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出光興産、カーボンニュートラル実現に向け徳山事業所にバイオマス発電所を新設

2022年12月13日 発表

徳山事業所に新設されたバイオマス発電所

 出光興産は12月13日、徳山事業所にバイオマス発電所を新設したと発表した。営業運転開始は2023年1月の予定で、発電した電力は100%出資の子会社で小売電気事業を行なう出光グリーンパワーへ供給するとしている。

 出光興産が出資するバイオマス発電所は、京浜バイオマス発電所、土佐グリーンパワー土佐発電所、福井グリーンパワー大野発電所に続く4件目となる。

 徳山事業所に新設されたバイオマス発電所は、発電出力5万kW、年間発電規模約10万世帯分の電力に匹敵する3億6000万kWhの、大型木質バイオマス発電所。営業運転を開始したのち、当面は輸入木質ペレットとパーム椰子殻(PKS)を使用するとしているが、中長期的には国産の間伐材や製材端材等を使用することで、環境保全に配慮した持続可能な森林づくりと林業振興、地域の循環型経済の構築と発展への貢献を目標に掲げている。

 出光興産は、既存の製造拠点を新たな低炭素・資源循環エネルギーハブへと転換する「CNXセンター」化を構想していて、徳山事業所は2014年に原油精製設備を停止し、石油化学原料の製造拠点として石油精製事業からの転換をいち早く完遂。

 新たなバイオマス発電所は、原油精製設備跡地と既存のインフラを活用していて、徳山事業所では引き続きアンモニアサプライチェーン構築検討などを通じてCNXセンター化の実現に向けた取り組みを続けるとしている。

発電所概要

名称:出光徳山バイオマス発電所
事業内容:バイオマス発電事業(再生可能エネルギー固定価格買取制度活用)
設置場所:山口県周南市新宮町2200番地(出光徳山事業所内)
発電容量:5万kW
年間発電規模:3億6000万kWh(約10万世帯分の電力)
使用燃料:輸入木質ペレット、パーム椰子殻(PKS)
燃料使用量:約23万t/年
CO2削減量:約23~30万t/年