WEC富士6時間予選後、ランキングトップのアルピーヌに聞く 「プラクティスのときはいろいろ試していた。今がレースへ向けてぴったりな状態」

予選終了後、インタビュー対応を行なうAlpine ELF Team 36号車ドライバー。左から、アンドレ・ネグラフォン選手、ニコラ・ラピエール選手、マシュー・バキシピエール選手

　9月10日、WEC富士6時間耐久レースの予選が富士スピードウェイ（静岡県駿東郡小山町）で行なわれた。WEC（世界耐久選手権）でシリーズランキングトップのAlpine ELF Teamの36号車 Alpine A480（アンドレ・ネグラフォン/ニコラ・ラピエール/マシュー・バキシピエール）は3位となり、トヨタのワンツーに続くポジションを得た。

　練習走行ではトヨタと1秒程度差があったら36号車 Alpine A480だが、予選を終えてみるとトップから約0.2秒差と僅差につけた。とくにセクター2では最速タイムを記録するなど、トヨタの2台とはマシンの特性の差がはっきり見えていた。予選後、アルピーヌの3名のドライバー、アンドレ・ネグラフォン選手、ニコラ・ラピエール選手、マシュー・バキシピエール選手に話を聞いた。

36号車 Alpine A480

　予選アタックを担当したマシュー・バキシピエール選手によると、「プラクティスのときはいろいろ試していた。今がレースへ向けてぴったりな状態。決勝レースでコンペティターに対応できる状態」という。質問としては練習走行から急に速くなった理由を確認したのだが、練習走行ではあれこれテストをしており、それが最終的に予選に結実したのだという。

　ポールポジションの7号車 TOYOTA GR010 HYBRID（マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ・マリア・ロペス）が1分29秒234、3位の36号車 Alpine A480が0.212秒差の1分29秒446というタイムだが、セクター2での最速タイムはアルピーヌが記録している。

　この点については、「セクター2をうまく使っていきたい」とコメント。自分たちのアドバンテージを活かしてレースを進めていきたいという。

予選のタイムアタックを行なったマシュー・バキシピエール選手

アルピーヌチームへの在籍が最も長いアンドレ・ネグラフォン選手

ニコラ・ラピエール選手。トヨタの耐久選手権ドライバーでもあったので、日本でもよく知られている

　決勝レースへの展望については、「トヨタさんは非常に強いので、そんな簡単には（優勝を）獲得できないだろうなと思っている。集中してミスをしないように全力をつくしていく」と語り、耐久レースだけにどれだけミスをしないかが、勝利へのポイントだとした。

　アルピーヌはシリーズポイントリーダーのため、トヨタの前で決勝レースを終えることができれば、残る最終戦バーレーンでのチャンピオン獲得の可能性がぐっと高まる。予選では僅差の3位となったが、ミスのない走りで決勝での2位獲得、そして優勝を目指していく。

WEC富士6時間　予選結果