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メルセデス・ベンツ、「Aクラス」と「Aクラスセダン」を刷新 スポーティなエクステリアデザインや機能装備を充実

2023年2月27日 発売

A クラス:498万円~558万円

A クラスセダン:505万円~570万円

メルセデス・ベンツ日本は刷新した「A クラス(左)」と「A クラスセダン(右)」を発売した

 メルセデス・ベンツ日本は2月27日、スポーツコンパクトモデル新型「A クラス」および、プレミアムコンパクトセダン新型「A クラスセダン」を発売した。価格はA クラスが498万円~558万円、A クラスセダンが505万円~570万円。

 Aクラスはワイド&ローのプロポーションと、アグレッシブで若々しいボディにメルセデス・ベンツの先進技術を注ぎ込むことで、高い快適性を持ったスポーツコンパクトモデル。またAクラスセダンは、A クラスやB クラスなどに使用している最新の前輪駆動シャシーをベースにしたプレミアムコンパクトセダンで、セダンのフォーマルさとA クラスの持つ若々しいイメージを融合させたコンパクトなボディサイズが特徴の1台。

新型A クラス(AMGラインパッケージ装着車)
新型A クラス(AMGラインパッケージ装着車)のボディサイズは4440×1800×1420mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2730mm

 今回の新型A クラスおよび新型A クラスセダンは、内外装のデザインを刷新するとともに、ナビゲーションシステムをSクラスになどに採用している最新世代へとアップデートを実施。さらに、安全性や快適性を高めるアダプティブハイビームアシストを全モデルに標準装備したほか、MBUX(メルセデス・ベンツ・ユーザー・エクスペリエンス) ARナビゲーション、アドバンスドサウンドシステムなどをA 200 dおよびA 200 dセダンに標準装備(A 180およびA 180セダンはオプション設定)。両モデルともに、対話型インフォテインメントシステム「MBUX(メルセデス・ベンツ ユーザー エクスペリエンス)」や充実した安全運転支援システムを採用するなど多くの機能を装備した。

新型Aクラス セダン(AMGラインパッケージ装着車)
新型Aクラス セダン(AMGラインパッケージ装着車)のボディサイズは4565×1800×1430mm(全長×全幅×全高)、ホイールベースは2730mm
モデルエンジン変速機駆動方式ステアリング価格
A 180直列4気筒1.4リッター直噴ガソリンターボ7速AT2WD(FF)4,980,000円
A 200 d直列4気筒2.0リッター直噴ディーゼルターボ8速AT5,580,000円
A 180セダン直列4気筒1.4リッター直噴ガソリンターボ7速AT5,050,000円
A 200 dセダン直列4気筒2.0リッター直噴ディーゼルターボ8速AT5,700,000円

スポーティなエクステリアデザインに刷新

 フロントまわりは、ボンネットにパワードームを備え、疾走感あるプロポーションに変更。サメの尖った鼻先を連想させる前傾したフロントエンドによってシャープさを強調しつつ、「AMGライン」では、マットクローム仕上げの小さなスリーポインテッドスターが無数に散りばめたシングルルーバータイプの「スターパターンフロントグリル」を採用したという(標準仕様はブラック仕上げ)。

AMGラインにはスターパターンフロントグリルが採用される

 また、AMGラインでは、下部に広がる台形とその両サイドを大口径のエアインテークにすることで、よりアグレッシブかつパワフルなデザインのフロントバンパーとしたほか、シャープな印象を与える水平基調デザインのヘッドライトを採用した。

シャープな印象を与えるヘッドライト
水平基調のテールランプ

 リアは、スポーティかつ安定感のあるリアビューを演出する新デザインのリアディフューザーを採用。また、LEDリアコンビネーションランプのデザインを水平基調にすることで、よりシャープな印象を付与した。また、標準仕様には17インチ5ツインスポークアルミホイールを、AMGラインには18インチ5ツインスポークアルミホイールを設定。ボディカラーには新色「ローズゴールド」を追加した。

ボディカラーには新色「ローズゴールド」が追加された

1.4リッターガソリンターボと2.0リッターディーゼルターボを設定

 A 180に搭載される直列4気筒1.4リッター直噴ガソリンターボエンジン「M282」は、最高出力100kW(136PS)/5500rpm、最大トルク200Nm/1460-4000rpmを発生。「デルタ形シリンダーヘッド」を採用し、通常のシリンダーヘッドに比べると、装着時の高さがある一方、幅や重さが小さくなり、軽量化と省スペース化を実現。また、吸気ダクトにヘルムホルツ共鳴器を採用し、触媒コンバーターには遮音シールを施したほか、カバーもノイズ低減の役目を持たせるなど、ノイズの低減を徹底。

