを発生。250バールの高圧燃料噴射システム、ウェイストゲートバルブの電子制御化、GPF(ガソリン・パーティクル・フィルター)などのテクノロジーを採用し、爽快で伸びやかなフィーリングと低速域からの力強いトルク感、ドライバーの意図に忠実なトルクデリバリーをEURO6.3対応の高い環境性能と合わせて両立させている。

1.5リッター BlueHDiディーゼルターボエンジン

 ディーゼルモデルは定評の1.5リッター BlueHDiディーゼルターボエンジンを搭載し、最高出力は130PS、そして3.0リッターの自然吸気ガソリンエンジンに相当する最大トルク300Nmを1750rpmという低回転域で発生する力強いトルク感と加速が特徴。200以上もの特許技術が採用されており、DOHC16バルブヘッドに酸化触媒、SCR(選択還元触媒)、DPF(微粒子フィルター)を同一ユニットとしてコンパクトにまとめることで排気ガス処理の効率を大幅にアップ。最新の欧州排出ガス規制のEURO6.3をクリアしている。

 燃費についてはガソリンエンジンで17.7km/L(WLTC)、ディーゼルエンジンで22.6km/L(WLTC)となっている。

先進の安全運転支援機能も装備

アクティブクルーズコントロール/レーンポジショニングアシスト

 そのほか先進の安全運転支援機能については、約30km/h~180km/hの速度域に対応する「アクティブクルーズコントロール」、アクティブクルーズコントロール作動中に渋滞などで前走車が停車した場合は、適切な距離を保ちつつ完全停止と3秒以内の再発進が可能な「トラフィックジャムアシスト」、車線の左右の白線内の任意の位置を指定して走行が可能という「レーンポジショニングアシスト」などを搭載。

 加えて前方の車両や障害物を検知し、ドライバーが回避操作を行わない場合に自動的にブレー キを作動させる「アクティブセーフティブレーキ(被害軽減ブレーキ)」、万が一の衝突時にエアバッグやシートベルトプリテンショナーが作動すると自動的にブレーキをかけ、二次的な衝突リスクを軽減するシトロエン初の装備「ポストコリジョンセーフティブレーキ」、約30km/h以上の走行時にフロントレーダーにより前走車との距離を検知し、ドライバーに視覚と音による警告で注意を促す「ディスタンスアラート」なども備わる。

アクティブセーフティブレーキ
ポストコリジョンセーフティブレーキ/ディスタントアラート
バックカメラ
インテリジェントハイビーム
ヒルスタートアシスタンス
エレクトリックパーキングブレーキ