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ポルシェ、「356 スピードスター」をベースに“侘び寂び”をイメージした「Bonsai 356」渋谷パルコなどで展示

2022年10月31日 発表

Bonsai 356

 ポルシェジャパンは10月31日、ポルシェと現代アーティストとのコラボレーション作品「Bonsai 356」(ボンサイ 356)を11月18日~20日に渋谷パルコで展示すると発表した。Bonsai 356は現在、ポルシェのブランド体験施設「ポルシェ・エクスペリエンスセンター東京」でも公開されている。

 さらに、作品を手掛けた現代アーティストであるダニエル・アーシャム氏が期間中に来日し、ポルシェジャパンが展開するオリジナルPodcast「Bucket List-Driven by Dreams-」にも出演する。Podcastの公開日は11月23日、30日。

 Bonsai 356は、1955年製の「356 スピードスター」を採用し、原材料をむき出しに日本の美意識“侘び寂び”を表現した現代アーティストであるダニエル・アーシャム氏が手掛けた駆動可能な作品。自動車製造の歴史に寄り添いながら、クルマの経年変化や摩耗を明らかにするため、約2年間の制作期間をかけたといい、不完全なものを受け入れ、時の流れの中に安らぎを見いだすことを、Bonsai 356のそぎ落とされたローメタルの外装と藍染めの内装の両方で表現したという。

 外装は、塗装をすべて剥がし、溶接部やピットマーク、時間経過による自然な摩耗をそのままに、日本の製造工程に基づいて亜麻仁油の層のみで金属素地を風雨から保護。リアエンジングリルには、盆栽を模したパテンドブロンズのレリーフが追加され、ヘッドライトカバーからナンバープレートまで、使い込まれたオリジナル部品を使用している。すべての機能部品が工場出荷時のレベルにまでレストアされており、Bonsai 356は走行可能となっている。

 インテリアには、日本のファッションデザイナーである小木“Poggy”基史氏と藤原裕氏とともに、日本の伝統的なファブリックで構成。運転席と助手席、トランクカバーには、藍染めのパッチワークのテキスタイルを使用し、ドアトリムやシートの縁には、藍染めの綿布を縫い付けたアレンジを施している。また、最後のファブリックとして、ルーフを覆う日本製のデニムを製作。これら3つのファブリックは、使い込むほどに味わい深くなる素材を選び、クルマ全体が持つ侘び寂びをさらに高めている。

 トランクルームのスペアホイールの下には畳が置かれており、通常、居住空間の床材として使用される住宅建築の結びつきは、侘び寂びのような「おもてなし」への作家の憧れで、“お客さまを迎え入れる温かさ”を表現するためのディテールとなっている。

 ダニエル・アーシャム氏は「356はヘリテージブランドの原点として、ポルシェの中でも非常に興味深い位置にあります。70年近い歴史を持つこのクルマには、私たちが知っている現代のポルシェブランドのルーツが、最も純粋な形で含まれているのです」とコメントしている。

「Bonsai 356」(ボンサイ 356)作品展示

期間:2022年11月18日~20日 11時~21時
会場:渋谷パルコ 1階 公園通り側入り口前
*雨天の場合、展示は中止

・ポルシェスタジオ銀座:2022年11月21日~11月27日
・ポルシェスタジオ日本橋:2022年11月28日~12月4日