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トーヨータイヤ、ダカールラリー2023で「オープンカントリー」を装着する新型ランクルが市販車クラスでワンツーフィニッシュ達成

2023年1月16日 発表

TLC(チームランドクルーザー・トヨタオートボデー)のダカールラリー参戦車両のランドクルーザー

 トーヨータイヤ(TOYO TIRE)は1月16日、サウジアラビアで2022年12月31日~2023年1月15日(現地時間)に開催された「ダカールラリー2023」にて、オフロード向けタイヤ「OPEN COUNTRY(オープンカントリー) M/T-R」の供給などサポートを行なった、トヨタ車体が運営するラリーチーム「チームランドクルーザー・トヨタオートボデー(TLC)」の参戦車であるトヨタ自動車の「ランドクルーザー」が、市販車部門においてワンツーフィニッシュを達成したと発表した。

 市販車クラスで優勝したのは、Ronald Basso(ロナルド・バソ)選手/Jean Michel Polato(ジャン・ミッシェル・ポラト)選手の車両で、2位は三浦昂選手/Laurent Lichtleuchter(ローラン・リシトロイシター)選手の車両となり、TLCは本部門での10連覇を成し遂げた。

10連勝を成し遂げたTLC

 トーヨータイヤは、2021年よりTLCのダカールラリー参戦へのサポートを行なっていて、TLCとともに培ってきたオフロードレースにおける技術と経験を生かし、ランドクルーザー「LC300(ダカールラリー2023仕様)」2台へ、岩場や砂漠などの悪路走破性を高め、サステナブル素材を配合することで環境負荷の低減を図った「OPEN COUNTRY M/T-R(ダカールラリー2023用スペック)」を開発、供給していた。

 ダカールラリー2023は、サウジアラビアを西岸部から東岸部へ横断するルートで構成され、コース上の各所に設けられたプロローグステージを含む計15か所のスペシャルステージ(競技区間)と、その間をつなぐリエゾンセクション(移動区間)の累積走行タイムを競う大会。競技区間をつなぐリエゾンセクションを合わせた総走行距離は約8900kmにもおよび、車両とタイヤ双方に大きな負荷のかかる長い砂丘ステージもあるなか、TLC参戦車両は2台ともに完走した。

 TLC監督の角谷裕司氏は「今回、ランドクルーザー300の性能を最大限引き上げる仕様に改良されたOPEN COUNTRY M/T-Rとともに戦い、ダカールラリー2023で市販車部門10連覇達成できました。軽量化されたランドクルーザー300×OPEN COUNTRY M/T-Rでなければクリアできなかった難所がいくつもあるほど、今大会の砂丘ステージは厳しかったですが、共同開発の強みを生かすことができ、よかったと思います」とコメントしている。

 また、同チームドライバーの三浦昂氏は「私たちの想定を超える厳しいルート設定で、苦しい展開のラリーでした。しかし、過去最高難易度の砂丘ステージもOPEN COUNTRY M/T-Rとランクル300がかけ合わされ、攻め切ることができたので、ますます難しくなるダカールラリーでも戦えることを実感しました。たくさんの応援、ありがとうございました。」とメッセージを述べている。

OPEN COUNTRY M/T-R

 今回供給したタイヤOPEN COUNTRY M/T-R(ダカールラリー2023用スペック)は、TLCの新型参戦車両に合わせて、ゴム配合、タイヤの構造をチューニングし、耐久性を向上。岩場や砂漠などの荒れた路面における走破性能を追求するとともに、高速走行時の衝撃によるタイヤの損傷をミニマイズするデザイン、コンパウンド、そして高剛性のビード構造を採用したという。また、タイヤを構成する部材のうち、主にトレッド、カーカスプライ、サイドウォールの部材において、バイオマス由来のブタジエンゴムとスチレンブタジエンゴムを、また、リサイクル素材として再生ビードワイヤーを採用するなどサステナブル素材を使用している。