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ポルシェ、356を讃える「ポルシェビジョン357」初公開 同社スポーツカー誕生から75周年を迎える

2023年1月26日 発表

「ポルシェビジョン357」を初公開

 ポルシェAGは1月26日(現地時間)、2023年にポルシェスポーツカーの誕生から75周年を迎えるのを記念して「ポルシェビジョン357」を発表した。今後、ポルシェスポーツカーの75周年記念イベントを世界各地で開催するとしている。

 ベルリンで初公開された「ポルシェビジョン357」は、368kW(500PS)を発生する「718ケイマン GT4 RS」のプラットフォームをベースに、ポルシェのデザイン部門であるスタイルポルシェが「ポルシェ356」へのオマージュを捧げたモデルとなり、堅牢なデザインを現代に蘇らせ未来のデザインフィロソフィーを体現したという。

 スタイルポルシェ責任者のミヒャエル・マウアー氏は「私達は、ポルシェビジョン357という非常に特別なバースデープレゼントを造りました。これは、ポルシェ356をベースにしたデザインDNAの重要性を強調しています。このコンセプトスタディは、過去、現在、未来を論理的に融合する試みです。プロポーションは歴史的モデルを連想させ、ディテールは未来への展望を視覚化します」と述べるとともに、「未来を創造的に考えることは、スタイルポルシェの重要な役割のひとつです。コンセプトスタディは、未来のデザインの糧となるアイデアの貯蔵庫です。私達は絶えず、モビリティの未来に向けてコンセプトの旅を続けています。ブランドの歴史は繰り返しインスピレーションの源となってきました。未来のコンセプトカーで伝統を振り返ることは、それほど逆説的なことではありません。創造の自由度も重要です。ここから貴重なアイデアが生まれ、一貫したデザインフィロソフィーを革新的な新しい方向に向けて想像するのを助けます」とコメントしている。

911の60周年とル・マンの100周年もあるポルシェスポーツカーの75周年アニバーサリーイヤー

 ポルシェAGの創始者、フェルディナンド・ポルシェ氏の長男として生まれ育ったフェリー・ポルシェ氏は、自身が夢見たスポーツカーである「ポルシェ356 “No.1”ロードスター」を1948年に製作。ポルシェは、ポルシェ伝説の基礎を築いたスポーツカーの誕生75周年を記念したイベントを世界各地で展開する。

 記念行事は、ベルリンの「DRIVE. Volkswagen Groupフォーラム」にて1月27日に始まる特別展「Driven by Dreams. ポルシェスポーツカーの75周年」で幕を開け、2023年9月10日まで続く。この記念の年には、1963年9月のフランクフルトモーターショー(IAA)で発表されて以来、60周年を迎える「911」、6月10日と11日にサルトサーキットで開催される「ル・マン24時間レース」が100周年を迎えるという、2つの大きなアニバーサリーもあるとしている。

 イベント名に掲げられた“Driven by Dreams”は、ポルシェブランドの本質を定義したものであるとし、さらにこのスローガンは、ポルシェを支える人々が世界中のお客さまの夢を叶えるために日々取り組んでいるアプローチを表す言葉としている。

 ポルシェAGの取締役会会長のオリバー・ブルーメ氏は「ポルシェの75年は、先駆者精神、情熱、そして夢を表しています。私達は、夢に触発される人々とともに祝杯をあげます」と祝いのコメントを述べるとももに、「私達は伝統を誇りに思っています。それは、未来の成功のための基礎となります。私達はポルシェの伝統を革新と進歩に結びつけ、ポルシェの比類のない物語に、新たに特別な瞬間を加え続けています」と述べている。