 A 200 dに搭載される直列4気筒2.0リッター直噴ディーゼルターボエンジン「OM654q」は、最高出力110kW(150PS)/3400-4400rpm、最大トルク320Nm/1400-3200rpmと、コンパクトなボディを力強く加速させる性能を持ちつつ、低振動で高い静粛性を両立。シリンダーピッチを90mm、シリンダー間の厚みを8mmと、全長をコンパクトにまとめたシリンダーブロックは、軽量化のためにアルミニウム製となっている一方、ピストンはスチール製を採用し、熱膨張率の異なる素材を使用することで40%以上摩擦を低減。さらに、シリンダーウォールにスチールカーボン材を溶射コーティングする「NANOSLIDE」摩擦低減加工も施している。

 ターボチャージャーは可変タービンジオメトリーを採用して、低回転域から高回転域まで全域でトルクフルな加速を可能にしたほか、ピエゾインジェクターを使用したコモンレールダイレクトインジェクションシステムは最大圧力を2050barまで高められ、冷却した高圧EGRと低圧EGRを組み合わせた「マルチウェイ排出ガス再循環(EGR)」を搭載し、燃焼の最適化を図りつつ、後処理を行なう前の段階で窒素酸化物を低減するという。

より直感的に操作できる新世代ステアリングホイールを採用

 インテリアは、新世代のステアリングホイールを採用したほか、オプションのAMGラインパッケージを選択すると、3本のツインスポークになり、より近未来的なスポーティさを演出。ナビゲーションやインストルメントクラスター内の各種設定や安全運転支援システムの設定も変更可能とした。

 また、従来はタッチコントロールボタンへの接触や、ステアリングホイールにかかるトルクで判定していた「ディスタンスアシスト・ディストロニック」使用時のハンズオフ検知機能は、このモデルから新たにリムに静電容量式センサーを備えたパッドを採用し、ステアリングホイールにかかるトルクがなくても、ドライバーがステアリングホイールを握っていることを認識し、ディスタンスアシスト・ディストロニックの使い勝手を向上している。

 最新世代の対話型インフォテインメントシステム「MBUX」を採用。ボイスコントロール機能は「ハイ、メルセデス」と話しかければ起動するほか、音声認識機能は多くのインフォテインメント機能(目的地入力、電話通話、音楽選択、気象情報)に加え、クライメートコントロール、各種ヒーター、照明など多様な機能にも対応。また、音声認識だけではなく、タッチスクリーン、ステアリングホイールにあるタッチコントロールボタンでもさまざまな機能を操作でき、ドライバーの好みや運転状況に応じて使い分けられる。

 さらに、メルセデス・ベンツの最新世代のナビゲーションシステムと、Cセグメントに初めてMBUX AR(Augmented Reality=拡張現実)ナビゲーションを採用。従来は目的地を設定して行先案内をする場合、地図上に進むべき道路がハイライトされるが、新型ではそれに加えて車両の前面に広がる現実の景色がナビゲーション画面の一部に映し出され、進むべき道路に矢印が表示されるようになった。

センターコンソールのタッチパッドは廃止された
100%リサイクルから得られた原料を使用したファブリックを使用

 センターコンソールに設置していたタッチパッドを廃止し、すっきりとしたインテリアデザインに変更。オプションのAMGレザーエクスクルーシブパッケージを選択すると、シートの素材として従来設定がなかったシックで高級感のあるインテリアを演出する本革ブラックを選べる。レザーARTICO/ファブリックのシート中央部は、100%リサイクルから得られた原料を使用したファブリックを使用する。

安全性と快適性を高める装備を多数設定

 アクティブディスタンスアシスト・ディストロニック、アクティブブレーキアシスト、トラフィックサインアシスト、アクティブレーンキーピングアシスト、ブラインド・スポットアシスト(降車時警告機能付)など安全運転支援システムを多数搭載。その他にも、ドライブアウェイアシスト、アクティブパーキングアシストトラフィックアラートなどドライバーを支援する機能も装備。

 また、A 200 dおよびA 200 dセダンには、交通状況に応じてハイビームとロービームを切り替え、ヘッドライトの照射範囲を自動で調整し、あらゆる状況下において常に最大限の視界を確保するライトシステム「アダプティブハイビームアシスト」を標準装備。さらに、音響装備も合計10スピーカー、225W出力のアドバンスドサウンドシステムを標準装備していて、心地よいサウンドを楽しめる(A 180およびA 180セダンはオプション設定)。