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ミシュラン、シンガポールでエアレスタイヤ「アプティス(プロトタイプ)」の試験運用を開始

2023年1月26日 発表

ミシュランのエアレスタイヤ「アプティス(プロトタイプ)」が装着されたDHL Expressの車両

 ミシュランは1月26日、運送会社のDHL Expressと提携して、シンガポールで新世代エアレスホイールテクノロジーを採用したエアレスタイヤ「アプティス(プロトタイプ)」を装着したDHL車両の初運行を1月10日に実施したと発表した。

 アプティスは、画期的な構造やハイテク材料およびホイールアセンブリーにより、タイヤのパンクや破裂など運行上の大きなリスクを取り除けることが可能となる乗用車・ライトバン用のエアレスタイヤ。アプティス(UPTIS)の語源は「Unique Puncture-proof Tire System」の頭字語となっている。

写真は「Movin'On 2019」で公開されたアプティス(プロトタイプ)

 現在、世界中のタイヤの約20%がパンク、路上の障害物による損傷、偏摩耗を引き起こす不適正な空気圧などにより、寿命よりも早い段階で廃棄されているといわれていて、アプティスを使用することで、空気圧補充や点検の必要がなくなりメンテナンスの負荷を大幅に軽減できるほか、車両のダウンタイムが最小化し、稼働率も向上、事業の生産性の最大化が可能になり、ミシュランは年間最大2億本のタイヤまたは200万tの原材料の早期廃棄を防ぐなど、環境保全への貢献が見込まれるとしている。

 なお、2023年末までにシンガポールで約50台のDHL車両がアプティスを装着し、ラストマイル配送を行なう予定という。

ミシュランOEM事業ディレクターのブルーノ・デ・フェラウディ氏のコメント

 ミシュランアプティス・プロトタイプは、タイヤの画期的なイノベーションです。タイヤ構造とハイテク材料の約50件の特許で、より安全なモビリティと環境保全に貢献するミシュランの能力を実証しました。DHLからの信頼を受け、予定より1年早く アプティスをフリートに装備出来たことをうれしく思います。

シンガポールDHLのマネージングディレクターChristopher Ong氏のコメント

 ミシュランと提携し、グリーン物流のパイオニアとして、シンガポールの車両でエアレスタイヤを試せることに興奮しています。両社のコラボレーションによるラストマイル配送のグリーン化は、DHLネットワーク全体でCO2排出量正味ゼロ達成に向けての新たなマイルストーンになります。