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経団連モビリティ委員会で、TRI CEO ギル・プラット氏がカーボンニュートラルに関する講演

第2回経団連モビリティ委員会、1列目奥からTRI CEO ギル・プラット氏、豊田章男委員長、十倉雅和委員長、有馬浩二委員長

 2月8日、経団連会館で第2回経団連モビリティ委員会が開催された。モビリティ委員会は、モビリティ産業の国際競争力の強化を通じて日本経済全体の成長を目指すもので、経団連会長である十倉雅和氏(住友化学会長)、豊田章男氏(トヨタ自動車社長)、有馬浩二氏(デンソー社長)の3名が委員長を務めている。

 この第2回では、TRI(Toyota Research Institute) CEOであるギル・プラット(Gill A. Pratt)氏がカーボンニュートラルに関して講演。経団連会館内、オンライン含め510名が参加、ギル・プラット氏と各業界の代表が意見交換などを行なった。

講演は経団連会館とオンラインで実施された

 十倉委員長は講演の開催にあたってあいさつ。モビリティ委員会設立の経緯に触れた後、2023年のG7広島サミット、2025年の関西万博を捉えて、「2050年カーボンニュートラルの実現に向け、国が責務を果たし国際的に発信を行なっていくためには、モビリティ産業をはじめとしたさまざまな産業が一緒になって社会実装を加速していくことが必要」と語った。

 また、トヨタ自動車社長を3月で退任することを発表し、自動車工業会には会長辞任を申し入れている豊田委員長はトップ交代のことに触れつつ、このモビリティ委員会には自工会代表として参加しているため、「正式な決定が出るまでは、モビリティ委員会の委員長としての役割をしっかりと務めさせていただきます」と発言。日本が世界トップレベルの省エネ国であることを数字をもって紹介した後、「日本らしいカーボンニュートラルを進めるうえでベースとなる事実を共有する場にしたい」と、モビリティ委員会で論議すべき道筋を語った。

講演を行なうギル・プラット氏