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トーヨータイヤ、欧州初の自動車用タイヤ生産工場をセルビア共和国に開所

2022年12月14日 発表

セルビア工場外観(パース図)

 TOYO TIRE(トーヨータイヤ)は12月14日、セルビア共和国のインジヤ市に新たな自動車用タイヤ生産工場を正式に開所したと発表した。

 すでに2022年7月から一部工場棟の建設、設備搬入を経て立ち上げを完了したラインでの操業を開始していたが、同日にセルビア共和国のアレクサンダル・ヴチッチ大統領をはじめとした来賓を招き、工場を会場に開所式を挙行した。

 なお、新工場は同社グループのToyo Tire Serbia d.o.o.(トーヨータイヤセルビア)により、運営される。

 セルビア工場は、ERP、MESをはじめとした最新技術の導入によって工程を見える化し、高い生産性を有する設備を高精度に連携させることで、生産管理体制を高次に最適化していくスマートファクトリー。

 トーヨータイヤは2019年、ドイツ連邦共和国内にR&Dセンターを新設し、最先端原材料の探索や調査、車両・市場の最新情報の収集のほか、構造・形状・パターンといった各設計過程における高性能技術開発の研鑽などを続けている。これらの最先端技術を生かし、新工場ではEV化をはじめ市場インサイトに応える高性能で競争力のあるタイヤを生産していく。

 また、工場棟に隣接して直線距離720m、周回1690mとなるテストコースを敷設。ここで実車装着での走行テストを行ない、欧州地域で細かく定められている法規制認証に対応した評価をスピーディーに実施することで、魅力ある製品のよりタイムリーな市場展開がかなうようになるとした。

 なお、敷地内には、同国内最大規模となる太陽光発電システム(発電電力容量8.4MW)を設置し、年間10.15GWhの発電電力をまかない、同7100tのCO2の削減にも寄与していく。

 新工場は、2023年下期には年産約500万本(乗用車用タイヤ換算)の生産体制を確立し、欧州地域での地産地消を進める一方、主力市場である北米をも主要ターゲットとしてカバーして供給。同社の欧米地域における新しい事業価値をもたらす新工場で、今後、市場競争力の高い商品供給を図り、より多くの顧客に喜ばれるモノづくりを進めていくとしている。